6月

1日(日)--------------------------------------------------------------------

6月に入った。今月はライヴも少なく、なによりしーシュでの活動がほとんどナシ。「バラ売り月間」なのです。何年ぶりかに、日曜日が全部オフ、と相成る。あまり良き傾向ではないが・・・。

旧日本映画の名作「日本沈没」を見る。1973年。当時これ観るのはホンマに苦労したなぁ。入場待ちの行列が200mはゆぅに越え、中に入れても立ち見か床にべた座りか・・。子供達はステージの上にあげてくれてゐたやうにも憶えてゐる。どーしても観たがったワシに親父が付き合ってくれた。今見ると特撮はチャチぃが、大地震で日本の各地が崩壊して行くシーンは、子供心に強烈に残ってゐる。

後に知った所によると、原作の小松左京氏は、この物語をSFパニック巨編としてではなく、「日本人が国を失い『難民』となった時、どうなるか?」といふテーマで描きたかったのださうだ。実際、そのシーンには割と多く時間を割かれており、子供の頃はそれが分からんかった。なんで主人公が恋人と離ればなれにならねばならなんだのか?も・・・。

2日(月)--------------------------------------------------------------------

カルト的B級映画「ザ・カー」観る。ずいぶん昔にTVで観たが、久しぶりの再観。

悪魔が車に乗って・・・てゆーか車そのものに化けて、善良な人々を轢いて回る、と云ふ。しかもその悪魔も、よりによってこんな砂漠の真ん中のちーさな町でなんでそれをするかね?と云ふ(笑)。だが、これがつまらん訳ではなくて、たいへん面白いのだ。良く出来たB級、てのも変な云ひ方だが、これは良い。

専門学校の帰りに、ちょいとチャリでぶらぶらしてたら、近くのグラウンドから「お〜い梶山ァ」と呼ぶ声あり。奥田治義さんであった。少年サッカーチームを生業とされてゐる事は知ってたが、けっこう御近所で・・。奥田さん、去年ワシと一緒に演ったあとくらいからライヴ活動を辞め、創作の方に力を注いでゐる、といふ。まぁ氏のことだから、恐ろしくこだわった美しい作品を作り上げてくれる事だらう。楽しみに待つ。

3日(火)--------------------------------------------------------------------

しーシュのリハ。

そろそろライヴのレパートリィを一新すべく、そのやうな方向性でリハ。ツイデに此所数日で書き上げた新曲をふたつ持って行く。最近のワシはしーシュを「ポリフォニィ・ユニット」と捉え、作風もそのやうになって来てゐる。しーシュは、もともとそれぞれのソロの拡大、て処からスタートした。その後、単純なハモりではなく、男女のツインヴォーカルをメインに据える方向性が根付いて数年。此所に来て『主旋の非明確性』を追求するに到った。

最近作った4曲はすべて、はじめから終わりまで二人が唄い続け、しかもどちらがメインでもない、といふ形式。そのぶん難易度が高くて、作って結構経つのだがいまだに未発表なのが・・・。いつかキッチリ発表しますンでね。

ただまぁたいへんマニアックなので、お客さんは戸惑うだらうな、とは思ふのです。

4日(水)-------------------------------------------------------------------

梅雨入りしたやうです。

何度か書いてゐるが、専門学校の授業内容に合わせた新生活パターンが、まだ身体に馴染まず、えらいこと疲れる。ひとつひとつの内容には、それほどの変化はないのだが、とにかく移動が多いのが特徴。まぁ「待機」が多い暮らしよりはえぇのだが・・・。

5日(木)------------------------------------------------------------------

WADAバンドの、ライヴ前最終リハ。

このところ毎週木曜日の朝から行なわれるこのリハが、結構楽しみだったのだが、いちをうこれで一区切り。次のライヴが決まればまたこの流れにもなるのだらうが・・・。正規ギタリストは、結局壱回しかリハに参加できず、本番大丈夫かいな?といふかんぢ。だが、まぁサイド・ギタリストとして頑張るしかないね。けふはリハのあと、皆で会食をして、ライヴへのモチベーションを再確認。良きライヴにならんことを。

夜は椎名&フライデー@オリエンタルホテル。今月二つだけある「しーシュ」としての仕事。

終演後、例のコンビニで、それぞれの家庭の明日の朝飯、を買ってゐたところ、知人の集団に遭遇。深夜のスーパーで、男女デュオ(しかもステージ衣装)が、明日の朝飯の買い物、といふ、なかなか様々な憶測を呼んだに違いない。

6日(金)------------------------------------------------------------------

専門学校に行くが生徒が来ず、90分丸々自分の練習に充てられてラッキー、みたいな・・・。

そいからけふはしーシュの裏方仕事をこなすのに、チャリで市内を帆走。雨天の隙を突きながら、の行程だったが、なんとか濡れずにミッション・コンプリート。

そいから新バンド「Shu's」のリハに。このトリオ、良いよ。アコギ+ベース+パーカス、と云ふ編成で、此所までストレスを感じずに演れるのは久しぶりかも。6月20日に、フライングキッズまで、その真価を確かめに来られると良いと思ひます。

その後、個人レッスン。その後、PICOにて、32歳の誕生日を迎えるダビッド・シラを祝うパーティーに出席。

縁りの太鼓叩き&ミュージシャンが共謀。ただ遊びに来る、と云ふ名目のダビッドにサプライズを仕掛ける、といふ企画。店に入るなり「Happy birthday」の大合唱で迎えられたダビは感動で号泣。「ボクは幸せでス」と何度も云ふ。遠くアフリカから、全く見知らぬこの極東の地にやってきた青年。嫁さん以外に頼る人も居らぬその彼の誕生日を、せめて音楽仲間大勢で祝ってやりたい、と云ふ純粋な気持ちで企画されたけふのパーティーだった。ダビがちょっとだけでも『日本に来てよかった』と思ってくれたら、それだけでワシらはOKだね。

乾杯&ケーキカットのあとは、ダビを囲んでセッション。ワシも、けふばかりはベースを持ち、ホンマもんのアフリカンリズムに絡む。自身がアフリカを訪ねて行っても、これほどのセッションを経験出来る可能性は少ないだらう。さういふ意味では、ホンマに得難い経験をさせてくれてゐる。

ダビッド、ありがとう。そして、誕生日おめでとう。


2週目

7日(土)-------------------------------------------------------------------

さてここん処取りかかってゐた「WADAバンド」のいょいょ本番。

バックは精鋭が固めてゐる、とは云へ、フロントは完全な素人の御婦人。リハでもしょっちゅう停まってたりしたが、本番やイカに。あえて「鞭」役を買って出たワシが、本番前に『何があっても停まるな』とキツい釘を刺したのが効を奏したのか、流れ的には上出来、のライヴ。全11曲の組み合わせも良く、ほどほどに良いライヴが完遂できたのではなからうか?。

ワシらも楽しかった。毎週木曜の朝早くから集まって演るリハも、メンバー間の疎通も、この壱回で終わるのはちょいと寂しいなぁ〜、と皆口を揃える。また演りませうよ。

PAオペレーターを、ロージンバックスのタナベさんにお願いしたのも成功の鍵だった。あんだけの人数が一斉にデカ音出して、あの箱で完全にバランスが取れた、のはタナベさんの功績。残念ながらワシのギター(ガット弦)は、会場の温度と湿気にヤラれ、チューニングが狂いまくり。調弦の合間にライヴしてる、みたいな事になったが・・・orz。バッポン的な対策が必要やな。ガット弾くギタリストって、みんなどーしてんだらう?。

後になって知った所によると、会場の応対その他は最悪で、この日の集客(そこそこ満員)は全部ウチだったのにも関わらず、チャーヂバックはナシ。それどころかメンバーの数だけ「参加料」を求められ、流れ的に他バンドのオペも担当してくれたタナベさんにまで参加費を請求するといふ意味不明。ライヴに至るまでの流れの話しなぞ聞いても、「なにそれ?」と声が出るやうなエピソードの連続で、残念ながらかなり「残念な」箱だったやうだ。

ライヴが思ひのほか楽しかっただけに、水を注された感もひとしを。もぅ弐度と関わる事はないだらうし、知人友人が関わる事も、全力で阻止せねばならぬ。旅のミュージシャンにあんな所を紹介する事になっちゃぁ、広島の恥だ。

8日(日)--------------------------------------------------------------------

オフ。天気が良いので「サイクリング」とシャレ込んでみる。いつも仕事に行くのに使ってる河川敷の遊歩道。これが何処まで続いてるのか、に興味を惹かれ。

大した距離ではなかったが、途中で舗装路が切れ、久しぶりに「土の路」を走る。このまま海岸まで行ければ・・と思ったが、海まであと1Kmくらいの処で歩道は終わり。海岸まで行かんとするなら、道を換えて車道を走らねばならぬ。ちょっとガッカリ。どーせならその先まで続いてゐて欲しかった所よのぅ。

まぁそれでも、川沿いの道を風浴びながら走るのは気持ち良く、良い運動にもなった。けふ壱日でだいぶ陽に焼けたな。

9日(月)--------------------------------------------------------------------

スタヂヲで個人練習してたら、ドラム科の生徒(♂)がひょっと顔出し『センセイ、お話しませうよぅ』と(笑)。個人練習はまだ途中だったのだが、さういふ事を云ふのが可愛く思へ、付き合う。人数多くもない生徒達の中で、ハタ目にはいちばん学生生活をエンジョーィ(良い意味で)してゐるやうに見える少年。新聞奨学生として学校に来てゐるらしく、入学当初、割と話題にもなった。

まぁ、なんちゃない話を小壱時間ぐらい。

どーもここ数日、疲れが取れんでやれぬ。『疲れが抜けぬ人の為に』云々を色々と調べてみるが、どれ見ても莫迦のひとつ憶えのやうに「睡眠、食事、運動」が大切、と書いてある。ワシの日々を見てこのどれが足らぬかを云ってみろ!てな話である。

10日(火)--------------------------------------------------------------------

「イメージすれば実現出来る」と云ふ。

ワシは大学を卒業する頃に初めて、演奏して「ギャラ」を貰った。その時に漠然と『あぁ、かういふ金の稼ぎ方(暮らし方)もあるのだな』と思ったのを憶えてゐる。場末の(ぢゃなくても良いが)クラブやパブで演奏し、幾許かのギャラを得て、暮らす。そんな自分をぼんやりと想像したものだ。

いま、実際にさういふ暮らしをしてゐる。

問題は、その時に自分がやってゐたバンドで、華々しいメヂャーへの進出や成功が、具体的にイメージできなかったことだ。夢は見てゐた。だが、「ビジョン」はなかった。

こないだドラムの石井サトシに、『若者は誰でも夢を見てビジョンを描く。大抵は経年と共にそれをしなくなる。歳を取ってからこそビジョンを描くべきだ』などと熱く語ってしまった。たいへん恥ずべき言動だったと思ふが、話の内容は間違ってないと思ふ。半分以上は自分に向けたメッセージだった。こっから先・・・、さぅ、こっから先のビジョンをイメーヂするのだ。難しいけど・・・。

11日(水)-------------------------------------------------------------------

ベースを弾き、ギターを弾き、ピヤノを弾く壱日。あ、少しはレッスンもしました。

12日(木)------------------------------------------------------------------

カナダのバンドらしひが、walk off the Earthといふのが良い。

はじめ、壱台のギターを5人が弾く映像を見て、イロモノ系か、と見てゐたのだが、その芸当をライヴできっちり聴かせる事が出来るグループのやうだ、と知り、俄然興味が。ライヴではサポートメンバーも多いやうだが、メンバーが楽器を取っ換えひっ換えしながら曲ごとに違うカラーを出して行く様はお見事。いーぃなぁ、かういふバンド組みたいンだよなぁ・・・・、て前から云ってるか。

んで多分、日本でかういふかんぢのバンドだと、大抵ヒッピーかエスニック系のファッションになって、海がどーしたの土がどーだの云ふ所だらうな、と思ふ。さうならずに、あくまでもポップ〜ロックの路線を行ってるのが良い。調べてみたけど、この人らインディーズなんだね。例の、5人でギター弾く映像のYouTube再生数、150,000,000回だって!。しーシュはいまだに1,000回台(よぅそろ)。ワシ個人の一番再生数多いの(らのえてぃあ)でも6,000回。ヌ〜〜〜〜〜〜〜〜、まだまだ。

13日(金)------------------------------------------------------------------

まづしーシュのリハ。

件のwalk off the earthの類似で、壱台のピヤノを5人の男が弾く映像、てのをしーなさんが紹介してくれた。で、ぢつはそれを見る前から、しーシュの新しい趣向として「連弾」を取り入れちゃどーか、と思ってゐたのだ。例えばワンマンの長いショーの1コーナーとして、さういふのがあっても良いのでは?。・・・か、まぁ例えばピヤノがあってベースがない、みたいな状況で『ナニカ壱曲』てな場合に・・・とか。

そのアイディアを色々と実験。すぐにでもステージで披露出来さうなものもあるけど、もぅちょいちゃんとしたモノを・・・。←さう、この「ちゃんとした」モノ、てのが大事ね。

続いてベースをギターに持ち替えてShu's@かじやまつり、のリハ。

この新トリオ、なかなか良い。パイグのベースは云はずもがな、エノちゃん(榎本雅美)のパーカスが良い。ナオエ(長門)やジーコさん(津山)のやうな華々しさは全然ないのだが、確実に押さえるべき所を押えてくれる打楽器。よぅ考へてみたらワシ、このコが高校生の頃から知ってるんよな。オルカ団時代の古いオリジナルが、新しく蘇るのは嬉しい。みなさん「かじやまつり」にいらっさい。


3週目

14日(土)-------------------------------------------------------------------

パイグとデュオで営業。

東広島は西条に、個人で音楽ホール・・・、といふかライヴも出来る多目的スペースをオープンなさった方がゐて、有難くもそこのこけら落としにゲストとしてお招き頂いた。当初「パーティー」と聞いてゐたので、会食なんぞもあってBGM的に・・とか勝手に思ってゐたが、ちゃんと「ライヴ」として席が設えてあり、式次第にも『梶山シュウさまによる唄と演奏』と書いてある(苦笑)。客層も30代〜60代までと幅広く。

オーナーの挨拶から祝辞、ワシらの前にオカリナ演奏などがあり、結構堅苦しく式が進んでゐたので、まづはヌルいMCなど挿み、お客さんにリラックスして頂いてから、演奏スタート。ワシもオリエンタルや他の営業で、かういふところ鍛えられたもんだ、と自分で思ひながら・・・。

ほとんどMCもなく、だだっと5曲。最後は主催の要望で会場全員による「合唱」でシメる、といふ、仲々オモロいライヴであった。主催者お客さん共々、好評頂き、まづはひと安心。パイグのサポートにも助けられ、良いミッションをこなす事が出来たやうだ。

かなり立派な空間に、かなり立派な機材が揃えられ、ライヴスペースとしては、これから熟成させて行く空間、てかんぢだった。『また来て下さい』との事だったので、是非。ピヤノもあったのでしーシュでも演れたらいぃな。

15日(日)--------------------------------------------------------------------

休み。「スタートレック」のリブート映画観る。

幼少期から「宇宙大作戦」といふタイトルで親しんで来たこのSFドラマ。さすがに現在の映像技術でこれをリメイクすると、その迫力には納得。時間軸的にはワシらが知る「スタートレック」に至るまでの前日譚、てかんぢの話だった。若い俳優が演じるお馴染みのキャラも、なかなか上手く取り揃えてある。Good!。

・・にしても、かうしてリブート観てもあらためて思ふのは、このドラマのキャラクター設定の素晴らしさだ。今でこそ当たり前だが、この作品の最初期が作られた時代に、主要キャラクターに宇宙人を含む全ての人種が存在する、と云ふグローバリズム。通信仕官ウフーラ(黒人:ニシェル・ニコルズ)や主任操縦士スールー(日系人:ジョージ・タケイ)など、いづれもアメリカドラマでは初めてレギュラーの座を得た非白人種俳優なのださう(アジア人では『グリーン・ホネット』のカトー:ブルース・リー、が先だが、日系人ではタケイが初。さういやTV版「宇宙大作戦」ではタケイの役は『ミスター・カトー』だった)

そしてバルカン星人のスポック(レナード・ニモイ)と云へば、ある世代にはもぅそれだけで・・・・、の世界。『それは非論理的です』といふ台詞にピンと来たら、あなたもスタートレッカー。なのだ(笑)。

かういふグローバリズムを早くから見据えてゐた、といふ点も、この物語が広く長く愛されて来た理由なのかもしれぬ、と思ふのである。

16日(月)--------------------------------------------------------------------

こないだ、司会のおねぃさんに『マルチプレーヤー』と紹介されさうになり、慌てた(笑)。ん〜〜〜・・・、まぁ普段ベース弾いてて、ギター弾いたりピヤノで唄ったりする訳だから、間違ってはおらぬのだけど・・・。でも、「プレーヤー」として紹介されるとなんか・・・。あ、『マルチ弾き語りスト』なら良いのか・・。さうだ、今後かういふ場ではさうしやう。梶山シュウ:マルチ弾き語りスト。

てゆーか、さうして下さい(笑)。

17日(火)弾丸遠征ソロ編:宇部市Big Hipk華麗衆ナイト--------------------------------------------------

宇部にソロで遠征。宇部と云へばしーなさんの出生地だが、独りで往くのは初めて。しーなさんはいま台湾にゐる。

これは宇部の「弟分」よぅねんこと小田洋捻率いるどたばた昭和歌謡ユニット「華麗衆」が、毎月10日を越えた最初の火曜日、に「華麗衆ナイト」といふ月壱イベントを演ってゐる、といふのに参加する為。火曜水曜は月壱でレッスン休めるので、それに合わせて、の遠征。

まづ、雨が降ってた事で最初のケチが着く。して駅前のコンビニに寄ったところ傘を忘れて二つめのケチ。んで、電子マネーに¥3000ほどチャーヂして電車乗ったはえぇが、南岩国から先は電子マネー非対応とかで、改めて¥3000の切符を買う羽目になり三つめのケチ。途中、よぅねんが迎えに来てくれる事になり、途中下車せんとすが、過払い金の払い戻しは出来ぬ、とかで四つめのケチ。そもそもこの可能性があったので、目的地を乗車後に決めれる電子マネーにしたのにや!。「無人駅が多いので対応してないのです」と云ふが、無人駅だからこそ電子マネーにすればえぇのでは?。

おまけにこの気温の低い中、意味不明にも冷房を入れやがるし・・・。JR西日本よ!。「乗り鉄」としてキミらに多く金を落としてゐる身として云はせてもらふ。もっと頑張りなさい。ちゃんと仕事しなさい。

さて、そんなかんぢで到着した宇部市はBig Hip。知り合いはゐるものの、久々に感ずるアウェイ感が良いねぇ。けふの出演者は全部で7組。ワシはそのトリださうで、『飲みながらのんびり待ってて下さい』と云はれるが、唄う前にはそんなに呑まぬし・・・みたいな(笑)。

な訳で、会場で各出演者のステージを観ながら待機。アマチュアなれどみなそこそこレヴェルも高く、なかなか頑張ってゐる。のだけど、みんなとにかくMCが長いわ。これはアマチュアに限らず思ふのだけど、昨今、パフォーマーがステージ上で要らぬ事を喋り過ぎ。喋る事が悪い訳ではないけど、唄う前に解説するなよ、と思ってしまふ。

この日もさうで、みんな唄いたい唄はあるわ喋りたい事はあるわ、で時間押しまくり。かう云ふてはナンだが、大したMCでもないし、特に面白くもないのだから、さっさと曲演らうよみんな。『えー、なんか喋ろうと思ってたんですが・・・日頃からあんまり・・・』とか。ぢゃあ喋るなよ!(笑)。まぁさういふ処が善くも悪くもアマチュアなんだらうけど。

そんな訳で、ちょいと厭味かな、とも思ひながら、ワシはほぼMCナシで5曲。アンコールが来たので壱曲。最後に華麗衆を呼び出し4人で壱曲。なかなか盛り上がって大団円。どぅにかトリの大役は果たせたやうで。

雨の平日にも関わらず、満場のお客さんで、このイベントを月イチで演ってるよぅねん等の熱意とパゥワーにはアタマが下がる。だからこそ、出演者はその事も考へ、それぞれが其処に相応しい、凛としたものを出すべきだと思ひます。年長者からの苦言でした。

18日(水)-------------------------------------------------------------------

よぅねん処にお世話になった。

仕事で周南市(昔の徳山市)へ往くので、ツイデに乗ってって下さい、と云ふので甘える。昼前に宇部を出発。道中、色々語り合いながら。あんだけのイベントや、ゲストを迎えるライヴをやり、遅くまで騒いだ後も、かうやってちゃんと仕事に出る、彼らのパゥワー。ワシも昔はさうだったのだらうが、今となってはスゴイなぁ、としか思へぬ。ありがとぅな、よぅねん。身体に気をつけろよ。

徳山から先はJRで。宮島口まではほとんどガラガラ。誰も乗り降りせぬ駅がいっぱいある。なるほどこんな状況ぢゃあ電子マネー対応が遅れても無理はないな。でもまぁ対応せぇや。

やるせないので、電子マネー対応のコンビニで、チョコミント系のアイスやら買い込んでやった。

19日(木)------------------------------------------------------------------

こないだの宇部ライヴ。「ちょいとスベったかな?」と思ってたが、ついキャスの録画を観る限りでは、まづまづの内容が出来たのかな。ベースが操り難かった感があったが、むしろ唄のピッチが怪しい部分が・・・。もっと丁寧に唄わんといかんね。

云ふまでもないが、『思ひを伝える』とか『心に訴える』などと云ふ感覚は、ワシには必要ないと思ってゐる。ワシの望む事は、ただ「良い唄」を「より良い形で提示する」といふ事だけだ。その為には「丁寧にやる」といふ技術を、もっと磨かねばならぬ。

20日(金)かじやまつり------------------------------------------------------------------

「かじやまつり」本番レポート(長いよ)。

『年に何度か演らう』と思ってゐて、結局3年に壱回くらいしかやれてない(笑)ワシ企画。もともと、ワシと関わりのある「ちょっと一癖ある」パフォーマーを呼び、その個性とワシが如何に絡むか、を追求した、まぁ自己満足企画ではある。これまでにもシタール弾きや箏弾き、ディジュリ吹きやケーナ吹きまで、ホンマ色んなヒトに遊んでもらったが、けふは「ベース弾き」が割と集結。んで、ワシはベースを弾かぬ日、とした。

まづは今弟子、高田佳樹。他には居らぬ『フレットレスベース専門』の生徒。日頃、カフェなどでベースと唄によるソロなど演ってるやうだが、けふは何を思ふたかギターの弾き語りでエントリィ。悪いモンでも喰ったみたいに緊張してゐたが、良く頑張っておった。まだまだ荒いが、続けて行けば良いものが出来るだらう。初々しさに場内もナゴむ。良き前座を務めてくれた。

弐番手はお馴染みZAVZAこと川村泰幸。ワシの生徒の中でまぁ一番ワシに近い、と云ふか・・・・、なかなか困った事を(笑)演るヤツで、けふも6弦ベースによる弾き語りやら、口琴による即興、など大暴れ。驚いたのが、しばらく見ぬうちにえらいこと唄が上達してゐたこと。もともと神楽舞台の下地がある男なので、人前に立った時の「華」は申し分ない。そこに、まぁまだ荒削りではあるが、ちゃんとした技術が加わって来てゐる。うむ、ますます訳分からんでオモロいやつになって来た。そのまま行けぃ。

ヤツの口琴との即興では、買ったばかりの「電子パーカッション」を使ってみた。うむ、これも使える。

次はパイグこと木元沢也。まぁ云はずと知れたパイグである。上記の二人と比ぶれば、格段に正統派のベース弾きで、最早ワシの仕事の領域にまで迫る脅威となりつつある(笑)が、けふはワシの方から唄をリクエスト。パイグあまり数は作ってないが、なかなかえぇ唄を作るのだ。帰国したばかりのしーなさんも加え、和やかに前半を終了。

後半は、ワシの新しいユニットを中心に。ベースにパイグ、パーカスにエノちゃんこと榎本雅美を迎えたトリオ。2年前の誕生日に演った「オールスターズ」の縮小版、のやうなかんぢで、演るのもあの路線--------ソロでは演れず、しーシュにも向かぬ、と云ふタイプのオリジナル-------を演ります。

オールスターズにはシバちゃん(Gu)といふキィパーソンが居り、しーなさんとの双璧に任せておけば、歌い手としてはまっっっったく何の心配も要らなんだが、このユニットでは、そこをワシが唄いながら担当せねばならぬ、といふ。ギターで弾き語る、とは云へ、そこら辺の「弾き語り+バック」、にはしたくないので頑張れよワシ、といふかんぢなのだ。

パイグは云ふまでもないが、やはりエノちゃんのパーカスが良い。「出てゐる音をちゃんと聴けてゐる」タイプの、ぢつは貴重なタイプのパーカスだ。けふはワシやパイグにミスが多かった分、その安定感にはたいへん助けられた。途中、しーなさんもゲストに迎え、「バック演奏に回る」といふ局面も披露。それもイケる事が判明。うむ、よきユニットを組んだな、と思ふ。

お客さんも多数集まってくれ、良き「かじやまつり」だった。協力してくれた仲間達に感謝。本当にありがとう。けふのトリオ、個人的にはいちをうパーマネントなユニットにして行きたいし、パイグらも同意してくれてゐる。ワシがしっかりそれを回してゆけるか、だね。久しぶりに「リーダー」としての役割を自覚す。

良い夜だった。

ただ、今回この企画を発動するきっかけを作ってくれた名古屋の友人が、結局本番に間に合わなかった、と云ふのが残念。まぁよい機会を与えてくれた、と云ふ事で、また観に来てね。


4週目

21日(土)-------------------------------------------------------------------

イベント翌日の休みはありがたい。珍しく9時くらいまで寝てたな。半日、静養。

夕方、ひとり「吟」のリハに入る。ギターをさんざん弾いてゐるこの頃だが、あんまり上手くなってる気がせぬ。

22日(日)--------------------------------------------------------------------

久々に不眠に陥った。

寝始めうとうとした記憶はあるが、なんかの折にフと目が覚め、そこから全然ダメ。今朝、遅寝をしすぎたからだらうか?。

この際だから、と起き出して酒なぞ飲みながら本読みながら、眠気が訪れるのを待つが、一向に眠くならず。ついにはしらぢらと夜が明けて来て、単行本上下巻読破したが、それでも眠りの兆候なし。そのうち完全に朝が来て、女房も起きて来て、ぢつはゆんべは眠れずに・・・みたいな。

けふはもぅこのまま起きてやうかな、とも思ったが、「吟」@オリエンタル、があるのに一睡もしてない、では流石にちょいと不安なので、昼間少し横になっておく。結局会場入りの時間になるまで眠くならず。ただ、やはりなんとなくボーっとしてゐて、決して「覚醒してゐる」といふかんぢでもなく、眠りが足りてないのは確かなやうだ。

まぁ仕方ないので、オリエンタルへ。日曜日のソロは久しぶりだな。お店もお客さんもまったりしてて、割と好き。だが、近隣の飲食店が休みの処が多いので、晩飯のチョイスが難しいのが・・・。

さて、ほぼ一睡もしてないままの「吟」であったが、喉も指も特に支障なく3ステージこなせた。新曲も2ツ披露。でも、2ndステージめで、なにかの折にフとコード進行が見えなくなる瞬間があった。アタマで分かってるのに指が思ひ出さぬ、といふか・・・、そんなかんぢ。これが影響っちゃ影響なのかな?。単なる練習不足かもしれんが・・・。

まぁ、いつもより疲れたのは確か。トリスハイボール買って帰り、女房と分け呑みして、寝る。

23日(月)--------------------------------------------------------------------

専門学校に行くと、諸処の事情で生徒が全員休み。個人練習に没頭してゐたところ、ヴォーカル科の生徒(♀)がやって来て、バンドでベース弾きながら唄う、てのがやりたいので、コツなぞ教えてほしい、とのこと。思ひがけずイレギュラー初級セミナー、となった。女子でベースヴォーカルが出来たらたいへんカッコイイので、是非頑張りなさい。

ところで、いちをうウチは原則的に「非常勤講師の半パン、サンダル履きでの登校はNG」といふ事になってゐる。が、ワシは「クールビズ」の観点からお構いなしにサンダル&短パンで授業してゐる。ワシですらさうなのだから、昨今の18〜9の若者が短パンを履かぬハズはなく、男子は別にどーでも良いが、女子はその健康的な生脚をムキ出しにしてゐる娘が多く、たいへんよろしい。

24日(火)---------------------------------------------------------------------

けふもあまり眠れなんだ。ん〜〜、ちょいと自律神経がイカレてるのかもねぇ。まぁ「眠れない」事を、あんまり気にせぬやうにはするのだが、・・・なんかネ。

30代の後半に、けっこう重い不眠症を患った事があるのだが、不眠、てのは思ったより複雑で、『眠いのに眠れない』てのが厄介。よく「眠くなるまで本読んだりすれば?」と云ふヒトもゐるのだが、ぢつは「睡魔」まではちゃんとやって来るのだ。が、その先「入眠」が出来ない、のが不眠症。あれはしんどい。

こたびは「眠気が来ない」と云ふ事なので、あれとはちょいと違うのかね?。

25日(水)---------------------------------------------------------------------

ワシがクラシック----オペラなどの声楽、が苦手なのは、あのヒステリックな張り上げ声もさる事ながら、ベルカント独特の発声により『歌詞が聞き取れない』といふ処が大きい。まぁ本場イタリア語は聴き取る以前に理解できぬのでアレだが、例えば日本語の唱歌、なぞをクラシックの歌手が唄ったタイプ・・・、あれは完全にいただけない。

前も参考資料として、『日本の民謡集』といふ音源を入手したのだが、唄ってるのが全部「声楽家」だった。ダメだった。声楽家がダメ、と云ふのではなく、この企画がダメだ。彼らを「唄のプロ」としてこの企画に起用した、制作サイドが問題。それにやっぱり、かういふ唄をベルカントで朗々と唄うしか手を知らぬ歌い手側にも、多少の問題はあると思ふ。

よぅは、このテの唄を「ちゃんと」歌える歌手が数居らず、また制作サイドがその人脈と繋がってない、て云ふのが大きな問題。上野洋子さんとかがこんなアルバム作ったら、さぞやえぇものになるだらうに・・・。

26日(木)--------------------------------------------------------------------

WADAバンドのリハが復活。

それに合わせて午前中からづっと市内に出ずっぱり、な壱日。チャリでふらふらしたり、個人リハに入ったり、と特に目的はないが、レッスンが始まるまでの『孤独なヒマ』を楽しむ。ワシは基本的に出無精なので、かういふ風にとりあへず外にゐる、と云ふ感覚を強引に持つ事も大事か、と。

ついにヴァイオリンベースにピッコロ弦を張り、ギター的アプローチ・・・、てゆーか既にギターだが・・・の技術開発。音はギターだが弦は4本。今までベースで開発したコードは全部使えるのだが、やはりなにか違う。かといってギターのやうなコードアプローチしても、ナニか収まりが悪い。ん〜〜〜〜、これに合う演り方演る内容、を考へんといかんねぇ。

27日(金)--------------------------------------------------------------------

専門学校の授業を午前中で終えた後、久しぶりに実家に帰ってみる。親父の一周忌(5月半ば)以来、オフクロの顔を見てないので。

なんも事前通告せずに訪ねて行ったが、元気で掃除中であった。20年前に35歳で夫を失った姉貴と、昨年80歳目前で親父に先立たれたオフクロ。ふたりの「後家」が暮らしてゐる家だが、まぁなんとかやってゐるやうである。近所にあったデカいスーパーがなくなってしまひ、買い物に難儀してゐる、と愚痴。月に壱度はかうして顔を見に来てやった方が良いのだらうな。

例によって、女二人では喰ひ切れず、冷凍庫に保存してある冷凍食品を、いくつかもらって帰った。

28日(土)-------------------------------------------------------------------

しーシュまとめリハ。

壱ヶ月に渡る沈黙を破り、またしーシュとして活動する夏がやって来る。例年になく長いバラ売り期間だったな。まぁこれが良い結果を生み出すやう頑張りませう。今後のしーシュの「新機軸」となる未発表曲が4曲になった。どれも良い曲だとは思ふのだが、如何せん地味なのが揃った感もあるので、どのタイミングで発表するか、が難しさうだ。難曲でもある事だし、いっその事このままリハだけ進めておき、4thアルバムの「書き下ろし」として発表するのはどないだ?と提案も。

タイトルだけ云ふておくと「ナハト」「かげろふ」「メアンキエリ」「Oyden asahi-yah」。

さて壱ヶ月ぶりに再会した(?)事だし、久々にデュオ呑みでもするか?てな話になる。が、店を探すのがめんどくさいので、酒とつまみ仕入れて来てスタヂヲで呑む事にす。割とくたくたになるまでリハ演った後なので、その気になれば「ゴロン」出来るのはありがたい。結構長々呑んでしまひ、終電を乗り過ごしちった。ので、歩いて帰った。

29日(日)--------------------------------------------------------------------

女房が昨日から小旅行に出ており、独りの日曜日。ゆんべの酒がチーと残ってゐるのでけだるい休日。

30日(月)--------------------------------------------------------------------

壱ヶ月ぶりに「しーシュ」を名乗ってのライヴはこれ。居酒屋椎修:水無月の巻。

今回のお題「ロクの音楽」は、テーマ決定の時こそアレもあるコレもある、と思ったが、実際精査してみるにコレと云ったモノがない。なんか地味でくら〜い曲ばかりだった。これは困った。Nが渕の「ロクな紋邪ね〜」をこれの為に聴いたのだが、たいへんつまらなんだ。テーマの為とは云へ、つまらん唄は演りたくないでの。まぁなんとかヒネり出して4曲ほど準備した。

今回、月末の月曜日、といふ事もあってか、ゆったりのお客さん。男子率高し。てゆーか女性は二人(ひとりは店主マミコさん)だけだった。さういふ事なら、とワシがピヤノ弾いてしーなさんに客席を練り歩いて頂くサービス。遠方からや新規のお客さんもあり、力強く良いライヴであった。

けふはしかし、ライヴ終演でほぼ全てのお客さんが帰り、料理の追い込みはナシ。ワシらも23時には洗い物が完了する、といふ快挙。気付けば3年めの半ばに入った居酒屋椎修。今後はどんな展開になってゆくんだらうねぇ〜。

次回居酒屋椎修:文月の巻は7月17日(木)です。ライヴのお題は「クロの音楽」。


7月へ