10月


1日(月)ソロお江戸遠征:日野市Soul-K---------------------------------------------------------

お江戸最終日。けふはワシにはお馴染み、『ちょっと変わったクゥオリティの高い音楽を捜させたらピカイチ』(笑)のジンボさん企画。

会場は、2009年の春以来の日野市はSoul-K。そん時はしーシュで、だったがソロでは2007年以来。それもやはりジンボさんの企画だった。その時の演目だった「らのえてぃあ」がYoutubeにアップされ、ワシの動画の中ではいまだに最高観覧数をキープしてゐる。

3年ぶりにママさんとも再会。相変わらず可愛らしい方で、ホンマにお懐かしゅうございます。

けふの対バンはこれまた「つはもの」たち。ピアノ+ドラムスによる変拍子&キメ、展開の嵐、にシアトリカルな名ボーカルが乗る「天国」。以前から一方的に見知ってゐた、森川佑護氏率いるストレンジ・ポップ・バンド「Polygon head」。こんな、真の意味での「どプログレ」の強豪に、なんでワシを合わせるかね?ジンボさん(笑)。しかし両バンドともワシを知ってくれてゐて、そこはまぁ長く演り続けて来て良かったな、と。考へてみたら、東京に来はじめて10年になるのだ。

両バンドの名演奏に刺激されつつも、伸び伸びとリキむ事なく40分のソロに集中出来た。けふは「ルーパー」としてのアイデンティティを打ち出し、ループマシンをフル稼動。これもほぼ完璧で、よいソロお江戸のシメを飾る事が出来たやうだ。

けふは町田のてらしましんご&ひでこ邸におぢゃまするので、終演後は早めに会場を失礼す。電車を乗り継ぎ、町田へ。迎えに来てくれてゐたしんごと落ち合い、なんとも風情のある新居へと。彼のブログにたびたび登場する、猫の「靴下さん」に見つめられながらハイボールを傾け、あれこれ語る町田の夜。

2日(火)-----------------------------------------------------------------------------------

帰広の日。これまたしんごのブログ名物「てらしまモーニング」を戴きながら、さらにあれこれ語る朝。音楽の趣味が異常にシブいので忘れてしまふが、しんごとワシは、干支でひと回りに近く歳が離れてゐる。年に何度も逢う訳でも無い、といふ仲がもぅ10年近く続いてゐる、といふ、これも不思議。

町田駅までしんごに見送られ、帰りの旅へ。嫁のひでこッチはワシらが寝てゐるうちに仕事に行ったやうで、顔が見れなんだのが残念。次回は3人で呑もうね、と。

早割切符を使っての新幹線の帰路。早いもんだ。弁当喰ひ、ビール呑み、文庫本読み終えたら、もう広島。今年最後のソロ行脚が終わった。明日からは乱葛2ディズ。休む間はない。

よぅそろ。

3日(水)-----------------------------------------------------------------------------------

乱葛@KOBA。いつも深夜の開催が多い乱葛のライヴだが、けふは常識的に20時から。

通常、KOBAで演る時はたいて6:4くらいで女性客の方が多いのだが、けふは割と早くから中年男性の来客が多く、なんかいつもと違ったかんぢ。誘いあって来てる訳でもないので、個々の中年男がそれぞれ距離をとって黙って座ってる、てのは・・・・、行った事ないけどよく『ソープの待ち合い室』といふ例えで語られる(笑)。

本番は映像とベースのコラボからスタート、の予定だったが、VJの五反田くんの機材がトラブり、五反田くん無念の撤退。オサムくんの朗読とベースの絡みから始まり、なんかけふは全編に渡って、えらいコミカルに即興が展開した。

まぁ、毎回やってみるまで何が起こるか分からんトリオなのだが、けふは茜さんがオサムくんの朗読を引き継ぐ展開などもあり、ひときわオモロかった。けふのワシは、ディストーション→ピッチシフト→Line6→ディレイ→ループマシン、といふ接続。大きな拍手がなかなか鳴り止まない、見事なパフォーマンスとなった。音楽に関しては全くの独り舞台なのだが、やはり動きからインスパイアされるモティベーションは大きい。

しかし、乱葛でしかワシを見た事のない人にとっては、ワシが「弾き語りスト」であるなど、想像もつかぬだらうな、と(笑)。

終演後はマスターBomくんの「きのこ汁」を頂きながら、お客も交えて歓談。しーなさんも見に来てくれており、今年3月の「乱葛拡大版」における『茜としーな』のパフォーマンスが話題になってゐた。

4日(木)-----------------------------------------------------------------------------------

乱葛@ザンパノ・カフェ。

車でのお迎えがあるので、待ち合わせ場所までホンの200mぐらいをアンプと機材持って歩く。したらどーもおかしげな形で腰をヒネってしまったやうで、『プチぎっくり腰』状態に。やれやれ、参ったなぁ。去年の春お江戸の時ほど酷くはないが・・・・。

申し訳ないがモノを「持つ」作業はオサムくんにお任せ。老人のやうにゆっくりセッティングし、はじめは座って演奏する事を考えたが、結局立ってる方が楽だといふ事で、頑張って立つ。よくやる『演奏しながらしゃがみ込んでえへくたを操作する』といふ作業が出来ぬのがツラい。まぁ仕方ないや。演るしかない。

前回もさうだったが、ここのお客さんは「真面目」。すごい真剣に見入ってくれる。それはそれでいぃんだけど、少しは笑ってくれても良いのに・・とも思ふ。明らかに演り手側が笑いを誘ってゐる展開なのに、無理して難しく見てゐる、といふかんぢ?。それに触発されたか、けふの即興は、昨日とうって変わって、平家物語なみにオドロオドロしくなった(笑)。それもなかなかオモロいけど。

ワシの接続は昨日と同じ。先述したやうに、リアルタイムでディレイなどを操作できなんだが、まぁそれでも・・・。終演後、『動く二人に目を奪われるけど、ぢつはこのユニットはあなたが船長だね』と仰る紳士あり。腰は痛いが気分は良い。

気が付けば結構な数を重ねてゐるこのトリオ。気心も知れ、しかし馴れ合わず、良いかんぢに展開出来てゐると思ふ。茜さんは明日は三原。しばらく本業のストリップを休んで、かうしてパフォーマンスの旅を続けるのださうだ。また演らうね、と握手とハグで解散。

腰の痛みはピークに達してゐたが、まぁけふは「勝ち」だな。

5日(金)-----------------------------------------------------------------------------------

腰の痛みやや小康状態。

仕事はせねば。で専門学校に行くが、ハタと思へば、今週、レッスン仕事を全然してないな。ぢつは今年2012年は『ライヴで喰って行く為には』のお試し期間と定めてゐる。最低限のレッスンと、あとは旅とライヴで、それをどれくらいこなせば生計が立てられるか、を試す壱年でもあるのだ。どーなる事やら・・・。

専門学校のあと、しーシュのリハ。しーなさんが新しい鍵盤をゲットしたさうな。ツアー向きの、軽い、しかししっかりしたピアノ鍵盤のキィボード。しーなさんホクホクに喜んで、小躍りしながら弾きまくってゐる。フツーのアンプで鳴らしてゐるだけだが、音もとても良い。よぅし、旅しなきゃ、ね。


2週目

6日(土)------------------------------------------------------------------------------------

女房が東広島市は西条の「酒まつり」に出かけてった。ワシはホンマに久しぶりの週末オフにて、のんびり。腰が痛いのがナンだが、まぁ気にしながらゆっくり動く。

友人ダンサー高橋さいこのソロ公演@アステールプラザ・昼公演、を見に。このキャパ(100くらい?)で3日間全4公演を打ち出すのはスゴいな。シムプルな舞台セットや照明を効果的に使ひ、ストーリィ仕立てに作り込んであって仲々オモロかった。しかし・・・うーむ・・・。もっとダンサーとして『踊り込む』さいこが見たかった気もす。ちょいと演出が細か過ぎたのかな?。

まぁ、かういふ感想って、往々にして的外れな場合が多い。『これが彼女の新境地なのよ!』と云はれれば、その通りなのだらう。

あとは家に帰ってぢっとしてゐる。「休憩」の日、として楽器にも全然触らず、音楽にも触れず。

7日(日)------------------------------------------------------------------------------------

教鞭をとってゐる、F楽器店秋の大発表会@廿日市さくらぴあホール。

今年は(ベース)生徒の絶対数が少なく、外部からの客演も手が廻らず、全21曲のうち11曲を講師が弾く。生徒を募集する為の発表会が、逆に講師に負担になってゐる、といふ事実。たれかベース習わんかね?。

打ち上げは何故かイタリアン。つまみはワシの好物ばかり。大きめのワイングラスに、結構なみなみと注がれた白ワインをカパカパ空ける。壱次会が終わったあと、昨年同様パイグとVerry RollのDrエノちゃんの3人で深夜のカラオケに流れる。2時間ぐらい歌いまくって解散。パイグとエノちゃんはタクシーで帰り、ワシは教室の床で寝る。

8日(月/祝)------------------------------------------------------------------------------------

起き抜けの気分はそれほど悪くなかったのだが、家に帰る途中からなんか気分が悪くなりはじめ、玄関前で『おえッ』と来た。それからもぅ半日使い物にならず。

うつせみ商会での同胞だった役者の吉本武史(本業:医師)によると、これは『起きた時にはまだ血中アルコールがそのままの状態(つまりまだ酔ってゐる)』のださうだ。で、それからやや時間をおいて、いわゆるひとつのアセドアルデヒドが暴れはじめ、ぢわぢわと「二日酔い」の症状が現れてくるんだって。で、二日酔い、てのは内臓や血管における「打撲のダメージ(後遺症)」みたいなもんで、「治す」手立てはないんだって。まぁ点滴うったりして「楽にする」方法はあるけど・・。

てな訳で、立派な二日酔い患者となったワシは、夕方まで寝てゐることに・・・。しかしまぁ、酒にも弱くなったモンだね。結構呑んだけど、あそこまで寝込む程にならうとは・・・。こらぁこっから先、ちゃんと考えていかんとねぇ。歌い手としても人生考えるならば、なをさら、な話である。ちゃんとしなきゃ、ね。

夜は執事フライデー@オリエンタルホテル。ダメージは残ってゐても、演奏はちゃんとする。いつものやうに3ステージ。

9日(火)------------------------------------------------------------------------------------

昨日一昨日と、ちょいとベースが操り切れぬ感があったので、しっかり練習。特に、基本となる運指と右手指のピッキング強化に時間を割く。

で午後からは「吟」の練習。これもギターがえらいこと弾きにくい。ベースと、ギター、両方を上手く弾き分けて練習する時間を、もっと取らねば。

歳をとって来るにつれて、「楽器に触れない時間」による技術の劣化が顕著になって来てゐる。『しばらく弾かない事でフレッシュに』などと云ってる場合ではないのだな。

10日(水)-----------------------------------------------------------------------------------

ベース教室でいま『ラテンのリズム』をやってゐる。んで、教材に適した曲など捜してゐて、マダ〜ナの「ラ・イスラ・ボニータ」を思ひつく。1987年作品。まぁ第弐次民族音楽ブームの終わり頃、かな?。ジプシィ・キングスとかも大人気だった頃。もともとマイケル・ジャクソンの為に書かれた曲、だったのださう。へ〜っ!これは知らなんだな。

で、色々調べてゐて、本家マダ〜ナの音源の他にAlizee(アリーゼ)といふ歌手が唱ったVを発見。これが、なかなか良い。なんか日本でもCMに出てた人なんだって?。ちょいとエキゾチックなあどけない美貌と、相反する艶かしい腰のグラインドが、当時既に「ムチムチよりムキムキ」になりかけてゐたマダ〜ナよりエロティックである。唄は口パクだからナンとも云へぬが、唄の内容もこの人の方が合ってるやうな気がする。

ちなみにタイトルの意味は、スペイン語で「美しい島」。マダ〜ナの方のアレンジはシンセベースのサウンドがゴキゴキしてゐて、まぁリズムパタンとして知っておくには良いかも・・・といふかんぢ。アリーゼのヴァージョンの方がノリがゆったりしてゐて本格的。生ベースで勉強するならこちらを。

にしても腰振り過ぎやな、これは。

11日(木)-----------------------------------------------------------------------------------

こないだ教室の床で寝たのがイカンかったのか、なにやら喉がイガらっぽい。

その中で10・17スペシァル・オールスターズの最終リハ。本番と同じPICOで全20曲をブッ続けで演ってみる。前のリハから間が空いたので、細かいアレンジを忘れてゐるメンバーも・・・。お構いなしにサクサク、て云ふよりはイキオイで唄い切ったかんぢ。さすがに疲れた。それに、やや荒れてゐた喉がますます荒れてしまった様子。

それにやっぱり『長い』。ちーさなハコでギター壱本でリラックスしながら、といふ状況なら、一晩で21曲、といふのを演った事があるが、このバンドサウンドで20曲とは、如何に云ふてもお客さんもキツい。ので、メンバー個々の見せ場が少ない曲を2ツ減らすことにした。それでも18曲。通常のライヴよりは多い。

12日(金)-----------------------------------------------------------------------------------

昨日のリハで、完全にシオカラ声になってしもぅた。しかし、けふは居酒屋椎修。唄わぬ訳にはいかん。まづは料理の下ごしらへ(笑)。

専門学校2コマ授業のち、フラキズ入り。リハを演ってみて唖然。声がほとんど出ない。ありゃりゃこら大変だ。明日からは遠征もあるといふのに・・・。

まぁそこはデュオの強み、といふかソリストのタッグの利点、といふか、最悪完全に声が出なくなっても相方が唄ってくれたらどぅにかライヴはできる。その点では安心なのだが・・・・、やっぱり唄いたいよネ。けふもどーしてもヤバさうな曲だけひとつカットしたが、あとは予定通り演った。静めの曲では、絞り出すハスキー声が逆に良い雰囲気になって、まさに怪我の功名。一見の御婦人が『とても良い声してらっしゃる』といふてくれたが、いや、いつもはハチミツのやうに甘い声なのです(笑)。

けふはお客としてリコとみかを君が来てくれてゐた。食い道楽のこのふたりが『美味い』と云ってくれたので、ほっとする。・・・てワシはホンマに料理人か。

リコとの共作『みんな月を見てゐる』を、リコと演る場合以外のリコの前で初演。ちょいと声がアレだったが、気に入ってくれたら嬉しいな。げに今年の新曲の中では、割とハイライト的な唄である。ソロでももぅ何回も演ってきた。明日明後日の遠征でも演る予定。

さぁまた週末遠征。


3週目

13日(土)週末遠征:山口宇部編------------------------------------------------------------------

しーなさんの故郷、山口県は宇部市にて、旅のアニキ高田エージさんと合いまみえる、珍しいライヴ。

けふはしーなさんの新しい鍵盤を初めて帯同するツアーでもある。愛車----てゆーか既に「ツアー車」とも呼べるやうになったにっちに、機材を積んで広島を出発。勿論高速道路は非使用。ケチケチ旅である。秋も深まり、冷房も暖房も要らず、窓を開けて風を入れながら、の道中はなかなか気持ち良い。予定通りの時間に宇部はBig Hipに到着。

けふはワシらとエージさん、の他に「ジター・バック・ボーイズ」といふ地元のデュオが参戦してくれたが、これがかなりオモロかった。ギターとウクレレのデュオでブルーズを演る、といふスタイルで、シブさとポップさの絶妙な同居が素晴らしい。これは楽しいライヴになりさうだ。

さて本番。3チームそれぞれのファンが良いかんぢに集まり、良いかんぢに会場が埋まる。ジターバック〜から受け継ぐ形で弐番手のワシら。演りはじめから盛んに声援と感歎の声があがるのが楽しい。特にワシのループ操作に一部のお客が興味津々。時折『ちょいと騒ぎ過ぎ』と思ふくらい(笑)盛り上がってゐた。ワシらの出来も上々。ワシの喉は残念ながら本調子ではなかったが、そのぶん丁寧に唄おう、といふ思ひが勝り、悪くない。

続く三番手のエージさんのステージにも、半分以上に参加。エージさんの唄の素晴らしさは云はずもがな、ワシらのサポートも完璧(自画自賛)。見た人が『最初からトリオみたい』と云った程の完成度を誇るライヴとなった。最後はジターバック〜のお二人も加わり、5人のアンサンブルで大団円。会場も大盛り上がりの、大成功ライヴだった。

やたらと声を上げてゐた連中は「華麗衆(かれいしゅう)」といふ(笑)、なんとベースとジェンベのデュオで昭和歌謡を演る、といふチームの奴らで、ここと、ジターバック〜の2チームが中心になってBig Hipでのマンスリー企画を打ち出し、かなりの盛況を見せてゐる、といふ。話してみるとなんとも気持ちの良い若者達で、同窓の友人らとカラオケに流れてったしーなさんをよそに、華麗衆Vo&Baの洋捻くんと、何度も立ち上がって堅く握手する、といふ激アツなトークを繰り広げてしまった。

いや〜〜〜〜〜、春の山口、初秋の萩、でも感じたが、『やりぉるな!山口県!』である。前にも触れた「文化意識の高さ」。

エージさんとも、考へてみればまだ知り合ってから2〜3年しか経ってない。以前の日記にも書いたが、かつてはこの人のバンドを聴いて、ベースを練習したワシなのだ。どんな風がワシを此処に連れて来たのだらう。ホンマに不思議である。エージさん、ありがとうざいました。

14日(日)週末遠征:山口湯田温泉編----------------------------------------------------------------

昨夜の華麗衆:洋捻くんとのトークがアツ過ぎて、喉の調子が悪化(苦笑)。あ”〜〜〜。

けふは湯田温泉DADA。宇部からはすぐ近くなので、移動ものんびり。ソロ曲「ストロマトライト」で、カルストの白い山が云々〜♪と唄ってゐるが、ぢつはまだ行った事がなかった秋吉台に行く。すごい光景だねぇ。てっぺんまで登って周囲を見渡し、思はずホーミーを唸る。しーなさん『シュウってこんなに(ホーミー)上手かったんだ?』と。場所のチカラです。

さて、そんなこんなで夕刻、湯田温泉駅前のDADAへ。春に徳田建さんとのツアーでもお世話になった此所も、色々とそれ以外の不思議な縁で繋がったハコ。前回は「お客さんひとり」といふ快挙(?)だったが、けふはまぁそこそこ。喉は割と「最悪」に近い状態にまでなってゐたが、新曲も交えたりしながら、約50分のステージを無事つとめ上げた。

やはり「素晴らしい声ですね」と感想を頂き、え〜と・・・普段はハチミツのやうな・・・と。調子が悪い時でもそれなりに歌える事に、まづは誇りを持とう。にしてもなかなか炎症が治まらぬ喉である。

DADAのマスターK原さん曰く、ワシらは「広島からの変態デュオ」らしく(笑)、そはどーいふ誤解か?とか、なにが変態か?などと歓談してゐたが、どぅやらK原さんには「オモロいもの=変態」といふ概念があるやうで、さういや昨日の洋捻くんもやたら変態変態と云ってたな、と。まぁ褒め言葉と取らせて頂きませう。

温泉にも入って、良い湯田の夜。

15日(月)------------------------------------------------------------------------------------

帰広。ゆんべもどーやら寝ながら酷い咳が続いたやうで、そのせいでヘルニアが悪化して頸が動かんくなってゐるわ、喉は潰れてゐるわ、で、最悪。なにか観光でもしながら・・・とか考へてゐたが、早々に帰る事にす。

我らが高速道路を使わぬ事を訝しむ向きもあるやうだが、我が愛車にっちは、¥3000給油で広島→浜田→萩→山口→広島を走破できる。どーだ!素晴らしい燃費だらう!。移動に必要な経費はこれだけなのだ。加えて、景色も楽しめず、危険も多く、サービスエリアとて人が多いばかりの高速道路になん千円も払う道理が、どこにある?。そらぁ時間はかかるがネ。

てな訳で夕刻前には広島に着。

それぞれのワークや仕事としてのデュオは隙間なくあるが、「しーなとシュウ」としてのライヴが、これからしばらくない、といふ事を語る。まぁ年末には恒例の「忘年会ライヴ」もやるし、なんつっても今年は旅のシメが12/30(!)といふ異例の日程が待ってゐる。それまでの充電&制作期間、と定める事にして、お互い日々更に研鑽を積んで行かん、と別れる。

しーシュも結成8年め。良いチームになって来たとは思ふが、まだまだこれから。

16日(火)------------------------------------------------------------------------------------

すっかり喉が潰れた。日頃はけっこう唄い込んでも声が嗄れる事などないのだが、やはり風邪とダブルになると・・・・。明日は「歌手デビュー」ぢゃに、これはマズいよね。流石に焦るワシ。

なるべく喋らぬやうにして、壱日かけて喉を正常にして行く作業。レッスンは筆談で行ない、スチームを当て、喉飴をねぶり、生薬を飲み、およそ考え付く限りの事をやる。その間にもメンバーに明日のダンドリを連絡。これより酷い状況でライヴ演った事もあるのだが、なにせ「不調」といふは「読めない」からねぇ。

17日(水)-----------------------------------------------------------------------------------

はい。てことで誕生日。いよいよスペシァルオールスターズの、たった壱回の本番。

雨男の誕生日にふさはしく、久しぶりの性根の入った雨。喉には良いか。みんなへの会場入りの指定時間より30分早くPICO入りするつもりで行動してゐたら、それより10分早くシバちゃんから『もぅ来たで〜』と連絡が入る(笑)。流石!。他メンバーも時間厳守。予定通りの時間でリハが始まり、予定時間内でフィニッシュ。会場の準備→設営→腹ごしらえ、が本番30分前に片付く、と云ふこの素晴らしさ。

これがプロの現場なのですよ、といふ事を(誰にでもイイから)見せてあげたい、ね。

して、本気で心配してゐた集客も、雨模様にも関わらずPICOが満員。ひとまづの安堵を胸に、感謝を込めて、嗄れた喉を振り絞って18曲(+アンコール1曲)唄い切った。

演目:不知火/美唄/Buddy/サグラダファミリア/ぎやまん/あじさい/雨が降りやめば/マホロバ/よぅそろ(以上前半)。雨/Dance/雨の上がった道を/夜の駱駝/彼岸へ/リターニング/ぼくを探して/帰れアジアへ/坂に続く道の途中で/。この素晴らしき世界(アンコール)。以上シメて19曲!

良いライヴだった。強いて苦言を呈せば『予想通りの素晴らしい出来だった』って事かな?(笑)。

メンバーの人選に間違いはなかった。この曲数、このアレンジを1ヶ月でここまで演れる音楽家は、広島では他に居らぬだらう。彼らの協力なしにはなし得なかった。本当にありがとう。喉も・・・まぁ『大丈夫だらう』といふ根拠のない自信はあったが、まぁその通りに・・・。ヴォーカリスト、としてここまで唄に集中できた事は、これからの大きな礎となるだらう。

『自分の誕生日をイベントで他人に祝わせるとは』といふ苦言もある。それも「たしかにねぇ」と思ふ。まぁ47年のうち30年以上を『休みなく』音楽に携わり、それ「のみ」をよすがとして生きて来た事を、ナニカの形で他人様にお見せしておきたかった、といふ自分の中の区切り、て事で、満場のお客さんと、付き合ってくれたメンバーには心からの感謝を。

本当にありがとうざいました。

18日(木)-----------------------------------------------------------------------------------

48歳への最初のひと仕事はオリエンタルホテル。喉は相変わらずイガイガだが、まぁ昨日あれだけ唄えたのだから大丈夫だらう。

けふはベース教室に、近年たいへん珍しい女子高生の新入会。120年ぶりぐらいぢゃなかろか?。ちゃんと育ててやりたいが・・・。

けふのオリエンタルには新曲を2ツ追加。割と低め(キィが)のを選んで演る。昨日より唄いにくい。ここでは「張り上げて」唄わぬからだ。抑えて唄う事の難しさを再認識。ヌーまだ修行が足らんなぁ。いつもの御夫婦が見に来て下さってゐたが、こんなシオカラ声をお聴かせして申し訳ありません。

けふはその分ギターが結構冴えてゐた(自分的には)。低く調弦してゐるのでづっと太い弦を使ってゐたのだが、今回からライトな弦を張ったのだ。これが弾き易いのなんの。あ"ーやっぱり無理はするもんぢゃないね。

19日(金)-----------------------------------------------------------------------------------

唄うたいたるもの、やはりハンディ吸入器ぐらいは持ち歩くが賢明か、と洛店を探る。今や、ぢゃがりこよりちーさいサイズのやつがあるんだねぇ・・・。

専門学校の授業の後、しーシュで営業。某富豪団体の会合のゲスト。通常このテの仕事、てのは本当に『BGMを』みたいなのが多いのだが、けふのは『しーシュとして』招かれた席。ので、王道のカヴァーは取り入れつつも、しーシュとしてもちゃんとアッピールすべくラインナップで臨む。

冒頭、唄いはじめてしばらくして、円卓でこちらに背を向けて座ってゐた御仁がこちらに向き直った時点で、「掴んだ」と(笑)。その後、曲を進めるごとに、こちらに注視する人が増えていった。会場の年齢層や趣味層を予測しながら、どんどん演ってゆく。どういふ人達に、何を向ければ喜ばれるのか・・・、そこに自分ららしさを加味する為にどーするのが良いか・・・。

最近はしーシュで受けるこのテの仕事を、かういふ視点で楽しめるやうになった。そこに自信も持てるやうになった。一昔前は、かういふ席での音楽家の扱われ方に、いちいちナーヴァスになってゐたものだが・・・・。今は『何を演らうがしーシュはしーシュ』と思へる。

なんか・・・宇部でのエージさんとのライヴから、まだ週が明けてない、てのが嘘のやうな濃密な壱週間だったな。


4週目

20日(土)------------------------------------------------------------------------------------

急遽ツンちゃんから誘ってもらひ、デイケアセンターの設立記念イベントで演奏。雲ひとつない好天の元に集められたのは篠笛、電気ベース、バラフォン、各種パーカッション総勢10名。これで1時間のステージを『なんか演らう』と(笑)。

基本的に即興で、メンバーそれぞれの得意分野を持ち寄って演った、てかんぢのライヴ。客層はホンマに老若男女バラバラだったが、結構盛り上がった。ワシは、まぁかういふ場所では必須の「こきりこ節」を。局長さんが富山の御出身ださうで、喜んで頂けたやうで良かった。

けふはピックを使って弾いてみた。あんまり良くないね(苦笑)。やっぱこれは指でスラップであるかのやうに演るから良いのだ。

夜は佐藤弘之&徳田建のライヴを見に『楽座』へ。今年春、広島でのしーシュとのライヴ会場で、初めて顔を合わせたサトさんとケンさん。共通する「ユルさとシブさ」と、「あとちょっとのダメな」かんぢ(笑)が、『多分この二人合うだらうな』と思ってゐたが、やはり。早々にツアーまで一緒にやるたぁ思わなんだが・・・。昨日は二人で3軒ハシゴ酒したんだって。

ライヴもそんな風に『何処にも盛り上がる場面のない』かんぢ(誉めてますよ)。かういふユルさとシブさって、狙って出来る事ではない。サトさんなんぞ、向こうが透けて見えるんぢゃないか?といふ消え入りさうな存在感。演りながら(自分が)寝そうになってゐたな(笑)。

ケンさんのシブいバリトンは相変わらず。「シュウちゃんが来てくれたから」と、ワシの好きな『ニットキャップマン』を唄ってくれた。

全体的には予想通りのかんぢで、なかなかオモロかった。サトさんケンさん、お疲れ様でした。もっと二人が絡むんかと思ってゐたが、一緒に演ったのはアンコールの壱曲だけ。これはちょいと残念。ユルシブコーラス、もちっと聴きたかったな。

その後、某企画の打ち合せに、姫石ミミ&高橋さいこと合流し、鉄板焼喰ひながらミーティング。盛り沢山な壱日。

21日(日)------------------------------------------------------------------------------------

休み。女房が神楽を観に朝早くから出てったので、久々に「ひとり休日」。まぁ、掃除して洗濯してメシ喰って買い物して・・・と、『独り身ならばかう過ごすだらう日曜日的日曜日』、だった。

DVDを弐本。旧名作「La strada」と新作「ラヴ・クライム」。ミシェル・ファイファーが可愛い。

22日(月)------------------------------------------------------------------------------------

朝のヂョギングを終えてあれこれしてると、久しぶりに重い「目眩」が来た。ので、けふは唄の練習などに行かう、と思ってゐたが、やめて家にゐることにす。

久しぶりにMTRを取り出し、あれこれ録ってみる。演ってるうちに興が乗り、ベースだけで(ダビングあり)伴奏したバックでスタンダード(のやうな)を唄う、といふアルバムでも作ってみるか、と云ふ気になる。5曲入りCD-Rで¥500くらいにすれば、まぁ誰か買ってくれるだらう。なんかのオマケにするのも良いかもね。

要らん?。

23日(火)------------------------------------------------------------------------------------

専門学校の学生ライヴ(文化祭のやうなもの)のリハを演ってゐる、といふのでちょいと偵察に。今年の一年生は真面目なやつが多く、それなりにちゃんと弾いてゐる。が、みな彫像のやうに動かぬのはイタダケない。せめてヒザでリズムくらい取れよ。ちょいとその辺をアドヴァイスしたら、なんとか蠢きはじめた。

去年卒業したザヴザ(川村泰幸)なんざ、リハの時から『少しは落ち着け』て云ふくらい動き回ってゐたな(笑)。まぁヤツには神楽の下地があり、舞台の上で「見栄を切る」のに慣れてゐた、といふ事はあるが・・・。にしても、あんなに木偶のやうに突っ立ってゐたのでは駄目だな。ちっと教育し直さなアカン。

矢沢のエーちゃんが、インタヴーで(バックに使う)二人のベーシストの名を揚げ、『上手さで云ったら断然Aだよね。レコーディングやライヴハウスなら、絶対ね。こんな事云ったらBに悪いんだけど、Aは天才ですよ。でもね、ヤザワがスタジアムで、隣に立ってて欲しいのはBなんですよ。なんでかってぇと彼にはハッタリがあるから』と応えてゐる。

ステージに上がる、てのぁさういふ事だね。

24日(水)-----------------------------------------------------------------------------------

ダンスの高橋さいことリハ。年末にかけて何度かデュオでパフォーマンスする事になってゐるので、その辺の。でもまぁ基本的には、ワシの「有りもの」の上に踊りを付けてくれる、といふ形なので、多少のキメを確認すれば、あとはお任せ、の作業。かういふ時って、音楽を演る方も「少なくともダンサーに見劣りせぬぐらい」には『見せ』ぬといかんので、そっちの方が・・・。

少し時間が余ったので、フと目に付いたリサイクル屋に入る。古着のコーナーがあったので見ると、結構良いジーンズがある。勿論ブランドもの。コレがこの値段ならば湯煮苦露で買うよりは良いか、と思ひ、壱本買ってしまった。テキトーに買ったのだが、家に帰って履いてみると誂えたやうにぴったり。これは良い。ふぅん、古着って悪くないねぇ・・・。

しかしまぁ、ジーパンたぁ云へ、中には¥ン万とかするのもある。ブランド好きだった従兄弟のCが死んだ時、形見分けの為にクローゼットいっぱいのジーンズを見たが、あれもこんなのだったのだらうな。ワシ個人的には『服は着てナンボ』と思ってゐるので、ブランドものだらうがバーゲン品だらうが、破れるまで着る&履くのが信条。Cから譲り受けた何本かのジーンズも、3年でほぼ全部履き潰した。これがワシの供養だ。

25日(木)-----------------------------------------------------------------------------------

「カシラ」こと三代目春駒小林一彦、の生誕50周年記念ライヴがある。

ワシらの持ちネタ「即興朗読劇:蜘蛛の糸」を演るからベース持って来い、と聞いて、ほいよ、とそれだけのつもりで会場のダックに行くと、ツンちゃんもしーなさんもゐて、なんやFar east loungeぢゃんか、といふかんぢ(笑)。まぁこのメンバーでダックで演るのは初めてで、嬉しい。全体としては結構グダグダな進行で(笑)、結局ワシはほとんどステージの上にゐた、といふかんぢ。

カシラは色んな楽器を取っ換えひっ換えしてゐたが、途中、ソロでリゾネーターギター弾き語りをしてみせた。これがかなり良かった。お世辞にも達者なギターとは云へぬのだが、彼の場合、唄と即した時にギターがたいへん生きるのだ。で、ぢつはこの男、リズム感はかなりのモンで、そこら辺のベース弾きなどより遥かに優れたグルーヴを持ってゐる。だからこそまぁ、若い頃はたった二人だけで色んな場所に行って演れたのだが・・・。

けふも朗読劇とは別に、久しぶりのデュオとかもあり、やはりこれはこの編成でしか起こらないケミストリィがあるね、と。他にも、妻子と共に唄ったり、ケーキの贈呈とかもあり、長丁場だったがオモロいイベントだった。カシラよ、50歳おめでとう。

彼奴も50歳か。初めて出会ったのは彼奴が19でワシが16。はぁ〜・・・。時は〜時は〜今も〜過ぎてぇ〜ゆぅ〜く〜〜♪。

26日(金)-----------------------------------------------------------------------------------

The 着物団、のライヴを見に行く。和装で行くとドリンクがタダになると云ふので久々に着物で。

着物団参回目のライヴ。初回から全部見て来てゐるが、回を負うごとに集客が厳しくなってる気がする。「和装で昭和歌謡を演る」といふ着眼は良いし、選曲もツボを得たもので、オモロいユニットだと思ふのだがねぇ・・・。

もはや恒例になりつつあるのか、ベースの順三さんの唄う曲ではワシが呼び出されてベースを弾く、といふ一幕。まぁワシもなかば楽しみにしてゐるのだが、けふは「カナダからの手紙」だった。けふはしーなさんまで引っ張り出され、順三さんとデュエットする、といふ展開。唄姫のミミは客席で見学(笑)。

ぢつは来年明けスグ、2013年の1月5日に、着物団&しーシュのライヴが決定しており、けふのはその宣伝も兼ねたパフォーマンスだった。その辺の打ち合せも含めた会議のやうな打ち合せのやうな・・・。1月5日!。はやいねぇ〜。


27日(土)------------------------------------------------------------------------------------

専門学校の学生ライヴ(文化祭のやうなもの)を見に行く。こないだリハで木偶のやうに突っ立って弾いてゐたヤツらに檄を飛ばし、けふはがちゃがちゃと動いてゐるのを見て、「よっしゃ」と。まぁ色々意見はあらうが、あれで良い。あれで行け。若いうちは「やりすぎ」ぐらいでちょうど良いのだ。

オモロいもんで、世代によってロック寄りになったりポップス指向が強かったり、色んなカラーがある。今年はバンドは勿論、DJやら、なんとアイドル系ユニットまで出てゐて、これまででいちばんバラエティに富んでるんぢゃないか?。それが『素晴らしい!』とは云はぬし、センセイの中には苦々しく思ふ向きもあらうが、ワシは「学校としては」仲々オモロい傾向だと思ふ。

まぁ自分の授業以外ほとんど関わってないワシが云ふ事ぢゃないけどね。

28日(日)------------------------------------------------------------------------------------

関西で活動してゐる電気ベースと唄のデュオ「竹花(チッカ)」が、なんと解散する、といふ。いづれこのユニットと対バンを・・・とか思ってゐたのに・・・。ので、その最後の姿を見る為、大阪に行く事にしました。

壱日ぶんの服だけ持ってピっとバスに乗る旅は身軽で良い。ライヴ会場がある中崎町は、大阪随壱の旧都市。所謂若者による「古民家活用」モデル地区らしひ。2009年に岡山守治との「ダブルシュウツアー」で立ち寄って、かなり気に入った町。結構早い時間に着いて、果てしなく歩き回る。どー見ても行き止まり、みたいな路地の先にオサレなカフェや雑貨屋があったりするのが楽しい。

けふの会場「ワヲン」もそんな古民家カフェ。ベトナム料理と雑貨の店なのださうだ。観客は大きなひとつのテーブルに付き、料理を食べながら観賞といふスタイル。古い柱時計がちくちくと時を刻む中で、フレットレスベースと唄が優しく響く。いーなぁ、しーシュで演れんかなぁ。

竹花のベース竹田憲司さん、『シュウさんまさかこの為だけに来はったんですか?』と・・・。う〜む、まぁ酔狂っちゃ酔狂な事だらうが、滋賀の笛吹き山田さとしが『オモロそうなんで行きますわ』とフラリと広島に来てくれたり、名古屋の友人らが「居酒屋椎修」の為に車飛ばして来てくれたり、あとウチの女房が魁皇関の断髪式見る為だけにお江戸に行ったりする、さういふ『軽さ』ってイイな、と常々思ふので、ワシもね・・・。

ワシづっと大阪の人だと思ってたんだが、竹田さんて神戸の人らしひ。解散もったいないスね、とか話す。

えらい早い時間にライヴが終わり、このまま宿に(カプセルホテル)に帰るものナー、と一帯をフラフラ歩く。「ちょいと一杯」に良さそうな店は大抵一杯だし、空いてる店は値段が高い。ん"〜〜〜〜と思ってると「タコ焼き居酒屋」なる店を発見。これはイイ。ビール&焼酎でタコ焼き&冷奴。

恐らく初めての、全く手ぶらで、身軽で、自由で、孤独な、大阪の夜。

29日(月)------------------------------------------------------------------------------------

この地域では初めて利用したカプセルホテル。たいへん快適だった。古い施設だが清掃が行き届いてゐて綺麗。客層もシブめ。けっこう年輩の紳士が、ひとりラウンジでビールを飲みながら新聞読んでる、みたいなかんぢが多い。いつも使ってる心斎橋のに比べると、落ち着いてゐてたいへん居心地が良い。まぁ、心斎橋は若者の町やから・・・。

ゆんべは一人旅の悦に入り、ちょいと飲み過ぎたかんぢ(笑)。ひとり二日酔い。まぁけふは割と早い時間のバスで帰るだけだし・・・。ツイデに朝の中崎町も散策す。猫がいっぱい。

月曜日の昼間に大阪を出るバスは大抵ガラガラ。けふも2シートはほぼひとりづつで、快適な長旅。夕刻前には広島に着。このやうな気軽な旅をして行こうと思ふ。

30日(火)------------------------------------------------------------------------------------

しーシュのリハ。オリジナルの他に、営業用のカヴァー曲も練習。『英語で唄う』といふ事につひて、しーなさんのレクチュアを受ける。さすがにこの道で何年もメシを喰って来た人だけあって、的確なアドヴァイス。自分が生徒に教える時の参考にもなった。しーなさん謝々。

ところで喉の調子がまだ良くならぬ。「唄えぬ」程ではないが、いつもの「ハチミツのやうな」声はまだ出ぬまま。これが「初老の変声期」で、このままづっとこの声なら、それはそれでさういふ風な歌い手を目指せば良いのだが、ある日フと元に戻っちゃうからねぇ・・・。どーなんでせうか?。

31日(水)-----------------------------------------------------------------------------------

「声が出ぬ」と唄わずにゐても出るやうにはならぬので、けふも「吟」の練習にスタヂヲ入り。低いキィの曲からだんだん上げてゆく。どーにかコントロール出来るくらいには戻って来たかな?。はぁ・・・。

これまでワシはあんまり「喉のヲームアップ」のやうな事はやらずに来た。声に関しては根拠のない自信があり、そもそも『(起きて)すぐに声が出ぬやうでは唄うたいではない』などと嘯いて来た。だがまぁ経年劣化、と云おうか年相応、と云おうか、そろそろさういふ無茶は出来んやうになって来たのかな、と。ちゃんと唄う前にはヲーミングアップをしてから、にした方が良いのかもねぇ。

11月へ