1月


1週目

1日(木)-------------------------------------------------------------------

まぁTVがないのでそこら辺曖昧になりがちなんだが、気がついたら年が明けてゐて、なんかちょいと締まらぬ年越しだったな。セッションもカウントダウンもせぬ年越しは久しぶり。まぁ歳も取って来て、年末の遠征の疲れが、わりとダイレクトに身体に出るやうになってゐるのもあり・・・。

フツーに寝て、おせちカレーを喰ひ、実家へ新年の挨拶に。オフクロ、アネキ、女房、とワシ。仕出しのおせちをつつきながら昼酒を喰らう。アネキ、20年以上勤めた会社を辞める決心をしたさうな。あの歳(ワシより7ツ上)でよくそんな決断を下したな。もぅちょい我慢すれば定年だらうに・・。我が姉ながら大したモンだ、と思ふ。新年早々にかういふ決断を見せつけられると、変化を怖がる自分の心に一石を投じられるやうだ。

時折雪がチラつくとても寒い元日。

2日(金)-----------------------------------------------------------------

けふは女房方の実家に。途中駅でぐうぜん義弟に逢い、彼の車に乗せてってもらふ。

女房方の実家は「ディープ瀬戸内」地域にて、夏涼しく冬暖かく、年中たいへん過ごしやすい地域なのだが、けふは寒冷前線の影響で、八甲田山状態。この地域でこんなに雪が降ってゐるのを見たのは初めてだ。いつもは駅から実家までの道を40分近くかけて歩くのが好きなのだが、これではホンマに遭難してしまひさうなので。義弟の車に乗って良かった。

例年通り駅伝を見ながらおせちをつつき、焼酎のお湯割を呑む。尾道市内でバァを経営してゐる義弟は、いつもは寝る時間なので、脇でづッと寝てゐる(笑)。さぅか、あぁ云ふ商売はそんなかんぢなのだな。帰る頃にはまた八甲田山状態で、こらかなわん、と。雪ん子のやうになって帰宅。はー。

3日(土)----------------------------------------------------------------

なんか年末から眠りが不安定で、ちょいと寝てはすぐ目が覚める、と云ふ日々が続いてゐる。運動してないからか、とも思ふが、なんかもっと精神的なものかもしれん。

しーシュ・リハ初め。明日の「着物団」との新春企画から、その後スグ続く新春ツアーのラインナップなど決める。こたびの新春ツアーはわりと長い。しかもキャラバン旅なので、大勢移動、雑魚寝宿、の連日。それはそれで楽しみ。さういや昨日見た初夢は、そんなキャラバンツアーの晩飯をワシが作る、といふ夢だった。

その後、今年最初の「吟」@オリエンタルホテル。三ヶ日とは云へ土曜日なので、割と大勢のお客さんが入れ替わり立ち替わりするかんぢで、真価を問われた。リクエストなぞもらひ、応えたりもす。23時半まで。しーシュのリハから数えて7時間、唄いっぱなしの壱日であった。

なんか今回初めて『正月が長い』と感じてゐる。

4日(日)------------------------------------------------------------------

新春すぺしゃるライヴ「着物団&しーなとシュウ」@JUKE。

3年連続のこの2組によるカップリングライヴ。着物団のメンバーは「WADAバンド」のメンバーとほぼ被ってゐて、つまり「しーシュ」「着物団」「WADAバンド」のどっかで日頃から音出し慣れてゐる関係。昨年までに増して和気あいあいと準備が進行する。昨年までの全員コラボでは、自然とツインベースになってゐたが、今年のワシはギターを弾く事にして、押し入れの底に眠ってゐた「贋スタインバーガー」のギターを持って行く。このギターそのものが人前で奏でられるのが初めてな上に、電気ギターを人前で弾くなんザ300年ぶりくらいだ。もぅ何年もアンプに繋いでなかったが、ちゃんと音は出た。

さて、割と早いうちからライヴスタート。まづはしーシュから。新曲交えたオリジナルと、演歌を中心にしたカヴァーを。このカヴァーが結構自信作だったのだが、あんまりウケなんだ。あとで聞いた話によると、完成度が高く、鬼気迫り過ぎてゐた、とか(笑)。むしろ呆気に取られてゐた様子。

終わってみれば、鬼気迫るウチら、と、和やかに明るい着物団、で良いバランスのライヴだったやうだ。お客さんも100人越えの快挙。お集り頂いた皆さん、ありがとうざいました。しかしまぁステージ上が暑っついのなんのって・・・。汗ボタ。唄いながら目に汗が流れ込んで来るなんざ、夏でもそう無いよ(笑)。

本打ち上げの後、しーシュでけふの録音を聴きながら反省会。鬼気迫る、てのが良く分かるシャカリキな演奏と、入魂の絶唱。なるほどこれは呆気に取られるかも・・。多少テンポが速いが、全体的には悪くない演奏。今年も良いライヴをいっぱい演らなイカンな。決意を新たに2015年を漕ぎ出すしーシュであった。

ところで、300年ぶりだった、といふのに、けふワシが電気ギターを弾いた事は、誰からもなんのコメントもなかった。

5日(月)------------------------------------------------------------------

2015年初のWADAバンドリハへ朝からGO !。

着物団とカブってる面子は昨日一緒に演ってるし、和田さんもお客で来られてたので、初お目見えは鍵盤のそのえサンだけ。最近、そのえサンとワシのちーさい子供のケンカみたいなやり取りがメンバー間にウケてゐて、ワシはさておき、そのえサンは何故自分らが笑われてゐるのか分からん様子(笑)。

例によって2時間。結構みっちし音を出し、けふは「新年会」の名目で皆で焼肉を喰ひに行く。ここでベースのジュンゾーさんが、ワシの高校の先輩である事が発覚。もぅ1人の広島の雄、中野チカラさんは一時期同じ会社にゐた事があるし、まーベーシストどうし、縁は不思議なモンだ。

さてけふのワシは、その後ひとつライヴに。段原は松川町の集会所で行なわれてゐるフリーマーケットのゲストで唄ってほしい、との依頼を受けたもの。フリマ、といふ言葉からワシが想像したのは、広々した公園にそれぞれが持ち込んだテントやパラソルの花が咲き・・・といふものだったが、けふのはストーヴが沢山持ち込まれた屋内の広間でのものだった。

ライヴもアコギにノーマイクで。正直なところ、どんなかんぢで演れば良いのか想像もつかず、「お試し」てかんぢで、オリジナル3ツ、昭和歌謡2ツ、スタンダード2ツ、といふラインナップで攻めてみた。ウケたのはスタンダード。なるほど、次回もしまたお話を頂けたら、そのやうなかんぢで・・・。

しかし2015年になって5日目。現場のパーセンテージで云ふと、ギター弾いてる方が多い、てのが。

女房が初出勤から発熱して帰宅。あらら。けふは仕事始め残念会、として呑もうとワインを買って来てゐたのだが・・・。仕方ないので1人で呑む。

6日(火)-------------------------------------------------------------------

朋友、てらしましんごと彼の奥方ひでこによる夫婦デュオ「しんごとひでこ」のホームページが完成してゐる。双方ブロガーとして筆まめな夫婦なので、マメに更新してくれる事、と思ふ。楽しみなページがまた増えたな。

ぢつは年末からエアコンが壊れてゐて、それの調査に電気屋さんが来宅。その後、新しく始めやうとしてゐる音楽教室の企画会議に出る。50歳にして初めて、ワシは「投資」をして仕事場を持つ事になる。その後、今年初の専門学校。生徒は来ず。一旦帰宅して連絡事項あれこれ。春先までの動きも固まって来た。その後、今年初の楽器店レッスンへ。その後、今年初のFMの収録へ。よぅ動いた初モノづくしの壱日。

明日から今年最初の旅が始まる。


2週目(新春キャラバンツアー記)

13日(火)帰広-------------------------------------------------------------------

ツヨシさん宅にお世話になり、5時まで呑んで昼に起きる。酔い覚ましに焼肉(!)に連れてってもらひ、駅まで送って頂く。別れ際、「バイバイ」ではなく、『いってらっしゃい』と云ってくれたツヨシさん。・・・行ってきます。また、必ず、MAXAに帰る。

18切符の期限はもぅ切れたので、まぁ高くつくが新幹線で帰る。たった2時間で広島に着いてしまったぁ!。

旅帰りと云へども、けふはゆっくり出来ず、明日の本番の為に「フタコブ リコズ」のリハに。ほぼ壱年ぶりのこのトリオ。相変わらず変わった事を注文されるユニットである。このユニットが存続する限りは、変態系えへくたは売らずに持っておかんとイカンな(笑)。

2時間リハをやって帰宅。8日ぶりの女房と顔を合わせる。旅帰り→直でリハ→翌日本番、なんて、まるでしーなさんのやうだ、と。

14日(水)-------------------------------------------------------------------

フタコブ リコズ。

リコの師匠筋にあたる名フリューティスト赤木りえさんと中嶋徹さんデュオの来広公演の対バン。「りえさんが来るならフタコブ」と云ふリコ。たぁ云へ、ワシはもぅ「コブ」ぢゃないんだがねぇ〜(スキンヘッド二人なので『フタコブ』)・・・。りえさんも開口一番『あれっ!?髪の毛がある!』と驚いとられる。今年からイメチェンを謀ってゐるので、今さらけふだけの為にまた剃るのは・・・。

そんなこんなで久々のフタコブ。相当に荒い演奏だったが、まぁフタコブらしくはあった。ワシ的にはドラムの居ないインスト・ロックバンド、と思ってゐるのでネ。あとで聞けばりえさん徹さんも絶賛だったさうで、役に立てたなら良かった良かった。リコは指を怪我する、といふピヤニストにあるまじき事態を起こしてゐたが、しっかり演り切っておった。

終演後ワシは挨拶もそこそこに別会場へ。御贔屓酒場MACの新年会ライヴに、Far east loungeで出演。ダブルヘッダーそのものは別に良いのだが、お客が多すぎて店に入れん、やうな状態でのライヴはキツいな〜。おまけにものすごい煙草の煙り。目にシミる。さっさと演らせてもらふ事にす。アゲ系のナンバーを5ツ。場内は外国人も日本人も踊りまくりの大盛り上がり。かういふ場所で、要らん事を喋らずにダダっと演ると、このバンドは強い。

ベースを弾いてゐる、といふ外国人が話しかけて来て、「お前はスゴい」と云ふ。練習の仕方なぞ教えてほしい、などと云はれ、見事な言語能力で答える。

さぅさぅ、このたびのツアーから続くけふまでの一連のギグは、すべて「カラス」を使った。広島の現場はヴァネッサを使おう、と思ってゐたが、結局カラス。昨年末から流れを汲み、1月4日のライヴ以外はづっとこれを使ってゐる事になる。「スゴく良い」訳ではないのだが、悪くない。

15日(木)-------------------------------------------------------------------

ひっっっさしぶりにライヴのない日。それが嬉しい訳ではないが、まぁ少しはのんびり出来るかな?。まぁ、しーなさん処に機材を取りに行ったりとか、歯医者に行って治療せずに帰ってきたり、レッスンしたり、とかした。

旅の間にてらしましんごからしんごとひでこのアルバム「夜明けの呪文」が届いてゐたのを聴く。大胆に英国トラッドに踏み込んだ作風にまづ驚き、想像以上にひでこッチの唄がフィーチャーされてゐるのに、さらに驚く。「この路線で来たか!」といふかんぢ。最近、ようやく東京での活動の基盤が固まり、それと同じてトラッド系の人脈とのつながりも増えてゐるらしい彼ら。その充実を示すやうな好作品である。曲もよく練られてゐるし、録音もイイ。

なんつっても、ひでこッチがもとハードロックのドラマー、てのが良い。数曲でドラムも叩いてゐて、これが一般的な「トラッドまっしぐら」な作品と一線を画してゐる。後輩ユニット、などと高見の見物を決め込んでゐると、あっちゅー間に届かぬところまで進化しさうな感さえ漂う。

しんごとひでこ「夜明けの呪文」。オススメでっせ。

16日(金)-------------------------------------------------------------------

某町内会の新年会に、しーシュで出演。

去年もこのイベントにお呼び頂いたのだが、その時はギックリ腰をやらかした上に、原因不明の下痢嘔吐に苛まれ、立ってるのもやっと(座って演った)の状態での仕事だった。本番はなんとかこなしたが、それ以外の時間はづっと楽屋で死んでゐたのを思ひ出す。今になっても、よくあの状態で唄えたな、と自分で感心したりもす。

今年は、まぁ割と普通の体制で挑める。去年、まったく手が付けられなかった豪勢な賄いメシも頂けるヨロコビ。終始ザワついてゐた会場ではあったが、それなりにはウケてゐたやうだし、実行委員の方々からも有り余るお誉めを頂き、まぁキチンとした仕事はやれたかな?と。

ワシら、どんなイベントに出ても微妙なニッチだし、誰に頼まれても通常以上のサポートはできる。けふのやうな現場でニーズに合わせたラインナップも組めるし、オリジナルにも自信は持ってゐる。それがウケれば嬉しいが、ウケない場合は仕方ない。ウケる時もあればウケない時もある。人生もそんなモンだ。好むと好まざるとに関わらず、ワシらはそのやうに演って行くしかないのだ。

それがしーなとシュウ、なのだ。


3週目

17日(土)歌声一座(富安秀行&しーシュ)広島巡業:神辺ハイダウェイ----------------------------------------------------------------

新春音もダチ キャラバン・ツアーから流れを汲む形で、けふ明日と富安さんが広島にやって来るのをしーシュで迎え撃つ。まづは神辺ハイダウェイ。

その前に、動き始めた10thアニバーサリィ・アルバムの、写真セレクト会議。今回は曲数も多く、ブックレットも3ページにせんとしてゐるので、載せれる写真も多い。まぁ、しーシュの写真に関して云へば、しーなさんが美しく写ってゐれば、ワシはどのやうに写ってても良くて(むしろ変な方が良い)、まぁさういふ方向のセレクトで。

そぃからにっちを転がし、一路神辺まで。

近いやうで遠い神辺はハイダウェイ。ここん処、年始の富安さんチームの他、当地のAKAGIさんのイベントに参加したり、と縁が多くなった。ワシ個人的には20年以上前から来てゐたのだが、自分の音楽を演る今、一番親密になれてゐるのが嬉しい。

けふは富安さん→ワシら→歌声一座、といふ構成で。もぅこのトリオも3年目となり、個々痒いところに手が届く存在にハマれてゐるので、何のストレスもなく唄う事を楽しめる。お馴染みのレパートリィも、大人数の「音もダチ」からシムプルなトリオ編成となり、聴かせ所をグっと推してゆける強さ。けふはしーシュの「Dance」も歌声一座ヴァージョンで演り、この曲が完成以降初めて、ライヴで男声によるハモがフィーチャーされた。イイネ。

お客さんも大満足!の良いライヴだった。今の処ハイダウェイでのライヴはハズレがない。マスターのTOKUさん、ワシのベースがぢつは結構レゲエに影響を受けてゐる事を見抜き、おぉ!と。今まであまりそこに言及された事がなくて、嬉しいワシであった。

ハイダウェイのあとは、いつもTOKUさんの母上のお宅に居候させて頂くのだが、けふは明日の仕込み(あすの歌声一座@広島は居酒屋椎修特別版)があるので、残念ながらワシらは退散。眠い目をこすりながら、深夜の高速道路を広島へ。

18日(日)歌声一座(富安秀行&しーシュ)広島巡業:フライングキッズ------------------------------------------------------------------

早起きして料理を仕込む。けふは居酒屋椎修の新春企画、として富安さんを迎えるので。

けふは店で仕上げる料理をはずし、すべて家で作ってから持って行く。ライヴ直前にフライパンを振る、といふ処からは解放されるので、まぁ気は楽だ。会場入りの前に新しいエプロン(居酒屋椎修としてのステージ衣装)を買いに行ったりもした。富安さんには通常のライヴのテイで過ごして頂き、ワシらが店を仕切る。

開場してみると、富安さんのファンと、いつもの居酒屋のお客さんが混在し、その枠を越えて盛り上がる、と云ふたいへん良いライヴだった。ワシらも新旧取り混ぜたラインナップで構成。フラキズはワシらのホーム、昨日に引き続きまったくストレスの無い状況で演らせてもらへた。二日続けて良い音で演れるのは嬉しい。けふも良いライヴ。

富安さんは、以前にもワシらが料理を出してライヴをする、と云ふ企画に乗って頂いた事があり、ワシらのさういふ姿勢をたいへん誉めてくれてゐた。それの進化系を見て頂く、といふ意味でもけふの企画は良かったやうに思ふ。終演後も、別会場の打ち上げに行かず、ワシが残り物でチャチャっと賄いを作り、皆がそれをつつきながら喋る、と云ふ、まぁ居酒屋椎修にふさはしい打ち上げ。これいいなぁ〜。

これで、1月7日から続いた新年の富安さん絡み一連が終了。今年に入って既に13本のライヴをこなし、その半分を富安さんと一緒に演った。いや〜毎年、良い経験をさせて頂いております座長。今年はワシらをコーラス隊としてフィーチャーするヴォーカルアルバムを企画中、との事で、何処までもお供しまっせ!といふかんぢの我ら。

まだまだ道は続く。前に、前に。上に、ではなく、前に。

19日(月)-----------------------------------------------------------------

ぢつは昨日から目眩に苛まれてゐて、ツラい。約10年ぶりの発症。「来たか」てかんぢ。

何度も医者にはかかってゐるのだが、何処に行っても何を治療しても、劇的に良くなる兆候は見れず、数日から数週間でなんとなく収束するのが通例。今回もさうだらう。さう思ってはゐても、常に船酔いのやうな気持ちの悪いぐらぐらがアタマの中で起こってゐるのは、どーにも気持ちが悪い。

そんな中、100年ぶりかに歯医者に行く。奥の歯に違和感があって診てもらったのだが、ナニかで一部が少々欠けてゐる、とのこと。それ自体は大した問題でもなく、他の歯もすこぶる良い状態らしひ。歯茎年齢に至っては30代、歯磨きが上手い、とお誉めも頂いた。よかったよかった。

20日(火)------------------------------------------------------------------

めまい、収まらず。普通の薬局に売ってる「めまい、立ちくらみに」と云ふ漢方を服用してみる。気休めだが・・・。

専門学校もレッスンもFMの収録も、まぁ休む訳には行かず、ぐらぐらしながらやる。常時ゆらゆらしてゐるのはさて置き、時折「ぐらっ」と来るのが怖い。その時に例えば線路や幹線道路の脇にゐたりしたら・・・、いや、建物の中でも安心はできない。友人だったギタリストは、自宅の台所で転んで頭を打ち、そのまま亡くなったのだ。

可能な限り、ナニカに捕まって歩く。

21日(水)-------------------------------------------------------------------

めまい、収まらず。耳の奥がごそごそ云ふので、原因はこれかな?とも思ふが・・・。

座って、楽器弾いてるぶんにはどーもないので、練習はする。レッスンもする。

22日(木)-------------------------------------------------------------------

めまい、だいぶ収束へ。「漢方」が効いたかな?。

しーシュのレコーディングに必要なので、マレット---いわゆる大太鼓のバチ---を探して楽器屋めぐり。ドラマーも意外に持って無い人が多く、スタヂヲにもない。「3時のあんた」を録音した時にも必要だったがナイので、通常のドラムスティックに靴下やらタヲルやら巻いてその代わりとしたのだ。またあぁなるのはよくない。

・・てんで楽器屋の「打楽器コーナー」に行ってみたが、値段をみて吃驚。ワシは¥3000くらい出しゃァあるだらう、とか思ってゐたのだが、一番安いのでもその倍はしやがる。ちょいと良ささうなのになると壱本で¥10,000超えるヤツまである。ほぇえ!こんなに高いものだったのか。出直しだ。

まぁ考へてみれば、ベースの弦、なんてのも法外に高いわな。今ワシが使ってる弦なんて、定価で買えば¥8500。あのマレットの事をシノゴノは云へぬよな。

23日(金)-------------------------------------------------------------------

ぱんぱかトリオ2015のライヴ初め。

廿日市市は佐方のプールカフェ「NICO」にて、以前も日誌で紹介した、ワシと同郷の若手シンガーソングライター香川弘光くん主催の「フライデー・アコースティック・ナイト」のスペシァル枠としての参戦。NICOは広いお店の半分がカフェ、半分がビリヤード場、といふたいへんオサレなカフェ。香川くんに連れてきてもらひ、いっぺんで気に入った。その不思議に自由でオープンな雰囲気は、ライヴをやっても変わらず。カフェのお客さん、ライヴを観に来た人、ビリヤードをやりに来た人、それぞれがなんも気兼ねせず同居して、一つの時間と空間を共有してゐる、と云ふ。

こないだ行った美濃加茂のワンダーランド(本屋さん)に匹敵する、まさにワンダーランドだった。

ライヴがまた良かった。香川くんは竪本義一くんといふピヤニストを連れて。ソロん時も良かったが、デュオだとより広がりが出る。香川くんの良さを引き出してゐる竪本くんも大したモンだ。ちょいと久々に「入って」みたくなったユニットだった。東京から参加した「ナベ」くんもGood。たいそう緊張してゐたやうだが、アゲ系の香川、ぱんぱかの間で、良いニッチにイベントを導いてくれてゐた。

ぱんぱかトリオは、ここ数回で一番良かったかな?。単なるサポート、て処から踏み出し、より「トリオ」の側面が出せるやうになってきた。良いライヴだった。ただカワちゃん、MC長いわ(笑)。長くても構わんのだけど、「解説」しちゃイカン。色々伝えたいのは分かるけど、あれぢゃライヴの流れも鈍ってしまふね。年長者として苦言でした。


4週目

24日(土)----------------------------------------------------------------

「しーなとよーこのお手合わせ」のリハに。

これはお江戸の高満洋子と上原ユカリ裕デュオを広島に迎える企画。しーなとシュウではなく、ワシはあくまでも風変わりなゲスト、と云ふ扱いなのださう。で、ベースを弾かん、といふ。ギターやピヤノを弾くのはまぁ良いとして、日本のポップスを支えた名ドラマーを前にして太鼓叩く、なんてぇのは・・・、良いんですかねぇセンセイ。

引き続き、ぱんぱかトリオのリハに入る。昨日のライヴが思ひの他よく、あの流れを踏襲しやう、と張り切る3人。でもカワちゃんにはちゃんと「MCが長い」とダメ出ししておいた(笑)。

カワちゃんは、「若手」とは云へないが、それでもワシらよりはひと回り近く下の世代になる。かういふ世代のミュージシャンて、同じ世代でつるみたがるモノだが、その中でカワちゃんは、ワシらのやうな上の世代をバックに起用する。これはやはり珍しい部類だらう。しっかり支えて、かつ一緒に翔ばんと、ね。

25日(日)------------------------------------------------------------------

オリーヴ油をびたびたに浸したパンが食べたくなったので、朝イチでパン買いに行く。で、オリーヴ油を買い忘れる、といふ。

けふは久しぶりの日曜日オフ。永らく出来なかった「映画三昧」の日にせんとす。園子温監督「恋の罪」と呉美保監督「そこのみにて光輝く」。とてもとても重く暗い映画を立続けに見ながら、合間にしーシュの新曲の骨子を作る。

26日(月)-----------------------------------------------------------------

女房によれば、ゆんべはなんかやたらと寝返りを打ってゐたらしひ。そのせいか首が寝違え状態。くそ〜〜。

例の「投資をして」教室を開催する、といふプロジェクトの最終決案会議に出席。まぁぶっちゃけ云ふと、今まで雇われと云ふ形で教鞭をとってゐた、八丁堀のジモ・ミュージック・スクール。ここを有志の講師数名で新たに「経営」しやう、といふ話し。昨年末から色々議事進行して来て、遂にそれが具体的な形となる。

ワシとしてはレッスンも当然ながら、当面は「事務所」としても活用して行く所存。ここに詰める時間も長くなるだらう。ツイテはホームページの作製を担当する事になり、午後はそれに掛かりっきりとなってしまった。頑張らんとね〜。改めて生徒も募集しまっせ。

27日(火)------------------------------------------------------------------

女房が誕生日を迎えた。プレゼントに、部屋着に使えるやうなデカいサイズのスェターを買いに行く。デパァトの婦人服売り場をウロつくワシは、完全な不審者である。

夜は近所の居酒屋へ。大将に「久しぶり」と云はれ、実際3ヶ月ぶりくらいだが『超忙しかった』、といふ言い訳が云へるこの半月ではあった。ここん処タマタマのんびりした日々ではあったが、こっから先またレコーディングだのライヴだの遠征だのが始まる。えぇことである。

28日(水)-------------------------------------------------------------------

こないだ出来かけた新曲を練る。

曲調がダークなので、歌詞をどないしやうか悩む。いっそのこと言葉遊びを、と思ひ、「あ、い、う、え、お」のそれぞれから始まる文節で、物語を作る。まぁしかし50音すべての文節を使う訳にも行かぬので、次どーしやうか、てなかんぢではある。そげな事をしてたら、肝心の曲の方が、なんか凡庸に思へ始めてしまひ、こらぁ完成せずしてボツか?!みたいな・・・。

夜はしーシュのリハ。明日の「しーなとよーこのお手合わせ」の演目を演る。演目に「恋のアランフェス」がある。「あの」アランフェス協奏曲に歌詞を付けたやつで、しかしまぁアランフェスだ。ギターに興味を持ち始めた頃から知ってるこの曲を、初めて人前で「ギターで」演る。

29日(木)-------------------------------------------------------------------

「お手合わせ」本番。

新作レコ発ツアー8日目、といふ高満洋子&上原ユカリ裕デュオを迎えて、のフライングキッズ。

前回御一緒した折、『しーシュのアルバムって太鼓だれが叩いてンの?』と訊ねられ、「ワシです」と答えると、たいへん上手い、とお誉め頂いた。日本を代表するドラマーに!。そんで調子に乗って、けふはユカリさんとパーカッションバトルまで演る、といふ・・・。

けふのしーシュはカヴァーのみ。でワシはベースも弾かぬ、といふ暴挙。ジェムベ、鍵ハモ、ギター、ピヤノ、を操りしーなさんを彩る。MCでも話題になったが、ワシのさういふ多芸は、ほぼほとんど話題にならぬ。「各種楽器を操って・・・」みたいなキャッチをする人もゐるが、ワシは結構むかーしからそれをやって来て、しかし話題になった事がない。多芸は無芸である、といふのがワシの結論。

けふの洋子&ユカリデュオはひときわ良かった。洋子ちゃんが完全に肩の力が抜けており、そこにユカリさんのパーカスがびしッと背骨を与え、今まで観た中で(ソロ以外で)一番伸び伸びした洋子ちゃんであった。けふはユカリさんも数曲唄われたのだが、これがまた素晴らしく良い。なんか恐るべきデュオになって来たねぇ。お客さんもいっぱいで、良く盛り上がった良いライヴだった。

打ち上げではツアー中の食事や洗濯、宿や衣装の話などで盛り上がる。前にお会いした時も思ったが、ユカリさん、日本屈指の重鎮ミュージシャンであるのに、この拓かれたオーラはなんだらう。穏やかで優しく、高ぶったところなど微塵もない。人間的にも、素晴らしい大先輩である。6月にユカリさんの拠点である、神奈川は藤沢でのイベントのオファーも頂く。楽しみだ。この先も、良い旅を。

30日(金)-------------------------------------------------------------------

専門学校、今期最後の授業。欠席がち・・・てゆーかむしろ幽霊学生だったコヤツらも、なんと幾許かの補習で卒業出来るのださうな。出欠なんぞ関係ないんだねェ。真面目に通ってる生徒の立場ない、て気もするな。まぁ正直こんなヤツら留年させてもしょーがない、てのもあるけど(笑)。まぁ、お前らの未来に幸多からむ事をお祈り申す、みたいな事を告げて、講議終了。あんじょうやりや。

けふは忙しい。一旦帰宅してメシ喰ったら、続いてレッスン。3人ほど診たらしーなさんに迎えに来てもらひ、オリエンタルホテルへ。しーシュとしては今年最初のマンスリーやね。椎名&フライデー、としてワシはあくまでもサポート、と云ふ立場で演って来たが、今年から1ステージに1曲はワシがメインで唄うナンバーを入れたい、としーなさん。今年のコレはより「しーシュ」としての仕事、と云ふ感が強くなるのですね。

けふは早速「スマイル」「夏の終わりのハーモニィ」「リヴァーサイドホテル」を。確かに、かういふ処で男女が交互に歌える、てのも強みではある。おぉいに唄おう。

終演後、常連Hさん御夫妻と、フロアスタッフでもあるDJサリィ氏も交えて、なんとなく乾杯。プチ宴会が始まる。けふはよぅ働いた。さぁ、明日からいよいよレコーディングだよ。

31日(土)----------------------------------------------------------------

しーシュレコーディング大作戦スタート。

4枚めとなるフル・アルバムの為のプロジェクト、の、本チャン(写真撮影やらは先に終わってゐるので)。音楽家としての本領域である。いくらアルバムの装丁が良からうが、いくらしーなさんがエロく美しく撮られてゐやうが、肝心の音楽が魅せれねばナニも始まらぬよぅ。

例によって旧友カズイのセントルイズ・スタヂヲに。今回は曲数も多く、しかもゲストなし、なので、キアイ入れて録っていかんとね、てなかんぢでサクサク録って行く。まづはライヴでも演りなれてゐるナンバーから。寝起き壱発目からばしばしワンテイクでオッケーを出すワシ。以前、ヲルガン座のゴトウイズミに『シュウさん、寝起きでスグライヴとか出来るでしょ?』とか云はれた事があるが、まぁそんなかんぢ。人生、演ってナンボや。

てことで初日、好調な滑り出しにて夕方にはミッション終了。朝来て夕方帰り家でメシを喰ふ。規則正しい日となる。


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