11月

1日(木)-----------------------------------------------------------------------------------

11月に入った。今年も残すところあと61日。急に冷え込みがハッキリしてきたねぇ。朝のヂョギング時に吐く息が白くなってきた。冬の到来、だ。

歌手の平原綾香が、ベーシストの岡田治郎と見事なデュオを演ってるヴィデヲを見た。技巧派の二人らしい演奏。日本人アーティストもここまで演れるやうなメヂャーびとがよぅやく出て来たね。ただ、この動画に着目してゐる人が「平原綾香はジャズの世界を見てゐる」といふ見解を出すのは、ジャズ好きらしひ傲慢だと思ふ。平原綾香(別にファンでもなんでもないが)が歌謡曲の歌手、としてこれを演れるヒトだからこそ、オモロいのである。

しかし鮮やかなベース!。超絶技巧型のプレイってあんまり好きではないんだけど、かういふのは良いな〜。真似したくても出来んけどね。

2日(金)-----------------------------------------------------------------------------------

今週、えらく日誌に書く事がないな、と思ったら、珍しく壱週間ライヴをやってないのだった。カシラの生誕祭以来ステージに立ってない。しかもこれが来週の金曜日まで続く。弐週間に渡るライヴ日照り!。由々しき自体!?。

今年はレッスンの仕事が減ったぶん、ライヴで活くる、といふ事に賭けてみやう、と思った。だから、1月以降でライヴの間隔が10日以上空いた事は、まだ2回しかない。しかし過去の記録を見ると、去年やはり11月に、なんと20日間に渡る「ライヴのない日々」があったやうだ。ヌ〜秋はさういふ傾向なのか。

まぁないものはない、で仕方ないのだ。「中休み」だと思って過ごす。大阪にも行ったし、ね。


2週目

3日(土/祝)------------------------------------------------------------------------------------

ひろしま国際平和マラトン、5年連続10回めの出場。

昨年、頑張った割に記録が伸びず、『もぅトシか』と思ひ、さういふ無駄なチャレンヂはやめて、今年は楽しんで走ろう、と決めた。ので、あまり走り込みもせず、特にキバりもせず、普通に、出た。したら去年と同じタイム。ん"〜〜〜〜〜、なんなんだらう?。まぁ「これがお前の体力よ」といふ事なのだらうねぇ。

ワシは例によって単独行動。10人以上のチームで来て、さしたるやる気もなささうにタラタラしてゐる集団もゐる。Gパンで出てる、といふフザケたのもゐる。なにより、スタートして500mも行かぬうちからもぅ歩いてるのもゐる。何をしに来てるのかね?キミらは・・・。

夜は専門学校の(生徒の)宴会に呼ばれて行く。一度座った席からづっと離れずに、ハイボールを飲み続ける。代わる代わるやって来るまぁまぁ真面目なコらを相手に、まぁまぁ真面目なハナシをす。3時間程度で終了。二次会に行くのか行かぬのか、いつまでも店の前でダラダラしてる衆(これホンマに良くない。ホンマに近所迷惑だ)を放っといて、さっさとひとり帰った。

自分がどーいふミュージシャンになりたいのか悩んでゐる、といふ生徒。悩め悩め。とことん悩め。それこそが修行だ。ワシも今もさうしてゐる。

マラトン会場までのチャリ50分×往復、マラトン5km、呑み屋までの徒歩40分×往復、と、よぅ身体を動かした日。けふは「体育の日」であった。

4日(日)------------------------------------------------------------------------------------

休み。DVD「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」観賞。

1972年。ワシ7歳。なんか詳しい事は良く分からんかったが、世情がなにかヤバいマグマのやうなモノを孕み、それが所々で噴出してゐる、といった時代。の端的なエピソードとして、ニュゥス画像を見入った憶えがある。

この映画が「実録」とは云へ、どれほど事実に基づいたものかは分からん。が、これを見る限り、この時代のこのテの人達が如何に「言葉に」踊らされてゐたかが良く分かるなぁ。実体、実績のない、ただ響きだけ仰々しい「うつろな言葉」達に翻弄された思想。その思想が「狂気」にまで発展する救いの無さ。のちのカルト宗教となんの違いもないね。

長い映画(3時間)だったが飽きずに最後まで楽しめた。出演者の演技力が基本的に低い中で、凄絶なリンチの末に殺される坂井真紀の演技は秀逸。

5日(月)------------------------------------------------------------------------------------

昨日の映画を受けて、所謂「あの時代」の事を色々と調べる。高度資本主義前史。村上春樹とかがちょこちょこ触れてゐるが、世界が「タフでワイルドな空気」に満ち、若者が宿命的にその空気に酔った時代。ドアーズからディランまで、BGMもバッチリ。あの頃自分が生まれてゐたら・・・・あ、生まれてたか・・・(笑)。もとい、青春期をあの空気の中で過ごしてゐたら、やはりワシも「酔った」だらうか?。それともやはりワシらしく、なんとなく時流を斜に構えて、ノンポリを貫いただらうか?。

夜、この週末に北広島である「ポッキーライヴ」といふイベントのリハ。けふはリハ会場を間違える、と云ふ失態。同じメンバーで違う物事が進行し過ぎてゐるから、こんなコトが起こるのかね?。いやいや自分のスケヂュール管理の甘さを反省するほかない。しかし、『これはいつのなんのリハだったっけ?』といふ感覚が結構多くて、ね。

けふは事情あって久々に暗いうちから起き出して行動してゐた。早起きは特に苦とは思はぬが、やはり夜も長引けば蓄積された疲労は隠せんねぇ。

6日(火)------------------------------------------------------------------------------------

専門学校→しーシュのリハ。これも「営業用」のリハと、「ライヴ用」のリハが混在して・・・・。そんなに沢山仕事してる訳でもないのに、ねぇ。

しーシュはこれでもぅしばらく「ライヴ」を演ってない。その間の新曲はだいぶ出揃った。まとめてお披露目する方が良いので、まぁ年末から新年にかけての様々な場所で披露して行く事になるだらう。年に2回程、まとめて曲を作る時期を持てば、それを上半期下半期と分けてラインナップを組む事ができる。そのやうな活動パタンが取れたら良いのだが。

夜は無国籍音楽団「祈り部」のレコ発ライヴにゲスト参加するぶんのリハ。新曲あり。これがまたなかなか強敵。自分で作るならば、まず間違いなく回避する「E♭m」とふキィ。初見だと、さっぱり手も足も出なんだ(笑)。祈り部ってオモロいバンドやねホンマに。

けふはまだ新しいスタヂヲを使った。こげな処に新しく音楽スタヂヲが出来たなんて、知りもせなんだなー。まぁ普通のスタヂヲって、使わんからねぇワシ。

7日(水)-----------------------------------------------------------------------------------

フと、「この日誌って読んでるヒト居るんだらうか?」といふ気になる(笑)。

今や、ふぇーすブックやつぃったー、と云った「リアルタイム」の概念がデフォルトの時代。ふぇーすブックなんぞ、新記事をアップして5秒後には反応があったりする。そげな時代の中で、壱週間に一度、といふユルいペースで、しかも、ほとんど何のドラマも起きない日常をタラタラと書きたれてゐる、といふ・・・。まぁこの時代停滞感覚こそ梶山シュウらしひので、別に良いンですが。

けふは「吟」の練習をしました。

8日(木)-----------------------------------------------------------------------------------

いつもは起床→ヂョギング→朝飯→練習、といふアレだが、けふは起床→朝飯→練習、のあとにヂョギングを持って来てみた。悪くないね。冬の間はこれで行こうかな。でも、起き抜けのヂョギングには「代謝を上げる」といふ効果もあるので・・・ヌ〜む。

お馴染みりょーここと久保田涼子の誕生日凱旋ライヴが明日ある、ののリハ。ワシ以外のメンバーは既に何度かリハを重ねてゐるらしひ。今までりょーこが書き溜めたオリジナルを中心に、ミュージカルなどのカヴァーも。「活動の軌跡」やね。今まで、ライヴを企画してくれたり、面白いパーソンと引き合わせてくれたり、ボイトレや鍵盤弾き語りをレクチュアしてやったり、本人もお遍路行ったりNYに行ったりとで、ン壱拾年。「完璧!」とは云へぬが、まぁ立派になったものよ、と感慨深く思ふ。

明日はしっかり花を添えてやるべーかね。

9日(金)-----------------------------------------------------------------------------------

その久保田涼子ライヴ本番。

専門学校を終えた足で会場入り〜すぐリハ。ジャジィなモノでもなく、かういふ普通のポップスをピアノとベースだけで支える、てのも、考えてみれば仲々難題なシロモノやな。フツーに弾いたんでは面白くもないし、やはり小編成ならでは、の事をやらんと意味がない。

で、まぁ本番は、その、リハであと一歩噛み合わなんだ部分が、見事に調和されて鉄壁のアンサンブル、となって安堵。お客さんが大人しいので、演奏がアツい割には盛り上がらなんだが、出来としては良いだらう。ホンマに久しぶりに壱個のえへくたも使わぬアンプ直結セッティングだったが、それなりの仕事は出来たと思ふ。

りょーこ本人は、久々の同郷の友人や、恩義ある方々に出会えて嬉しさう。良いライヴになって良かったな。手伝いが出来たなら嬉しいが・・・。

打ち上げは女性3人に男ワシひとり。もぅかういふシチュエーションも慣れたが、けふは特にほとんど喋らず、ひたすら喰ってたやうな気がする。

チャリで夜中の道を帰るのも、寒い季節になって来たなぁ。


3週目

10日(土)------------------------------------------------------------------------------------

けふは久しぶり椎名まさ子&執事フライデー。月例のオリエンタルホテルではなく、外部営業。10月のアタマと11月の終わりに月例を入れてゐるので、づいぶん長い間演ってないやうな気がするんだな・・・。

春日野、といふ新興住宅街の住宅展示会での演奏。このテの仕事は割と多いのだが、総じてたいへんな郊外(山の中)にある。けふの会場もご多聞に漏れず結構な標高。「トワイライト・ライヴ」と銘打ってあるが、寒そうだなぁ。しっかり厚着して行く。

けふは完全にしーなさんがメインに据えた形で、ワシはあくまでもサイドメン。お得意のスタンダードやヒット曲などで約50分のステージ。これが予想以上に寒かった。唄ってると温もるもんだが、ただベース弾くだけ、てのはネ・・・。で、ワシって割と「末端冷え性」で、手先の冷えはイカンともし難い。かぢかみながら弾く。

お客さんのリアクションは、まぁかういふ場所だから・・・。でも、演り進めるうちに拍手も大きくなってきたし、なかなかの仕事は出来たのではないか、と。友達も何人かミに来てくれてゐて、けっこう楽しい営業だった。しかし寒かった。

しかしまぁ、すごい家ばかり建ってゐる。みんなたいへんな借金を背負って買うンだらうなぁ。たいへんな借金を背負って買うのが「家」といふのが、ワシにはよく理解出来ぬ思想なのだが、まぁ『それこそが人生』と考えるヒトもゐるのだらう。事実、ウチの親もさうだった。

彼らの未来が明るいものであらんことを・・・。

11日(日)------------------------------------------------------------------------------------

ポッキー・ライヴ、といふ北広島で行なわれるイベントに出演。出演は姫石ミミ(唄)、リコ(ピアノ)、高橋さいこ(ダンス)、にワシ。

ちょいと変わった取り合わせな上に、イマイチ企画の主旨が分かりにくかったのだが、ようは日頃かういふ事に接する機会のない、田舎町の老若男女が音楽とダンスとパフォーマンスを楽しみませう、といふライヴに、おにぎりとか豚汁とかポッキーとかが付いて来る、といふ。会場は廃校になった学校をコミュニティセンターとして利用してゐる、もと体育館。木造建築の絶妙な天然リバーヴで、PAのみかを君と『良いね』と語る。

本番時には会場は一杯で、前座の地元子供らによるミュージカルやらも盛り上がる。ワシらは順次ソロ、デュオ、トリオ、クァルテット、またデュオ・・・とメンバーを組み換えながら色々演る。演ってゐると、これは異質なパフォーマー4人それぞれの絶妙なコラボレーション・ライヴやな、と気付き、楽しくなって来た。ベーシストとか唄うたいとか、ぢゃなくて、梶山シュウといふパフォーマーとして、けっこう暴れさしてもらった。終わる頃にようやく「演り方」が分かった、といふかんぢの・・・(笑)。でも楽しかったね。

しーシュやその他定型ユニット、もしくはソロで、といふのも良いのだが、かういふ風に、それぞれの持ちネタを持ち寄ってひとつのライヴを作る、と云ふのはたいへん面白く有意義なアクションだと思ふ。機会があればまた演ってみたいね。

行きはさいこを拾って行ったので退屈せなんだ(ぢつは道を間違えて、全く逆方向に壱時間近く進んでゐたのだ)が、帰りはさいこ=ミミ号、リコ=みかを号、と振り分け、ワシはひとりサミシク帰る。車なのでどっかで「ひとり打ち上げ」て訳にも行かず、「ヱビス」を買って帰って女房と打ち上げ。

12日(月)------------------------------------------------------------------------------------

しーシュ「秋の撮影会」(笑)。

昨年やはりこの頃、大量に撮ったアー写(PR写真)がたいへん素晴らしく、この壱年いろんな局面で使う事が出来た。それの今年版を撮りませう、と。撮影は勿論しーシュ専属カメラマンのチョッケンさん。

ワシがヂョギングや遠征の折に、なんとなくロケハンしてゐた数カ所に案内。レンズや光量、アングルを変えて様々に撮る。ワシらももぅ慣れたもんで、自分らで勝手にポーズやシチュエーションを作り、お任せでやってもらふ。チョッケンさんも何も云はない。これはもぅ立派な「コラボ作品」だね。

最近のデヂカメには録画機能も付いており、これがまた高画質。映画も撮れさうなクゥオリティの動画。これで2〜3本、プロモムーヴィーも撮ってもらふ。奇しくも『鍵盤がない場所でどのやうにライヴするか』を研究する良い機会となった。これが更新される頃には、2〜3よぅつべにアップされてゐるハズです。見てみてね。

13日(火)------------------------------------------------------------------------------------

また朝イチで病院へ。ぢつは親父がこれから長期に渡る治療生活に入る。その準備と内容の確認の為、家族で動く。

夜、松山からボビーさんが帰って来てゐるのに会いに行く。ほぼ壱年ぶりの再会。フリュートの進藤センセイと3人で飲む。

ボビーさん、相変わらずよく喋る元気な爺様である。既に松山で新しくうどん屋をオープンさせ、そこそこ軌道に乗せてゐる、といふ。そこでのライヴももう何度か演ってるのださう。ホンマにアクティヴな人だ。「お前も来い」と云ふので、来年早々演りに行く事にした(笑)。考えてみたらボビーズって10年演ったんだなぁ。ワシ自身がスタンダード唄う事に慣れても来たし、また色々演りたいもんだ。まづは松山!かな。

14日(水)-----------------------------------------------------------------------------------

居酒屋椎修「霜月の巻」。いつもは金曜日にやるのだが、今月は金曜日の予定が合わず、お試しに水曜日をチョイス。あからさまに寒い季節になってきたので、けふは「おでん」を準備。しーなさん、ワシそれぞれが作った「〜家のおでん」をミックスす、といふ・・・。

開店後しばらくは常連のお客さんのみで、しかもおでんは基本的に皿に盛って出す、だけの料理なので、たいへんヒマ。ライヴタイム間近にどやどやと団体客が入って来て、まぁライヴの体裁が整うくらいにはなった。

けふのライヴテーマは「中(なか)」。〜の中、とかIn〜とか、さういふの。日頃はオリジナルも交えてラインナップを組むのだが、けふはカヴァーばっかりになった。演目は季節の中で/In My Life/中ノ島ブルース/なかないで/In the Mood/English man in NY/中央フリーウェイ。テーマとは別に、苔の記憶/みみずく時計/クリスマス・ソング/Dance。シメて11曲!。夢の中へ、を準備してゐたのだが、忘れてた。

この居酒屋椎修、ライヴチャージはナシで、お客さんが飲み食いした分で我々のギャラが決まる。だからお客さんが烏龍茶だけオーダーして何も喰はずにライヴを見ると、ワシらは見事にノーギャラ、なのだ。あくまでも『素人料理を喰ってもらふ代りにライヴをタダで提供』といふスタンスなので・・・。ので、飲み喰ひは云はば『投げ銭』。できるだけ沢山飲み食いしてくれた方が良い。だが、おでん、といふ料理はだいたいはひとりひと皿オーダーで終わり、ぐらいなので、さういふ意味では利率が低いやうだ。ウーム、飲食業ってホンマに奥が深いねぇ。

15日(木)-----------------------------------------------------------------------------------

最近また「ジャック・ブルース熱」がキてゐる。

ジャック翁と云へばクリーム、で語られる事がほとんどで、それはまぁ事実なのだが、ワシはソロになってからの御大の方が好きだ。お世辞にもピッチが良いとは云へぬフレットレスを、まるでアコギかなにかのやうに気軽に弾きながら唄う姿が、たいへん良いと思ふ。大病を患ったあとも現役のままで、いまだ衰えぬ歌声も素晴らしい。見た目はホンマに「おじいさん」そのものになってしまったが・・・。

来日して鈴木賢司らと「イナズマ・セッション」ってのを演ってた頃(1987年)に44歳だった、て記憶してゐるから、いま御歳69歳、かぁ・・・。たしか今年も来日したんぢゃなかったっけ?。

今回入手したのは2001年のライヴ盤。基本的に重めのロックナンバーが中心だが、ラテン系のパーカスが結構入ってゐるので、そこら辺が「無国籍感」を出してゐてGood!。キップ・ハンラハンとこで演ってた程には洗練されてなくて、そこがまたイイ。

聴いてて思ふに、この人の歌声ってレイ・チャールズに似てんだねぇ。やっぱり米国のジャズやソウルに傾倒した人なんだらうな。

16日(金)-----------------------------------------------------------------------------------

無国籍音楽団「祈り部」のレコ発に参加するライヴ。@フライングキッズ。

此所数年、結構な頻度で一緒に演らせてもらってるなぁ。思へば10年ぐらい前、ワシがソロのパフォーマンスを演りはじめてすぐの頃、とあるイベントで対バンだったのが彼らだったのだ。志の高い若者達だな、と思ひ、何となく親戚のおぢさん、のやうなニッチで応援し続けて来た。そのまま付き合いが現在に至り、といふ好ましい関係。

前半はトリオでの演奏を会場で見る。新作ナンバーがとても良い。けふは後半の全曲に参加させてもろたのだが、前半のナンバーにも「あ、これ入りたい」と思ふやうな曲が結構あって、またいづれ呼んでもらわねば、と強く思ふ。なんと休憩時間にほぼ全てのお客さんがCDを買ってゐた(笑)。すごいね。

して、後半。

もぅ何度も共演してゐるので、自分のニッチはよく分かってゐる。単旋律楽器ばかり(しかも全部フレットレス)のトリオに、もうひとつの単旋律を絡ませる、といふ趣向で。楽しく弾き、唄い、一緒に盛り上がった。いつもリハの時はあと一歩噛み合わぬ部分を感じるんだが、いざライヴとなると、そのもどかしさがキレーに払拭される。やはり彼らは「ライヴバンド」なのだな、と思ふ。

干支がひと回り違うやうな若者らに、かうして一緒に混じって演れる事を、本当に嬉しく思ふ。また演りましょう!と云ってくれる事に感謝。

ところでけふは、ナベちゃんが店置きのベースアンプを使い、ワシはPAタナベさんのギターアンプを使わせてもらったのだが、これがけふのワシのニッチにぴったりだった。アンプに付いてゐるえへくと機能(フランジャー、コーラス、リバーヴ、ディレイ)をちょいちょい突つくだけで色んな音が出せる。これはオモロい。う〜ん・・・「ベース弾き」としてはナンだが、けふのワシのやうなスタンスには、これたいへん良いかもしれん。ちーさいし・・・。う〜む・・・。


4週目

17日(土)------------------------------------------------------------------------------------

けふから二日間、名古屋の「WetBack」の新作レコーディングに参加す。ので、早朝の新幹線に乗り込み、一路名古屋へ。

Wet Backはお馴染みりとるびれっじのマスター、谷口幸至朗さん率いる老舗ロックバンド。諸処の事情で此所数年はギターに鈴木拓弘さん、パーカスに本多taco坊正典さん、のトリオによるアクースティック編成で活動してゐたが、ワシらしーシュが頻繁に名古屋に行き、共演するやうになってから、ギンギンのロックバンドとして復活した、といふかんぢ。名古屋だけでなく近隣のツアーにも一緒に出かけ、ライヴを重ねるうち、ついにこのメンバーで録音を、といふ運びとなったのだ。

幸至朗さんをよく知る富安HAGE秀行さんは、『あんた達(しーシュ)が幸ちゃんに火を着けたんだよ』と、云ってくれる。そうなら嬉しいし、頑張らねばならん。

結構な雨の中、名古屋に着。新幹線は速い。まだ通勤ラッシュの名残りある中をタクシーでスタヂヲ入り。即仕事が始まる。別々にブースに入り、リズム隊から順次録って行くもの、と思ってゐたが、なんと壱発録り、ださう。もぅほとんどライヴ録音のつもりで・・・との事なので、そのやうに演る。

まづは「お手合わせ」みたいなかんぢでジャムったりしながら、録っては聴いて、を何度かやるが、やはり壱回目のテイクが一番イキが良い。特にかういふロックバンドならなをさらさうだらう。しかしまぁそれをおサラに入れて聴くのは・・・とかいろいろ意見も分かれる。ワシもゲストとは云へ、ちゃんと意見は云ふ。白熱したレコーディング。

けふの処は、シムプルなブルーズナンバー「一歩半歩」、ファンキーな「頑張れ日本人」、メロゥな「夏の終わりに」をコンプリート。メッセージ性の強い「ジパング」は何度か演ってるうちに煮詰まる(苦笑)。けふはtaco坊さんがケツカッチンにて、夕方には終了。りとるびれっじに戻り、鍋で初日打ち上げ。明日も早くからスタヂヲ入り。

18日(日)------------------------------------------------------------------------------------

レコーディング二日め。ワシらにとっては最終日。エェ仕事をしませう。

昨日のかんぢから云っても、出来るだけ壱発めでOKテイクを出すやうな気で演るのがベスト。キアイ入れてライヴのやうに弾く。しーシュとしても、遠く旅して来たからには、演れるだけの事はやっておこう、と、演奏だけでなく、コーラスやアレンジにも参加。何度もコーラスを重ねるワシらに、幸至朗さん苦笑してゐる。『こんなん、お前らが居ねぇと再現できねぇぢゃねーか』。

昨日煮詰まった「ジパング」、ラテン乗りの「夏ですね」、カントリィ風の「ホっとでグっと」、荘厳な「山」と順調に進み、本来は参加する予定のなかった「唄うたい」「パスタ」にも参加し、結局しーシュは全9曲で演奏してゐる事になった。しかも「パスタ」に至ってはベースソロまで・・・。

夕方過ぎる頃にはもぅ幸至朗さんの喉も限界となり、あとは「上乗せ」を残して、「リズムセクション」としてはミッション終了。

今回、Wet Backが久しぶりの新録、といふ事で、結構な期待が高まってゐる、といふ。録音スタッフにしても『それなら是非我らが・・』と名乗りを上げるものも少なくなかった、とか。広島から流れて来てゐるこんなワシらが、それほどまでに期待されてゐる老舗バンド復活の新作に力添えが出来たのなら嬉しい。完成を待とう。

夜はまたまたりとるびれっじに集結して、けふは本格的な打ち上げ。女将ひろみチャンのキムチ鍋が絶品!。

19日(月)------------------------------------------------------------------------------------

しーなさんは仕事の事情で早めに帰広。ワシはひとり残ってのんびり観光でも、と思ってゐたが、まぁ一緒に帰る事にした。ので、昼には帰宅。

今回は名古屋に着いてすぐスタヂヲ入りし、そのまま二日とも缶詰め。打ち上げは両日ともびれっじで、宿もひろみチャンとこに世話になった。ので、名古屋に来た、と云っても何処にも出かけてない。プロダクションに所属してデカい会場を廻るやうなツアーをしてゐる連中は、毎回こんなんだらうな、と思ふ。移動→会場入り→打ち上げ→ホテル→また移動、と・・・。そのテの有名人のブログが、続く程に各地のグルメレポートになって行くのも、まぁ分かる気がす。

でも、無駄なカネは使わずに済んだし、これはこれで良いな、と。なんつったって遊びに行ってる訳ぢゃないんだしね。

20日(火)------------------------------------------------------------------------------------

旅の間は基本的に運動不足になるので、けふはしっかり早朝ヂョギング。この身体と指と喉が、いつまで旅とライヴに耐えれるか、を時折考える。まぁ、考えても仕方ないんだがネ。

「健康」を変な術理で捉えたくないな、とは思ってゐる。『自分はこれをやってゐるから衰えない』と云ふあの発想。考えようによっては、それは「依存」に繋がる危険な思想だ。

ワシは何度か「運動依存」に陥った事がある。前にも日誌に書いた憶えがあるが、あるジムの会員になってゐた頃。その頃のワシは週に4日1Kmを泳いでゐたのだが、駐車場に車を入れ、着替え、泳ぎ、シャワーを浴び、また駐車場に戻るまで、を30分以内でやってゐたのだ。パーキングの料金が初入れ料金なままなのを見て『よし』と思ふ事が何度もあった。

思ひ返し、書き出すだけで異常な行為と分かるが、当時は『これが出来る限りワシは大丈夫』と信じてゐた。オソロシや。

今は、気分がノった時の軽いヂョギングかヲーキング、武道だかヨガだか分からん自己流の変な体操(笑)を少し。近隣への移動はなるべく徒歩かチャリ。これも「健康の為」と云ふよりは、「より長く音楽を続ける為」に。今のワシにはその他の事には、あまり興味がない。まぁこれも「音楽への依存」かな?。

21日(水)-----------------------------------------------------------------------------------

コントラバスをギターのやうに横に抱え、ソロ演奏をする阿呆なベーシストの映像を見る(ホメてますよ)Hartmut Kracht(なんて読むんだらう?)。名前からしてドイツ人かねぇ。上手いんだなコレが。しかもよく調べてみるとこの人、自身のトリオではギター弾いてる。でもソロアルバムはコントラバス。多分オーヴァーダヴもなしで、完全ソロなんだらうな。しかもアルコに合わせて下手なホーミー(オマエが云ふな!て?)までやってて、ますます訳分からんでオモロい。

んで、ワシもセロにベース弦張ってこんな風にヨコにして弾いたらオモロいかも!、と考へるワシはもっと阿呆だ。

近々〜来年のスケヂュール打ち合わせが、複数人と同時進行。かつてないペェスでケータイが鳴り続けた壱日。

22日(木)-----------------------------------------------------------------------------------

しーなさん企画「秋のお手合わせ」にゲスト出演。お江戸からピアノ弾き語りの高満洋子ちゃんをお招きしての、鍵盤女子の会@ヲルガン座。

けふはしーシュではなく、フライデーに近い立場での参加やので、しーなさんに与えられるミッションを粛々とこなす、といふかんぢ。洋子ちゃんはこないだのソロお江戸遠征の折、大阪の泉さんとともに宿をお世話になった。相変わらずの天然ぶりが楽しい。けふは彼女の曲にも色を添える。

ヲルガン座に出演するのも久しぶり。一瞬目を疑うやうなアンティークなピアノの存在がこの店のウリではあったが、流石に実用には歳を取り過ぎた為に隠居。ぢつはけふから新しいピアノが入った、のだとか。これからこの店の「音」になってゆくだらう新顔の、最初の一歩がけふのライヴなのだ。テンション上がる女子ふたり。

そんなこんなで、良く見知った3人による進行はスムースに和やかに。ワシは前後編両方に、「ヂャッヂ役」として登場(?)。けふは和装にカラス、といふスタイルで、二人の手合わせをかき回した、といふかんぢ。ヂャッヂ役とは云へど演るからには手を抜かず、逆に目立つぐらいのイキオイで演った。結果として良いアクセントとなり、しーなさん洋子ちゃん両名にお誉めの言葉を戴く。

しーなさんは本気で客入りを心配してゐたが、フタを開けてみると超大入り。立ち見どころか、入れない人もゐた様子。皆さんありがとう。その中で、洋子ちゃんの音仲間であるベーシストの山内薫さんが来られてゐた。運良くツアー中のオフ日で、ワシらのライヴがあるのを聞いて駆け付けてくださったらしひ。何度もベースマガジンでお見受けしたやうな大先輩に絶賛を頂戴し、嬉しいワシら。

打ち上げもその4人で。最初こそ「合コンだ〜」などと云ってゐたが、途中から山内さんとワシはひたすらベース談義。女子そっちのけで熱く語り合ってしまった。楽しい壱日。感謝。

23日(金/祝)-----------------------------------------------------------------------------------

東北の石巻にある、木の屋石巻水産、といふ会社の「秋刀魚缶」を購入。復興支援として、といふより単に美味さうだったので。これがホンマに美味。珍しく朝からゴハンを弐杯も喰ふ。昼間は何故か「地獄の黙示録」のDVDを観賞。人生15回目くらいか・・・。

夜はオリエンタルホテル営業。けふはヴァネッサでもカラスでもなく、アコベを持ってく。このところまた「アコベ熱」が出てゐるので。

これがなかなかヨイ。シャープさには欠けるのだが、胴鳴りがあるぶんだけ音のフトコロが深く、ざわついた会場(けふは特にガヤがすごかった)でもモニターしやすい。まぁウッドベースがこんなんやろな。しーなさんには大好評。ワシも少しこの楽器を見直した。少なくともフライデーとしては充分仕事ができるウェポンである。ただ、やはりなんつっても安物なので、弦による音のバラつきが気にはなります。ん〜〜〜〜〜、高いの買うか?(苦笑)。

ところで、会場に中学時代のバンド仲間が来てくれてゐて驚愕す。なんか似たヤツがゐるな、と思ひながら演奏してゐたが、本人だとは!。300年ぶりくらいの邂逅。地元に残ったり、帰って来た同期たちは、タマに会ったりしてゐるやうで、飲み会の写真など見せてもらった。当人はまだギターを弾いてるらしい。うれしいねぇ!。

あの頃のメンバーのハナシになり、『プロになったやつはお前だけだな』と云はれ、当時恐らく「宇宙で一番嫌な餓鬼」だった自分を、かうして訪ねて来てくれる旧友に感謝。

にしても、わりと旧友との再会が続いてゐるこの頃。なんかの虫の知らせかいな?(笑)。


5週目

24日(土)------------------------------------------------------------------------------------

明日のライヴの為の、割と突貫リハ@しーシュ。

最近は(しーなさんが)忙しくて、このやうにライヴごとの必要に応じたリハ、をするので手一杯となるパタンが多い。その分、日頃は自分の練習をしっかりやってゐて、それをしーシュに合わせる、みたいなかんぢなので、それはそれで良い。だが最近ベースを弾く絶対数が少ないので、なんか息抜きのやうな気軽なバンドもひとつくらい演りたいな、といふ気はしてゐる。

ここん処、今野敏の「奏者水滸伝」といふシリーズを読んでゐる。なんてーの?伝記アクションもの?。今どきこれアリか?てくらい荒唐無稽なハナシなのだが、なかなか楽しい。そもそも主人公が超能力を持つジャズメン、ていふのが、もぅ・・・。音楽の描写はなかなか。他にも、格闘技、茶道、銃器、などの事がかなり詳細に描かれてゐて、まぁ作者の趣味を全部つぎ込んだ、ってかんぢなのかな?。今どき、とは書いたが、調べてみると初出は1980年代。多少、大時代的なのも仕方ないか・・・。

25日(日)------------------------------------------------------------------------------------

で、昨日のリハの本番。東広島市黒瀬町はブラック&タンへのプチ遠征。ジャズの店、として、結構前から名前は聞いてゐたハコ。ウチらはジャズではないけど、色んな御縁で繋がり、御招待いただいた。広島市内からは車で壱時間半ぐらいか。

グランドピアノがあるお店なので、しーなさんには嬉しい。ベーアンその他の設備もちゃんと揃ってゐてGood。全国旅する中には、『廃楽器置き場か?』と思ふやうな店もあります。生のピアノに合わせたバランスで調整。音も適度にデッドで演りやすい。

して本番だが、初めての場所とは思へぬ程沢山のお客さんが集まってくれた。近隣は勿論、呉市や広島からも・・。嬉しいねぇ。特にさういふアオリを入れた訳でもないのに、演奏中もぢつに沢山のお客さんが「一緒に唄う」といふ場面が多々あった。「Dance」なんぞホンマにQueenかカエターノ・ヴェローゾのライヴのやうに、大きな唄声が会場から聴こえ、これぞワシの求める究極のライヴ!てかんぢだった。素晴らしい!。

初めての会場ではたいてい演る「カヴァーコーナー」も好評。ジャズの店でスタンダードを唄う、といふ暴挙だったが、たいへんウケて一安心。

前後半2ステージ、アンコール入れて16曲。楽しく演って楽しく盛り上がった。良いライヴだった。ありがとう黒瀬町!。

打ち上げもそのままお店で。ワシらのカヴァーを演ってくれてゐる呉市のヤマナカーニャ夫妻、花Clubのリョージさんも来てくれてゐて、ぢつに良いかんぢで繋がってゐるこの界隈の人々を、眩しく眺める。人に愛される唄を作り続けやう。

夜は道路も空いてゐて、壱時間もかからずに広島市内へ帰還。

26日(月)------------------------------------------------------------------------------------

一部で伝説となってゐる、ジョン・マクラフリン&ジョナス・エルボーグのデュオ。これの1987年のドイツでのライヴをDVDで入手。ぢつはこれ前にもヴィデヲで持ってゐたのだが、それの「完全版」とのことで、改めて購入。このデュオ、話題になった割には意外なほど短命に終わった為、アルバムを残してないのだ。ので、レアな音源でもある。

まだ若いジョナスが、ゴツいダブルネックのベースを縦横無尽に弾き叩く貴重な映像。弐本のネック(フレットつきとフレットレス)を余すところなく使い、青筋立てながら弾きまくる29歳のジョナス。余裕綽々で受け返すマクラフリンはこの時既に45歳。全く乱れない32分音符のピッキング・スピードには溜息しか出ん。どーいふ訓練がこんな速弾きを可能にするのかね?。この人のバーイ、速いだけぢゃなくてメロディも美しいし・・・。

モノの本などによれば、ジョナスはぢつはかういふ「技巧によるバトル」的な演奏に嫌気がさし、早々にマクラフリンの元を離れた。その予備知識持ってVを見てみると、確かに(マクラフリンと)互角に渡り合ってはゐるものの、なんとなく「面倒臭さう」にも見える。終わり頃には『また(バトル)演るの?』みたいな表情も・・・。

このデュオに比ぶれば、後にジョナスが組んだいくつかのユニットは、技巧派には違いないのだが、ややユルい印象を受ける。その分オモロないっちゃオモロないんだけどね(笑)。でもそれこそジョナスが行きたかった場所なんだらうな。2008年以降新譜が出てないのが、ちょいとサミシィ。

27日(火)------------------------------------------------------------------------------------

東日本大震災から1年と半分。色々な事に慎重な姿勢は崩さぬまま、一度被災地を訪ねておかねばならんな、と云ふ気がしてゐる。

お江戸のパーカッション、くどうげんた氏は縁あるらしく、割とよくかの地を訪れてゐる様子。彼に便乗させてもらおうかな、とか考えてゐた処、奇しくもゲンタさんから連絡がある。郷里の熊本からの帰り道、広島に寄れるが都合はどうか?と云ふもの。あいにく時間が合わず、今回は残念ながら見送る事になったが、上記の旨、話しておく。

「あれ」の拡げた波紋は、まだまだ消えてはおらぬ。其処から生まれる新しい波紋もある。良しきにつけ悪しきにつけ、それぞれにヒトの思惑も絡む。とにかく自分の目で見ておく、と云ふ事を、今ワシは思ってゐる。

28日(水)-----------------------------------------------------------------------------------

年末年始が結構忙しさうだ。12月だけで旅が弐本。その間にしーシュでディナーショウなどが3本と営業が壱本。月初めには急遽決まった乱葛も弐本ある。年末は30日まで京都にゐて、大晦日に帰って来る事になってゐる。んで、来年1月の5日には初ライヴ。2週めにはもぅ旅、と目白押し。ん"〜〜〜〜〜。

かういふ日々が続くと、やはりかさ張るアコベよりは、高性能でコンパクトなギヤを持つ方が先か、とも思っちゃふよねぇ〜。ん"〜〜〜〜〜。

まぁこの旅やら営業やらに全て送迎の車と新幹線のチケットが付いてゐる、ならぜーんぜんハナシは別なんだがね。あそれは夢のまた夢のハナシよ〜♪。

29日(木)-----------------------------------------------------------------------------------

マンスリー「吟」@オリエンタルホテル。先月のこれはオールスターズライヴの翌日で、声は嗄れ嗄れにて、たいへんお聞き苦しいところをお見せしてしまったが、けふはとりあへずなんとか通常の声のコンディションに戻り・・。

出がけにフと古い譜面の中から『The night I heard caruso sing』を見つけ、「あぁこれ唄ってたな」と思ひ、軽い気持ちで急遽レパートリィに組み入れた。したらぢつはえらく難しい唄で、思ひつきで歌えるやうなレベルではなかった事が判明。いくら昔唄ってゐた曲と云へども、ちゃんと確認&練習してから演らんとダメだな、と反省。

毎月聴きに来て下さるHさん御夫婦に加え、けふはしっかり音楽に聞き入ってくれるお客さんが多くて、たいへん演り易かった。駐車場の警備員さんも「毎回御苦労やね」と声をかけてくれ、うん、良いところにゐるな、と思ふ。

音楽家として、歌い手として、いろいろ考えさせ、気付かせてくれる、貴重な現場、である。

30日(金)-----------------------------------------------------------------------------------

けふはそのオリエンタルホテル・ニューヨークカフェに、初めて「客」として行ってみる。

単にかういふ本格的なバァカウンターで一杯飲ってみたい、ていふのもあった。が何より、ここに出てゐる他のミュージシャンが、どんなかんぢで演ってゐるのかを確認しておきたかった、てのもある。ある意味「敵城視察」かね?(笑)。まぁ、それぐらいワシは、ここの仕事を割と真摯に捉えてゐる、といふコトで・・。

けふはトクちゃんこと徳武正和のソロ。ワシと同い年のクラシックギタリスト。畑は違うが、妙な縁で付き合いがあったりする男だ。

彼の演奏を聴きながら、馴染みとなったバーテンダーと会話しながら酒を傾ける。前にも何度か書いたが、ここのスタッフそれぞれの「プロフェッショナル感」をやはりひしひしと感じながら、なるほどワシはここに加われば良いのだ、と。つまり、この同じ空間を「良きもの」とするプロのひとりとして、音楽を提供する役割を果たすべきなのだな、と強く納得した。

トクちゃんの演奏も良かった。ギタリストとして「やはり流石だな」と思ふ。まぁ彼がどんな思ひでここの仕事を演ってるのかは分からんが、やはり彼も、紛れもなくプロフェッショナルだった。出演者が客として来た事を、スタッフも喜んでくれた。いろいろ感じた。いろいろ考えた。お酒も美味かった。しっかり演って行こう、と思った。うん。行って良かったな、と思ひながらチャリを漕ぐ。

明日からしはすだ。


12月へ