5月


1日(木)---------------------------------------------------------------------

友人シンガー、ヴァレンシアの初アルバムのレコーディング・メンバーに選ばれ、久しぶりに「単なるベース弾き」として、スタヂヲへ。

バックはフル・バンド。あえて打込みやシンセは使わずに、といふ指向らしく、ホーンセクションも入れて総勢8名。ワシの48年の経歴の上で、何処かで何度か接点のある人達が一堂に介した、てかんぢの面子。奇しくも、アレンジャー兼ピヤノのNさんは、ワシがこの世界に入った頃(22年前!)に、歌番組で一緒に演ってた大先輩。まーぁあの頃は初見で録音、なんて無理な芸当だった訳で、それを思ふとワシも遠くへ来たもんだ、と・・・。

さう、けふは初見(けふ初めて見る譜面でいきなり本番。ひと昔前はプロの絶対条件、とされてゐた)なのです!。

かういふ形のレコーディング自体、たいへん久しぶりで、和気あいあいとしながらもなんか緊張してる、みたいな心地良いテンション。タマにはかういふのも良いねぇ。譜面見ながらリハを進め、徐々にアレンジを加えて行きながら、12時から18時までで8曲、録った。はぁ〜〜、ライヴとはまた違った集中力が要求されますねぇ。

2日(金)---------------------------------------------------------------------

ハードな日。まづは専門学校へ。今期唯一の午前中授業をひとつ。

昼からは、昨日に続いてのヴァレンシアのレコーディングへ。昨日はギター、パーカス、ラッパも入った豪華な編成だったが、けふは所謂「ピヤノトリオ」での録音。引き続き初見だが、昨日に比べてもだいぶ慣れた感がある。なるほど、第一線のプロはかういふ仕事を毎日こなしてる訳で、そらぁ瞬発力対応力集中力も磨かれるわな。昨日の8曲に加えけふは4曲録ってワシのミッションは終了。良きアルバムに仕上がらん事を・・・。

ちなみに昨日けふのこのレコーディング、なにも云はれぬまま、全部ヴァネッサ壱本で弾ききった。『ウッドにした方が・・・』と云はれもしたが、「持ってないし弾けません」と云って無理矢理ヴァネッサで弾いた。まー色々工夫してそれらしい音には近付けてゐると思ふが・・・。仕上がりが楽しみでもある。

けふはこのまま次の現場に、のつもりだったが、予定より早く「アガった」ので、一旦帰宅。チャリに乗り換えてまづは個人レッスンへ。

その後、カワちゃんしーなさんと合流して、いょいょ初の試み『ぱんぱかトリオ・the NAGASHI』の本番。土曜日に実験的にカワちゃんとデュオで演った、「通常営業のお店でいきなりライヴが始まる」といふ企画。十日市のバァ、フラミンゴが協力を申し出てくれて実現。

「はいみなさんこんばんわ〜!」みたいなかんぢで、聴きたい人はちゃんと聴いてくれ、興味ない人は喋ってる、みたいな。まぁストリートやラウンジで演るのと似てる、のかな?。アコギ、アコベ、アコルディヲン、と生楽器生唄で、結局2時間近く演った。ほとんどのお客さんは楽しみ、盛り上がってくれた。かういふ時、カワちゃんの社交性はその威力をフルに発揮し、一見のお客さんを巻き込んで盛り上げるあのかんぢは毎度脱帽。しーシュだけだとかうはいかない。カワちゃん、お見事。

こないだから何となく演って来た、このNAGASHIといふ企画。今後も色んな処で演ってみやう、といふ事で3人の意見が一致。バァや居酒屋だけでなく、雑貨屋や本屋・・・「人が集まるところ」に唄を届けやう、といふthe NAGASHI。協力店募集中です。

ただまぁ「流し」なんで、ボランティアではないので、そこんとこヨロシク、みたいな(笑)。

けふのぱんぱかの3人は全員チャリ使用。楽器担いだ中年3人が夜の街をギコギコ走り回る。お前ら高校生バンドかッ?といふやうな光景。ぢつに楽しい感覚だった。

いゃ〜〜〜しかし、レッスン始めた10時から、日付けが変わるまでの約14時間。近年稀にベースを弾き続けた壱日だった。滋賀の笛吹き怪人・山田さとしではないが『毎日こんな事演って暮らせたらエェなぁ』である。


黄金週間

3日(土)-------------------------------------------------------------------

今月の18日に「チカと八美でしゅらしゅしゅシュー」といふライヴを演る。そのリハに唄のチカさんと入る。

チカさんは、広島の女性ロック&ソゥルヴォーカリストの礎を築いて来た、みたいなお人。共に広島で長く活動し、見知った方ではあるが、共演するのは今回が初めてなのだ。このライヴの企画を進めるうちに、ベースと唄だけで演ってみるのも良いかな?と思ひ、提案してみたところ快諾してもらった。けふはそのリハ。

流石、と云ふかなんと云ふか、チカさんリズムが素晴らしい。唄うたいとのデュオは初めてではないが、ベーシストとして「唄に引っ張ってもらふ」感覚になったのは初めてかも。リズムの良いギタリストかなんかと一緒に演ってるやうなかんぢだった。これは楽しみですな。5月18日はPICOへいらっさい。

リハ帰りの路で女房と合流し、飲みに行ったのだが、「インド料理屋を居酒屋として使ふ」といふ事をしてみる。タンドリィのミックスセットとインドワインで。これがなかなかイイ。インド料理屋でカレーを注文せなんだのは初めてだな(笑)。

4日(日)--------------------------------------------------------------------

昨日より連休に入ったが、まぁ前にも書いた通り今年は仕事が壱本も入らなんだ。

けふは何処にも行かず、映画を見て、読書に耽る。

かの英国ロックバンドの名門、ディープ・パープルの「あの」日本公演の全内容をコンプリートしたボックスセットが出るんぢゃげな。しかもリマスター。ヌ"〜、あれはLP3枚組からCD化された折にカットされた曲もあり、さらに数あるライヴアルバムの中でも最高峰、と云はれるパープルの名作。ワシ自身も、あれを聴いてロックの凄まじさを知ったクチである。ロックそのものには、それほど興味がなくなった、とは云へ、これは欲しいかも・・・。

だが、DVDも付いてるセット、とは云へ¥26,500とは!。

5日(月)--------------------------------------------------------------------

朝のうちは雨が降ってゐて、これぁまた篭るのにちょうど良いな、と思ってゐたが、午後から晴れ。

気持ち良さげなので、カラアゲとビールを買い、女房と近所の河原でピクニクす。昔はよぅやってゐたが、どーやら『長く日光に当たると調子を崩す』らしひ事が分かり、此所数年控える傾向にあった。タマにやると良いな。2時間くらいかけて、そこら辺の裏道を散歩す。夜は夜でまた「焼き鳥」を喰ふ。

けふは「食鳥の日」であった。

6日(火)--------------------------------------------------------------------

連休最後の日。そこそこの「デスクワーク」はこなしつつ、明日からの旅の準備も進める。

仕事も入らず、こないだのレコーディングのギャラも連休明け、といふ事もあり、昨日のピクニク以外、女房を何処にも連れてってやれなんだ。申し訳ないなぁと思ひつつ、初春のツアーから続いてゐた疲れを、この連休ですっかり解消できた気がす。ありがとう。


2週目

7日(水)春巡業:名古屋本郷アルマジロ---------------------------------------------------------------------

富安HAGE秀行と往く中部遠征。

その初日は名古屋。ワシにとって名古屋と云へばりとるびれっじだが、ここアルマジロは「しーシュ」として名古屋の初演を飾ったお店。その後もお付き合いが続き、これで3回めの出演となる。富安さんが月イチで行なってゐる「音もダチライヴ」のゲストとして、のしーシュ。

富安さんと我ら、と云へば「歌声一座」として知られてゐるが、今回富安さんは我らにがっつり時間を与え、ワシらのみで1ステージ+歌声一座、といふ流れを作ってくれた。これまで富安さんの唄に馴れ親しんだお客さんにも、広くしーシュを知ってもらふ事が出来、たいへん嬉しく、素晴らしいライヴとなった。一部では『やっとしーシュが生で聴ける!』と喜んでくれる方もゐて、少なくはない時間に渡って売り込んで頂いてゐたことも窺える。

恩義に応えるべく、入魂!のしーシュ。

結果的に、しーシュで演った3日間、たいへん良い出来のパフォーマンスを続ける事が出来た。機材のトラブル等、無いでもなかったのだが、それを跳ね返すパワーで最後までブレずに演りきれたやうに思ふ。初日のアルマジロは、その後の好調を決定付けた滑り出しだった。「歌声一座」としての出来もほぼ完璧。自在にハモる男女の3声コーラスに、お客さんおおウケ。楽しかったなぁ。

演目:月の路/苔の記憶/Dance/爪研ぎうた/砂に泣き/夢見るアンコウ/歳をとった鰐/ぎやまん(しーシュ)。This is light of mine〜Down by the river side/イソジン/パフ/ムーンリヴァー〜ムーンボウ/フルムーン・ダンス/It's so lo/Walk that road you be free(歌声一座)。

けふ、明日と、宿は犬山市の個性的な喫茶店「ふう」のゲストルームをお借りする事になってゐて、終演後、富安さんの車で移動。「ふう」には現地でライヴを演った旅のミュージシャン、シーガン山下&がたろうさん両名がゐて打ち上げ中。聞けばけふは、彼らと同泊らしひ。別の場所で演った見ず知らずの音楽家が同じ宿で一夜を共にす、といふぢつに愉快で楽しいシチュエーション。打ち上げに参加し、深夜まで呑み語る。

8日(木)春巡業:関市ロックンロール・カフェ---------------------------------------------------------------------

朝、次の地に向け出発するシーガン&がたろうさんを見送る。どーやらお二人とも(寝る時も含め)着の身着のままらしく、昨日とまったく同じ格好(笑)。良い旅を!。

日中は犬山市街観光など。愛知県随一の観光地が犬山なのださうで、神社仏閣や古き町並など、なかなか良い風情。ただ、近くに航空自衛隊の基地があるらしく、結構な頻度で戦闘機が飛び交う様(爆音)は、やや閉口す。

けふは「関」へ。

関市・・・、正直、聞いた事もなかった街である。刃物で有名なところらしひ。そこの町外れに、定年退職されたもと校長先生が趣味の延長でオープンした「ロックンロール・カフェ」がけふの会場。定年退職された、といふ事が信じられぬやうな若々しく、にこやかなマスターにお出迎え頂き、「さぁどぅぞ」と通された店内を見て驚愕!。マニア垂涎のビンテージ・ギターが所狭しと並び、年代物のジュークボックスやグッズで占められた異空間!。すげぇ〜!。

ここでも、開場前からお客さんに『あ、しーシュだ』と云ってもらへる(笑)など、少なからずワシらを見知ってくれてゐる人多し。フェースブックやネットでの流布もあらうが、やはり信頼する諸先輩方の口伝に負うところは大きいはずだ。けふも恩義に応えて熱演!。しーシュ単体にアンコールもかかる好調なステージであった。

演目:Dance/みみづく時計/亀の庭/夢見るアンコウ/夜の駱駝/砂に泣き/みんな月を見てゐる/歳をとった鰐/ぎやまん。+歌声一座ナンバー。

宿泊先である「ふう」のマスター、富安さんの古き友人、など犬山からも観に来て頂き、感謝。けふのお客さんはミュージシャンが多く、ワシのループ使いに皆さん興味津々。「たいへん東洋的な世界観」と評され、素直に嬉しいワシら。「語らずとも」唄は届く、のである。満場のお客さんに感謝。

9日(金)春巡業:豊橋市ハウスオブクレイジー---------------------------------------------------------------------

けふは富安さんの生まれ故郷豊橋市!。

このたびのツアーで富安さんの車であちらこちら廻り、この中部地方が所謂「日本の臍」であり、かつて流通、文化、歴史の交差点そのものであり、今もさうである、といふのがよぉく分かった。シルクロードに例えるならばさしずめ亜細亜と欧羅巴の境、トルコあたりやね(笑)。

日中は富安さん縁りの地や店を訪れ、なんとも半日まったり過ごす。これがまたえぇかんぢに力の抜けた街で、たいへん過ごしやすい。ましてやワシらは全くの「余所者」であり、誰の目にもただ通り過ぎるだけの存在。これは気持ち良いのだ。

けふの会場ハウスオブクレイジーは、今回のツアー中、いちばん「ライヴハウス」然としたハコ。けふから「音もダチ」仲間「朋郎」・・・こないだお江戸で共演したばかりの和太鼓奏者、内藤哲郎が参加。歌声一座+和太鼓によるグルーヴ、といふこれまた豪華絢爛な。音も良くてさらに演奏に熱が入る。これまたお客さんの守備範囲が広く、さすが富安さんの旧友コネクション!てかんぢの。変態技にもハーモニィにもいちいち反応があるのが楽しい。しーシュとして演るのも、けふが最終日にて、演りまくりました。

演目:内藤哲郎セッション〜苔の記憶/亀の庭/毬藻あり升/Dance/夢見るアンコウ/砂に泣き/みんな月を見てゐる/ひつぢは意外と気が荒い。+歌声一座ナンバー。

けふは新城市は乗本てところまで車を走らせ、明日のライヴ会場である「皆集庵」に泊まる。深夜の山道(真っ暗!)を2時間走る。皆集庵は、云はば「コテージ」であり、周囲にはほとんど何もない山ン中。当然、我らが到着した時も真っ暗で、手探りで電源を探す。軽く掃除して、よぅやくひと心地。買い込んで来たコンビニ飯で打ち上げ&フロ。床に寝袋並べて雑魚寝。時計が全部壊れてゐて、いま何時なんだらうか?(笑)。

10日(土)春巡業/残業編:新城市まる工房皆集庵-------------------------------------------------------------------

しーなさんはひとり帰広。淋しさうなしーなさんを新城駅まで送り、ワシらは「残業ブラザース」としてもぅ壱日。

昨日から泊まってもゐるライヴ会場「皆集庵」は、富安さんの友人で、モザイク芸術家、故関谷明男さんのアトリエ兼住居だった場所。富安さんの「音もダチ2nd」のレコーディングで此所が使われ、その時に集まった曲者ミュージシャン達のネットワークが、今のワシらのツアーを繋いでゐる。けふはその関谷さんの三回忌も含めたイベントなのだ。

なんとも居心地の良い空間で、ライヴまで特にする事のないワシらは、デッキで日光浴したり、本読んだりして、てんでに寛ぐ。ん〜〜〜〜天国のやうな・・・。

そのユルく心地良い雰囲気を、そのまま夕方まで持ち越し、ライヴもたいへん良いかんぢに。けふはワシもソロだったが、なーんの気負いもなく演れる。久しぶりに「こきりこ節」を演ったりもした。しーなさんが居らぬぶん、ハーモニィは流石に薄くなったが、そこを哲郎さんのグルーヴがカヴァーし、けふも良いライヴ。大盛り上がりで終演。富安さんと往く中部遠征が終わった。

演目:(ソロ)ストロマトライト/夜の駱駝/こきりこ節。+歌声一座ナンバー。

当然、打ち上げなのだが、なにせ山奥にあるのでほとんどの人が車で来られてゐて、酒はほぼワシひとりが呑んでる状況。最後はみ〜んな帰って誰もいないフロアで、ひとりポン酒を傾ける、と云ふぢつに良いかんぢのシメであった。皆さんお疲れ様でした。

11日(日)帰広--------------------------------------------------------------------

帰る。

会場を片付け、富安さんに名鉄「国府(こう)」駅まで送ってもらふ。「こう」駅!。どうみても「こくぶ」と読みますね。へ〜〜、まだまだ知らぬ地名がいっぱいあるねぇ。

通りがかったおばぁちゃんに『それぁ何が入っとるんね?』と訊かれ、それに応えて会話弾む。なんかワシ、このシチュエーション異常に多いのですが・・・。そのおばぁちゃんに名古屋までの路線を聞き、ひとり見知らぬ電車に揺られる。これもまた一興!。

名古屋からはわざと「こだま」を狙い、ゆっくりのんびり広島へ向かう。それでも17時過ぎ、まだ日が沈む前には我が家に帰り着く。早いねぇ〜新幹線!。18切符在来線ならまだ姫路あたりやな、とか思ひながら、4日ぶりに逢う女房と中華料理屋で打ち上げ。

夜は流石にすぐ眠くなったが、やはりまだ気が昂ってゐるのか、なかなか寝つけなんだ。

12日(月)--------------------------------------------------------------------

広島での日常開始。専門学校をひとコマののち、けふはオリエンタルホテルで椎名&フライデー。

椎名&フライデーとは云へ、ここん所この仕事ではかつてないくらいワシも唄ってゐて、もはや「しーシュ」である。普通はやらぬハモを突発的に入れたり、けふなどDanceまで演って、これぁもぅ、ちょっとしたライヴですね。まぁその方がワシらも楽しいし。

普通オリエンタルの日は、帰宅してから晩酌するのだが、ツアー中(も)毎晩酒を摂取してゐたので、けふぐらいは「休肝」す。

13日(火)--------------------------------------------------------------------

けふも専門学校。その後しーシュのリハ。近々必要なレパートリィを浚ったり、新曲を煮込んだり。

ワシは大抵の曲は聴いてすぐ憶えられるものだが、不思議、と云ふかまぁ当然なのかもしれぬが、『自分の語呂と合わぬ唄』てのは、なかなか憶えられない。リズムのはっきりした曲だとさらに顕著なやうで、憶えたつもりでゐても、なかなかメロディが出て来ぬのだ。ハァ"〜〜〜むつかしいねぇ。

その後、ひとコマだけ個人レッスンに行き、その後はFM Garage Songsの収録へ。けふ初めて「モニター・アンケート」を読ませて頂いた。数名のモニターの意見を拝聴したのだが、「オモロい」と思はれた理由と「つまらぬ」と思はれた理由が同じ、てのが興味深い。まぁリスナーの意見てのぁさういふものらしいが(例:ベスト10に入る著名人は大抵ワースト10にも入る)、そこは番組サイドとしては狙い通りらしひので・・・。

オモロかったのは、この番組ってパーソナリティの情報はほとんどない。だからリスナーはラヂヲでのトークでこちらを想像するしかないのだが、たまたまモニタリングのあった放送回での情報によると、『カジヤマ シュウといふひとは48歳でハゲてゐる』といふ事らしい。これにはスタッフ全員大爆笑。まぁ確かにその通りなんですが・・・。

14日(水)-------------------------------------------------------------------

ジャストお昼にハっちゃんこと和田八美とリハ。「チカとハツミでしゅらしゅしゅシュー」の。

長く見知ってゐるが、一緒に音を出すのはほぼ初めて。けふまでハツミが「唄う」事も知らなんだ。まぁだいたい思ってゐた通りのブルーズ系の「あの」かんぢで、ホホー今回ワシは久しぶりにブルーズ系の音楽にアプローチする事になるのだね、と。まぁ対バン、てゆーかOAがシローさんなので、そっち系はお任せして、ワシはアジアンに演りますか。

引き続き昼間はチカさんとリハ。「チカとハツミでしゅらしゅしゅシュー」の。

こちらは2回めのリハにて、前回の内容をより固めるかんぢの。ベース&唄の局面が多いので、気付けばなんかエライことハードルの高いイベントになっちまってるな(笑)。

15日(木)------------------------------------------------------------------

朝からバスに乗ってリハへ。なんて久しぶりなのだ。

イベントを基盤にした、なかなかちょいとオモロい企画バンドがこたび発足。良く見知ったメンバーで、ワシはなんとベースではなくギターを弾く。そもそもコーラスとして話が来たのだが、まぁ手持ち無沙汰やしアレなので、とギター持ってったらけふはギターが欠席。代りに弾いてゐたら意外に好評で、これぁ2ギター体制で行かう、と相成る。なかなか愉快な面子で、こっから先が楽しみなバンドではある。10時から12時半まで。

かういふ展開の場合いつもなら一旦帰宅するのだが、けふはそのまま日中の市内に留まる。カレーの「デリシャス」に行くとカワちゃんがバイトしてたので、他の客が引けたのを良い事に、えらい長い事話し込んだ。お互いの知られざる過去の話や、The NAGASHIの展望など。

そいから、久しぶりに献血にでも行かうかな、と思ったが、「吟」も近いのでソロの練習にスタヂヲ入りす。14時から16時まで。ソロのレパートリィが頭打ちになって来たなぁ・・。開拓せなイカンなぁ。なんやかんやしてたら夕方が来て、レッスンが始まる。

けふは久しぶりに4人連続のレッスン。しかも唄が二人にギターとベースがひとりづつ。17時から20時半まで。づっとスタヂヲにゐて、よぅ練習した壱日だったが、ベースに触ったのはこのレッスンの時だけだった。良い傾向である。担当楽器なぞ何でも良い。ワシは音楽の「スキマ」を漂う男、でありたいのだ。

いや〜、なんか知らんがなかなか楽しい壱日であった。けど、疲れた。


3週目

16日(金)遠征:下関市菊川町グリーンセンター-------------------------------------------------------------------

けふは下関のナオエ(パーカス)からの依頼で、菊川町の「女性の集い」といふイベントに出演。これがお昼のライヴで、それに合わせた準備やリハなど逆算した結果、朝の6時半に出発せねば、といふ運びとなった。

通勤ラッシュもまだ始まらぬ時間帯、早々に高速に乗り、一路下関は菊川へ向け約4時間。結構な山の中にあるけふの会場「グリーンセンター」は、まだ新しい木造りの 多目的施設で、窓から吹き込む初夏の風と天然リバーヴが相まって、まーぁなんとも気持ちの良い空間。音響機材全部持ち込みのセルフ・オペだが、バランスだけ突つけば、あとはなんも要らんかんぢ。当然ながらナオエもパーカスとコーラスで全面参加。3人歌える「トリオ・だ・しーシュ」だ!。

主催の団体は、下関や長門で何度もワシらを見てくれてゐる方々。よぅ宣伝してくださったやうで、時間には狭くないホールが満員。「女性の集い」といふだけあり、9.9割が女性。ステージ上から見たところ、40〜50人のお客さんの中に、男性は4人しか居らなんだな(笑)。

さてまぁホンマに気持ちの良い空間で、気持ちの良い季節。早起き&長距離運転もなんのその。よぅ声も出たし、しーなさんとの呼吸もバッチリだった。演奏も良かったが、けふは特に「唄」を聴かせきった、てなかんぢのライヴだった。当日リハしか出来なんだナオエのパーカスも見事なもんで、ホンマにこいつが広島にゐたらしーシュはデュオでなくても良いな、とすら思ふ(笑)。素晴らしいミュージシャンだ。

演目:月の路/Dance/サイドカーに犬を乗せて/ペンギンカフェで逢いませう/異邦人/さらば恋人/飾りじゃないのよ涙は/風に立つライオン/夢見るアンコウ/砂に泣き/歳をとった鰐/ぎやまん/ことほぎの唄。シメて13曲!。ナオエ、ナイスなサポートをありがとう。

お客さんは勿論のこと、主催の方々にも、たいへんたいへん喜んでいただき、CDもばんばん売れる。我らも早起きして来た甲斐があった、といふかんぢ。本当に気持ちの良いライヴだった。皆さん、ありがとうざいました&お疲れ様でした。

17日(土)-----------------------------------------------------------------

さてライヴは続く。けふは旅のハッピーマン、King of yeahこと高田エージアニキを迎える。

会場はお馴染み、お好み焼きの大松。エージさんとは今年アタマに松阪はMAXAで逢って以来。大松でのライヴももぅ慣れたもんで、あれこれ歓談しながらセッティングを進め、リハなど。大松ではお馴染みのパーカッションてっちゃんこと小川哲弘も揃い、壱年ぶりのこのセッション。リハの段階でも感動するくらいバッチリ決まり、エージさんも「いーね!」を連発(笑)。

ライヴはまづしーシュのOAから。ここでもだいぶファンが増え、けふは悩殺系の衣装(革のミニスカに網タイツ)でキメたしーなさんに視線集中!。えぇかんぢにステージをあっため、エージさんに繋ぐ。エージさんも3曲めにはもぅしーなさんを呼び上げ「エージとしーな」(笑)。その後ワシとてっちゃんもすぐ参加し、けふはホンマに「高田エージバンド」のライヴてかんぢだった。いや〜楽しかったなぁ。

エージさん、何度見てもホンマに同じ事しか演ってないんだけど、その「持って行き」方が、毎回すごい。ライヴの最後には確実に、会場にゐる全員が親指立てて「イェー!」て云ってる。打ち上げで聞いたのだが、さういふスタイルはもぅほとんど確信犯で、流石バンドブーム勃興以前からけふまで、日本のロックの最前線を走り続けて来た男!である。いやーますます参りましたアニキ!。これからもよろしくお願いします!。

18日(日)------------------------------------------------------------------

さらにライヴは続く。けふはここん処取りかかってゐた「チカとハツミでしゅらしゅしゅシュー」の本番。

早い時期に決まってゐた割に初動が遅く、結局、3人で合わせるのはけふが初めて、といふ事になった。前にも書いたがベースの役割が大きく、気が付けばえらいハードルの高いライヴとなってゐた。まぁそれはえぇんだが・・。

ライヴはOAの「カヤコ&シロー」から。シローさんは20代前半のワシがそのプレイに惚れ込み、家に押しかけてって教えを乞うた唯一のお人。此所数年はベースの弾き語りやデュオなどで活動してゐて、その妙技はもぅ完全にベースから逸脱してゐる、といふ(笑)。けふももぅホンマに演りたい放題だった。あのベースに動じず淡々と唄うカヤコちゃんがすごい、と思ふ(笑)。

その後は、ワシのソロ→チカさんとワシのデュオ→ハツミのソロ→ハツミとワシのデュオ→チカ&ハツミとワシのトリオ、と進む。まぁリハ不足は否めず、色んな意味でちょいと残念なライヴとなってしまった。本来のこの面子なら、もっと良いものが演れたと思ふのだが・・・。

大勢のお客さんが来てはくれたが、あまりに「内輪」感の強い雰囲気も考えもんではあった。あれではライヴに初めて足を運んだお客さんを、次回また呼ぶのは難しからう。本来ならばここにかういふ事を書くべきではない、とは思ふのだが、ワシが野次にキレさうになった一瞬があり、その対応を「大人げない」と指摘する向きがあったので、釈明。

野次にキレかけた訳ではない。野次は野次で良いのだ。ただ、ステージと客席は「会話」をすべきではない。会話は「音楽で」成されるべきなのだ。

チカさんとは、またちょっと違う形でご一緒したいアイディアが浮かんでゐる。例えば・・・ふふふ、まだナイショにしとこう。

19日(月)--------------------------------------------------------------------

さらにさらにライヴは続く。けふはオリエンタルホテル、孤独な営業「吟」。

気付けばけふで4日連続ライヴなのか・・・。日中、専門学校に行ったりしながらも、明らかに「疲れてゐる」自分を感ず。こらぁイカンな・・・。なのでけふのワシは、この自分の疲労へさらなるムチをくれてやる事にす。いつもは8曲で1ステージ(30分をMC無しで演ると、大体その曲数となる)×3、計24曲で構成するのだが、けふは9曲×3=27曲を演る、といふ試練を、疲れてゐる自分に課す。

そしてそのやうにした。

団体客のガヤが大きく、なかなか集中し辛かったが、27曲ひとりで唄い、弾ききった。最後には流石にちょいと掠れはしたが、もぅ1ステージ・・・あと9曲唄え、と云はれたら演れぬでもない。強い喉と常連のお客様に感謝。内容的にはミスの多いライヴだったが(イカンね)、終わってみると達成感で疲労感は払拭されてゐた。

自分が自分に挫けさうな時は、より単純な苦痛を自らに課すのが良い。ワシは武道でそれを学んだ。さういふのを「ストイック」と呼ぶのならその通りなのだらうが、まぁ、要するに、ちょっとした「M」なのである。

20日(火)--------------------------------------------------------------------

「昼ぐらいまで寝ていやう」と思ってゐたのだが、6時半に目が覚める。

今週唯一リハも本番もなく、レッスンのみの日。だが、左手が異常に痛む。割と今までなかった部分が、指でちょいと押えただけで飛び上がるくらい痛い。筋が腫れてゐるやうだ。ヌ〜まぁ職業病っちゃ職業病なのだらう。痛いからって休む訳にも行かず・・・。

料理をして気を紛らせる。が、しを加減を間違えたやうで、ナンとも味気のナイ煮込みを作ってしまった。ふて寝す。

21日(水)-------------------------------------------------------------------

けふは「ギタリスト」としてWADAバンドのリハ。

ワシはギターを弾く場合、全てのチューニングを全音下げにしてゐる。えーと、要するにオープンEコードを弾くとDのコードが鳴る、て訳ね。理由はまぁ大した事ではなく、だいぶ前に「バリトン・ギター」といふ、通常ギターより完全5度低く調弦した楽器を弾いてゐて、これの響きが好きだったから。流石に今は『そこまで低くなくとも』の思ひから、まぁ低音弦の響きが美しい全音下げ、にしてゐる。

通常の楽譜(コード譜)を見て弾く場合、「G」と書いてあれば「A」と云ふやうにアタマの中で瞬時に変換し、全部のコードを全音上で解釈する。

例:譜例「C-Am-Dm7-G7」の演奏は「D-Bm-Em7-A7」。譜例「F-Gm-Am-B♭」は「G-Am-Bm-C」。これにカポタストを併用すると、譜例「A♭-Fm-B♭m-E7」をカポ3の「G-Em-Am-D7」。友人ミュージシャンに話すと大層驚かれるこのややこしい変換(トランスポーズ)が、ギターを手にすると説明するより早く出来るのだ。

これは少年期にさんざんカポタストの応用法を研究&実践して来た賜物であらう。6ツしか和音が出せない、といふ制限ゆえにヴォイシングのバリエーションも憶える事が出来た(例:カポ2のCはコードとしてはDになるが、オープンコードのDとは和音構成が異なるため、2台のギターで方っぽがオープンD、片っぽがカポ2のCで合奏すると、響きにたいへん広がりが出る)

これはこのままベースやピヤノにも応用でき、ワシが理論を独学でしか学んでないのに楽典に弱くないのは、これのおかげ。ただまぁ、あくまでも独自の理論、なので、他人に伝える事はできんね。『知りたきゃギター弾きんさい』としか・・・。

22日(木)------------------------------------------------------------------

居酒屋椎修:皐月の巻。

今回、音楽仲間&呑み仲間であるイケマー氏こと池間聡が東京に転勤-------彼の場合、転勤で広島に来てゐたので「帰る」が正しいが-----と相成り、一度くらいはセッションしておこう、とゲストに迎える。イケマー氏との縁はたいへんドラマティックである。長くなるがまぁ読みなされ。

ワシの東京ホームのひとつ、下北沢ブルームーンのマスター平石正樹さんから、「こんどウチの常連が広島に転勤になったので、機会あらば相手してやってほしい」と云はれ、そら喜んで、とその時は名前だけ聞き、『そのうちオレが紹介するから』との事で、そこは一旦話が落ち着いた。

で、それからしばらくして、広島の我らがホーム、フライングキッズ。ここの姉妹店である「カレーのデリシャス」がオープンした時、リハの合間にカレーを喰ひに行った。混雑時を過ぎ、店内にはひとりカウンターでカレーを喰ってる御仁がひとり。『このたびは開店おめでとうあります』とか云ひながら、ワシも席につき、店主と話してゐると、フと『あ、こちら昨日も来られたんだけど、東京から転勤で来られた・・・』と御紹介いただいたその御仁こそが、他でもなくイケマー氏であった、といふ・・・。

これは巡り合わせだらう、と思ひ、是非なんらかの形で共演を、と約束を交わした。その後何度も我らのライヴを見に来てくれはしたが、単身赴任中の身につき、週末は東京へ帰る事がほとんどで、ワシらも旅が多く、なかなか共演のチャンスが作れず。んで、さうかうしてゐるうちに『また転勤(帰還)が決まった』といふ話しを聞き、ありゃぁ〜、と。広島への転属から壱年も経ってない、てのに・・・・、サラリーマンって本当にたいへんなんだねぇ。

な訳で、けふの居酒屋をイケマー氏の壮行会とし、ゲストとして2曲ほど唄って頂く。広島に来て作った、と云ふこれがなかなか極上のポップソング。ジャズのやうなブルーズのやうなジャイヴのやうな・・・、素朴で地味だけどオサレ、といふ。かういふタイプの唄を唄う人は広島に居らぬだけに、つくづく惜しい人をまた逃がしてしまふな、といふ印象。まぁ次は東京で是非、といふことかな。

今回も満員御礼。イケマー氏の参加も含めて、けふも静かに深く盛り上がる良い居酒屋であった。準備した食材もほとんどハケて、ワシらも満足。お客様に感謝。

23日(金)----------------------------------------------------------------

けふはパイグとデュオのリハ。

ここではワシはギターを弾く。このデュオにパーカスを加え、新しいユニットを作らんとしてゐる。それのヒナ型としての。カヴァーの他、何度か演ったワシのオリジナルも思ひ起こしてみる。「『坂に続く路』演りませうよぅ」などと云ふので嬉しい。ますますギター、もちっと上手くならんとイカンね。

その中で、オルカ団時代に作った「ぼくを探して」といふ曲の完成度に、我ながら驚く。突拍子もないコード進行を、唄メロで違和感なく聴かせる成功例。当時の創作意欲たるや凄まじかった事を思ひ出す。

フと気付けば、先週の金曜日は下関にゐたのだった。あれから4日連続ライヴ、昨日の居酒屋、火曜日以外は全部リハ、とえれぇハードな壱週間だったのだな。疲労がぢみに蓄積してゐて、久しぶりに好物の「かつをのたたき」喰ってポン酒呑んだらスグ眠くなっちまったぃ。

明日からまたしーシュで旅である。我ら生き急ぐ中年デュオ。


4週目

24日(土)週末遠征:津山市フォーク酒場たる-------------------------------------

岡山のポップトリオ「だいふく」と共同企画した『タルマンタンの夜』。いつもお世話になってゐる.津山の好ましいライヴカフェ「たる」を、満員にしやう!といふイベントだ。

いつもはこの距離ならばツアー車「にっち」を転がして行くところなのだが、今回は明日大阪まで行かねばならぬ故、初めてJR津山線を使っての行程。岡山まで3時間、そっから先はディーゼルの古式ゆかしい「機車」で1時間。たいへん鄙びた良いかんぢの路線で、乗り鉄シュウも大満足。ただ、終着の津山駅が電子マネー対応しておらず、せっかくチャーヂした金価が使えぬ、と。予定外の出費が!。

さて「たる」では既にだいふくの3人がリハ待ち。初めて逢ったのが、まだホンの2年前。あの頃は「普通に上手いカヴァーのバンド」に過ぎなかったが、けふはオリジナルアルバムのレコ発でもある。その清々しい勢いを、親戚のやうな気持ちで見る。今回は「しゃこバス(しーな+ゆうじ)」や「ワサビだいふく(シュウ+あかり&みき)」と云ったシャッフルコーナーも設け、より賑々しく進行。

計画通り満員(立ち見には到らなんだ)となった会場で、双方渾身のパフォーマンスだった。ウチもこたび特に良かったな。此所数回、ハズシがないね。

だいふくの進化は目ざましく、よくあれだけの短期間にここまでオリジナルが書けたね、と云ふかんぢ。ワシの好きな「星空バス」も演ってくれたし、打楽器のジーコさんが加わったバンド編成のアレンジもお見事。シャッフルコーナーも1回だけのリハにしては上出来以上の事が出来たのでは?。家族の前で大汗かきながら熱唱する元弟子ゆうじの姿に、親心がむせぶ(笑)。

演目:月の裏の約束/苔の記憶/亀の庭/Dance/羽の記憶/砂に泣き/くちなわは語った/歳をとった鰐/ぎやまん。オブラディ・オブラダ(しゃこバス)/ダウンタウン(ワサビだいふく)/Isn't she lovely(全員)。

今回、共同企画、とは云へほとんど全部をだいふくの3人に任せッきりにしてしまってゐた。それなのに彼らの初作品「だいふくはいかが?」のスペシァルサンクスに我らの名が連ねてあり、こちらこそ感謝の気持ちで一杯である。彼らの進化に恥じぬ中年デュオであらねば。

そしてまた光栄な事に、たるのマスターより、是非ここで一度ワンマンでも、といふ話も頂き、また背筋の伸びる思ひ。進もう。まだまだ、先へ。

25日(日)週末遠征:大阪関目我らの家-------------------------------------------

津山駅前から大阪行きのバスが出てゐる、といふ話をあかりチャンから聞き、それを利用してみる。バスと云へば楽器弾きには鬼門、が定説。おそるおそるベース抱えて乗り込んでみたが特にお咎めはナシ。やった。以降、大阪まで快適なバスの旅。

さて関目。昨年5月に初めて訪れてからまだ壱年と少し。にも関わらず、こんなに親密な関係が築けてゐる場所は珍しい。この壱年の間に3度も来てゐるのだ。けふも会場入りすると「おかえり〜」と迎えてくれるマスター権助さんと女将ミヨコさん。今年1月の来訪からまだ半年も経ってないのに、今回も昼夜2回公演ともソールドアウトださうで、ホンマに嬉しい。心して演る。

夕夜弐回公演とは云へ、それぞれ前後半に分けたっぷり90分づつ。お客さんが楽しんでくれてゐるのがはっきり分かるので、全く疲れぬし喉も全然大丈夫。これ以上ソールドアウトが続くならワシら昼夕夜3回公演でも大丈夫でっせ、と云ふと権助さん『ワシが死ぬわ』と(笑)。本当に演ってる方も心から楽しく、終わりたくない、といふかんぢの2回公演であった。古い生徒(大阪在住)も見に来てくれたりして、嬉しい。

演目・昼(夕方)の部:月の裏の約束/苔の記憶/亀の庭/Dance/夢見るアンコウ/さらば恋人/異邦人/くちなわは語った/羽の記憶/ジェラシー/砂に泣き/ことほぎの唄/ぎやまん。シメて13曲。

夜の部:月の裏の約束/苔の記憶/亀の庭/Dance/ペンギンカフェで逢いませう/サイドカーに犬を乗せて/羽の記憶/ジェラシー/ハイギョ/夢見るアンコウ/くちなわは語った/砂に泣き/らくだ/あじさい/ひつぢは意外と気が荒い。シメて15曲!。昼夜合わせて28曲!。どーや!(笑)。

関目ってホンマに面白い街で、家の軒先や歩道には花が溢れ、歩道が整備され、住民は自転車の活用がデフォルト。例えばけふのライヴにも、ほとんどのお客さんが自転車で来てゐた。ライヴには店の前にずらっとチャリが並び、帰りはそれぞれがそれぞれの方向へ走り去る姿は、なんてーのかすごく「絵になる」光景で、音楽や文化がとても上品に暮らしと結びついてゐる、といふ印象。大阪に住むならこの街だな、と強く思はしむる。

「次はいつ来る?」と聞いてもらへる幸せ。心して進もう。

26日(月)--------------------------------------------------------------------

さてシワい月曜日。てゆーのも、専門学校の授業がある14時半までに、広島に帰らんければならんのだ。当然、新幹線に乗るしかなく。

まーぁ在来線に4〜5時間揺られるのに慣れたワシらからすれば驚愕の(笑)速さで、広島に。大阪〜広島間なんぞ2時間もかからぬ。14時には学校にゐて、生徒相手にしてる、といふ。ほぼ弾丸ツアーで、しかも2日で3回ステージ、帰ってすぐレッスン、と云ふ、さすがに疲れましたね。

27日(火)--------------------------------------------------------------------

専門学校→個人レッスン→FMの収録。

最近、このGarage songsを広島県以外でも聴いてくれてゐる方(ナニかをどーにかすると県外からでも聴けるんださうな)も多く、旅先で「ラヂヲ聴いてますよ」とか云ってもらへる。自分達ではホンマに雑談をしてるだけのやうなかんぢだが、これでいちをうワシらは『FMで番組を持つパーソナリティ』なのだな、と改めて・・・。みなさん、ありがとう。『シュウさんて物知りですね』とか云はれ、いつ化けの皮が剥がれるか怯えるワシであります(笑)。

最近、この収録が終わった後の時間を、しーシュの「経営会議」に充て、ファミレスでスケヂュール調整やライヴ計画等をディスカッションす。サラダとかさういふ軽いものだけ注文し、ひたすらメモ紙に向かひ喧々囂々するワシら。お店も隔週でやって来るワシらを憶えてくれてゐるやうで。

バンドを組み、気持ちが乗った時にライヴを打ち、打ち上げを楽しむ、と云ふは誰にでも出来る。だがそれをビジネスとして継続的に回すには、やはりそれなりの「企画や計画」が必要なのだと思ふ。それに時間を裂くのはぢつに面倒臭いのだが、それをやらねばプロとは云へぬ。さういふ意味では、しーシュってホンマに真面目なユニットだな、とタマには自らを誉めてやるのである。

28日(水)-------------------------------------------------------------------

所属楽器店の企画会議に出席す。

生徒のコンサートにつひての会議なのだが、まぁ特に語る事はなく、てかんぢ。そもそも生徒少ししか居らんし。

その事で、まぁ「楽をしてる」と陰口叩かれてゐるやうだけど、生徒増えんものはしゃーないしネー。

29日(木)------------------------------------------------------------------

WADAバンドのリハが例によって午前中から。

けふはギターとベースが欠席、ださうで、『シュウさんけふはベースをお願いします』ってワシは便利屋かっ?(笑)。おぅよ、さういふニッチって大好きなのよ。てな訳でけふはベーシストとしてリハ。結果、鍵盤+ベース+ドラム+サックス、に唄、といふ編成で、これまでのリハで一番スッキリ聴こえるんだな。これって、ギター要らんのぢゃないの?。まぁ本番はワシがギターなんだが・・・。

そいから、けふはなんかさういふ気になったので、100年ぶりくらいに「献血」に行く。献血センターがえらい近代的な施設になってゐて驚く。成分献血、ていふのをお願いされたので、それを。けっこうブっとい針を刺され、ちゅうちゅう吸われたが、なんか心地よくて後半は寝てたな。最近は終わったあと、アイスクリームを驕ってくれるやうで、そは嬉しい。

30日(金)----------------------------------------------------------------

ちょいと遅くなっちまったが、よぅやく時間が取れ「だいふく」のCDを聴く。

こ・れ・が・、「ほぅお!」て思ふくらい良く出来てゐる作品で、かう云ってはナンだが、正直驚いた。いや、ライヴの進化が目ざましいのは何度も書いてるけど、あれがスタヂヲ版になってどーなるか?てのに興味があったのだが、期待以上の出来にスタンディングオヴェーションを送りたい。

かなりのウェイトでパーカスのジーコさんのアイディアが採用されてゐるやうだが、これが良くハマってゐる。3人で詰めたのであらうアレンジも見事だし、コーラスワークも素晴らしい。やはり年代が若いぶん、感覚も新しいので、斬新なアレンジにも無理が感じられない。へぇ〜っ!すごい作品作ったなぁキミら。

アルバムの後半は特に、完全なバンドサウンドに仕上がってゐるので、CDよりあとにライヴを見る人はちょいと戸惑うかもしれぬが、ライヴとアルバムを別物、として捉える(ワシはさう)なら、これはアマチュアバンドとしては、相当にクゥオリティの高い作品だ。素晴らしい。

ヌ"〜〜〜〜、ワシらもウカウカしとれんですな。

31日(土)-------------------------------------------------------------------

ザヴザから電話があり、イベントに出るので見に来てほしい、との事。久しぶりに「ライヴハウス」に足を運ぶ。懐かしや〜の白島はバッドランズ。

興味惹かれたのは、ヤツのバンドKAMINARIが「ベース×2とドラムス」のトリオ、だと聞いたからだ。もぅひとりのベースも、ワシの元生徒。どんなもんかいな、と思って見たが、ベースが二人、とは云ってもザヴザは全編チャップマン・スティックを弾いてゐて、しかももうひとりはぐしゃぐしゃに歪んだ音色をギターのやうにかき鳴らす派で、パっと聴きギターのバンドとそぅ変わらん。この編成でしかし、ハードコアのやうな-----ワシぁこの辺のジャンルってよぅ区別出来ぬのだが-----のを演る、てのぁオモロいんぢゃないかな?。

実際、一見ぽいお客さん(若年層)が、ライヴが進むにつれて盛り上がって来てたし、終演後は『カッコえェ〜〜!』て声も上がってゐた。ホー、なかなかやるぢゃんかお前ら。文句屋には『ベースが二人居る意味が分からん』とか云はれる、と云ってたが、まぁさういふ事を云ふヤツには云はせておけば良い。ザヴザは今月の「かじやまつり」にもゲストで出る予定。

しかしなんかまー、何のイベントか分からんかったが、全然客が入ってなかったな。


6月へ