夏至(6月22日をピークに前後15日)

ちィーす。夏至(げし)ですね。

イイ言葉ですな。「夏に至る」。んん!美しい!。日本語はなんて美しいのだらう。

それにしても雨、降らんねー。雨が降りゃ降ったで鬱陶しいけど、梅雨はネ。

学生時代は(今もですが)この時期によくある「突発的な雨」ってぇのが好きでしたね。なんでかってね、この時期はもう女の子が夏服でしょ。で、朝は晴れてたのに昼頃から雨が降り始めると、これが傘がない。でもまぁ寒い訳でもないから少々の雨なら「濡れて参らふ」といふ話になる。すると、どうよ!。この世の中に、雨に濡れた白いシャツほど美しいものはないのだ!。

キミもさう思わないかね?。

ちなみにオルカ団の「帰れアジアへ」って曲は、白いアオザイ(ベトナムの民族衣装)を着た女の子が、南天の実を付けた木の下でスコールに打たれてる姿をイメーヂして作った曲です。

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川島とのライヴ、終わりました。

お客さんも沢山入ってくれていいライヴだったと思います。川島もまぁそれなりに頑張ってくれました。でも流石にツンちゃんとワシの間に「ベース」を入れるのは至難の技だったやうです。この日のラインナップはほとんどオルカ団のレパートリーだったんだけど、ツンちゃんはツンちゃんで、オルカの曲に即興でパーカスを入れるのは、これまた至難の技だったやうす。変拍子だの極めだの多いからね。ワシはひとりで気持ち良く唄わせてもらいました。

マミさんも一曲参加しました。調子を悪くして、ここ二ケ月ほどリハにも参加してないマミですが、ラストの曲で頑張ってピアノとコーラスをやってくれました。

今回ね、バリトンギターなるものを使いました。え〜、この楽器については色々調査中で、まだだういうものが「バリトン」に属するのかよく知らんのだけど、ワシはフツーのギターにヘヴィゲージの弦を張り、フツーのギターより完全5度下にチューニングして弾きました。つまり6弦からB、E、A、D、F#、Bといふチューニングです。7弦ギターの低い方から6本って感じかね?。どろ〜〜んとした響きになってこれがエエんですわ。

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オルカ団の「美味と珍味」がついに完全ソールドアウトとなりました。お買い上げ下さった方々、本当にありがとうございます。また、入手できなかった方々、大変申し訳ありませんでした。

今回、ライヴ会場での直売りとインターネットでの通信販売を中心とした販売で、いわゆる「知り合いに買ってもらう」といふ形を後回しにしました。そしたら予想外の売り上げで100枚があっといふ間に売れ、慌てて追加プレスした30枚もワシのソロツアーと相まって売り切れちった!。従って個人的な友人、知人まで行き渡らず、購入できなかった人が多数おられるやうで、ぢつに申し訳なかった!。手作りなもんで、メディアは云ってみればいくらでもコピー出来るから追加可能なんですが、ジャケがもう無いのよ。

ジャケ違いで再発の可能性もありますから申し訳ないがそれをお待ち下さい。

あ、それからオルカ団およびワシは一応トレーディングを公認してゐますから、ライヴをばんばん録ってもらって構いませんよ。今のところ約一名いらっしゃいますが、もっと沢山の人に録ってもらってファン同士交流を持ってもらえれば云ふこたぁないね。

6月21日


なんかえらい寒ぅございますね。

冷夏ですかね?。どーなっとるんでせうな?。やっぱり何かおかしいんでせうね。こんなに肌寒いってぇのに、ちょっとでかい建物に入りゃ「おいここは冷蔵庫か?」といふくらい冷房効かせやがって。なんでもっと柔軟に臨機応変にやれんのですかね?。

ウチはクーラー無いんですよ。結婚する前はお互いエアコン付きのアパァトに住んでましたが、結婚してからはづっとクーラーの無い家です。何度も「今年こそ買うか?」って店まで行ったんですがね。結局、電池かなんか買って帰ってきてしまう。まぁはじめのうちはカネも無かったから「贅沢は敵だ!」ってなかんぢだったんすけどね。そこそこ稼げるやうになって、クーラーぐらいなら買える身分にゃなりましたけど、7年もクーラーなしで過ごしてると「もういいや」って気になりますよ。

ウチは5階建の5階ですから、ハッキリ云ってシャレにならんぐらい暑い事は暑いんですが、それでも「ほんまに我慢できん!」ってぇのは、夏の盛りのほんの二週間くらいのもんなんですよねぇ。ましてや仕事先には冷房がある訳ですから、それくらい我慢しなきゃ。そりゃね、ワシだって夏の炎天下で肉体労働に従事してらっしゃる方々にまで「我慢せぇ!」とは云いません。むしろ家庭用冷房なんてのはあの人達の為にあるんだと思いますよ。

ワシらみたいにエアコンの効いた部屋でやってるやうな職業には、うちに帰ってまで冷房を使う「権利」なんぞ無くていいんです。寒過ぎたら人間死んじゃいますが、たかが日本で暑過ぎて死ぬこたァないんですからね。インドへ行ってみィ!インドへ。

余談ですが何年か前ね、キャンプに行った時、ワシらの隣に今流行りのでかいワゴン車で来てる家族がゐたんですよ。これがテント張るどころか、車から出て来ねェの。勿論、冷房かけっぱなしでね。夕方になった頃ようやくぞろぞろ降りてきて、焼肉かなんかしてんですが、喰い終わったらさっさと車に引き揚げて、そのまま朝まで。何しに来てたんでせうね?あの家族。

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スーパーやデパァトに行くと、つまらん音楽がかかってるのには閉口しますね。特にワシは、本が好きでよく古本屋に行くんだけど、最近の古本屋はなんかやたらとポップを気取ってて、オリコンでかかってさうな下らん音楽をだらだら(それも結構な音量で)流してるのには参りますわ。

古本屋だけでない。こないだなんぞ牛丼の夜死之屋で、愚例微−頭が立続けに流れてきたのには参った。やめろ!。さうだらう?。今から貴重なタンパク源を給餌しやうとしてゐるときに、あの、曲中づっと2〜3Hzくらいフラットしてゐるあの唄や、ネチャネチャしたアルミホイルのやうなあの歌声が聴こえてきたら、ワシなら食欲が失せる!。さうだらう?。君もさうだらう?。

食欲と云えばワシは苦綿刑酢家および砂惨も生理的に我慢ならんのだが、以前、ひどい酔い方をしてげーげー吐いてる時にバックに流れてゐたのがなぜか苦綿の「哀しい気持ち」とかいふ唄で、ワシは今でもあの唄を聴くと吐き気がするのだ。

まぁ愚例や微−頭、苦綿および砂惨は聴いただけでそれと分かるから、ある意味、10000000歩譲ってまだ対処の余地があるが、はっきり云ってほとんど区別のつかん、しかし明らかに違うやつが唄ってる曲が延々と垂れ流されるのには参る。で、またさういうのを聴いて「あ、これイイよね」とかなんとか云いながら古本屋でイチャついてるバカップル!。ムカつく!。

頼むから古本屋、さういうBGMはやめなさい。

別にクラシックを流せとも、ワシが好きな民族音楽系ジャズロックを流せとも云わん。JーPopを流すなとも云わん。せめて音量を絞りなさい。心をシャットアウトしても耳にねじ込んでくるやうな音量はやめなさい。

そんな中での秀逸はね、うちの近所にある小さな酒屋さん。いつ行っても「ほぉ・・」と思うやうなBGMが流れてるんですわ。ちょうど良い音量でね。それはツェッペリンだったり、スプリングスティーンだったり、へんてこなジャズだったり、クリムゾンがかかってた事もあったかな?。奥さんは結構美人です。

6月25日


冒頭のにゅうすにもありましたが、不肖わたくし、去る7月3日に心臓発作を起こしまして救急病院に担ぎ込まれてしまいました。

検査の結果、突発性の狭心症であらうと診断され、まぁ翌日から仕事には出たんですが、関係者の皆さんにご心配をおかけしまして、誠に申し訳ありません。わたしは大丈夫ですので、どうか御安心を。

ただねぇ、この病気ってどーしやうもないらしいねぇ。ものすごい健康体のヒトでも急に起きたりする事があるらしくて、ハッキリした原因や治療法もまだ分かってないらしい。ただ、発作が起きた時の対処はし易くて、ニトログリセリン(これって爆薬だよな)の錠剤を口に含めばたちどころにおさまるんだな。さうやって病気と付き合ってゐるヒトも多いとか。ワシもニトロもらって「常備してなさい」と云われました。ステンレスのケースかなんかに入れて、首からぶら下げるやつあるでしょ?。ちょっとかっこいいね。

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リリ・ボニッシュっていふアラブのシンガーソングライターの音源を入手しました。いいよ!これ。

このヒト、アラブでは国宝級の歌手で、タンゴのピアソラ、ジャズのマイルス、演歌の北島三郎、まぁそれらに匹敵するビッグネームらしいんですが、日本ではほぼ無名。よくある話ですよね。流行り廃りだけで成り立ってますからね、この国は。しかし考えやうによっては、日本からでもかうしてCDが買えちゃうんだから、やはり相当のビッグネームなんでせうね。

純粋なアラブ音楽ではなくて、あくまでポップス。曲はまぁさすがに単調ですね。どれも同じやうなコード進行で同じやうな構成。左利きでエレキギターを抱え、椅子に座って唄うじいさんの後ろに総勢8人のバックバンド。全体的にラテン系のバンドサウンドなのですがウードやヴァイオリンがエスニック色を添え、じいさんがアラブ歌唱独特のコブシで伸びやかに唄い上げる。この唄声が凄い。おん歳70歳近いといふボニッシュじいさんの唄声の、なんと若々しいことよ!。

まぁダサいっちゃダサいものなんでせう。「演歌ロック」みてぇなもんでせうね。でもワシには最高にハマりましたね。ええなぁ、演歌ロックか。オルカは次からそれで行かうかな。

あともう一人ラシッド・タハといふ、やっぱりアラブ系のシンガー。

こちらはボニッシュじいさんより若い分だけ、融合もスムーズ。より現代的です。やはりウードやヴァイオリンと云ったアラブ音楽特有の楽器を、こちらはダブサウンドに乗せて見事なハウスミュージックに仕立て上げてゐる。こちらの方が若いヒト向けかな?。ボニッシュじいさんの方ほど『唄』に依存する比重が多くない。トータルサウンドで迫る派。

いやぁ、エエですぞ、アラブ系は。

ワシはね、ブラヂル音楽が意外と馴染めないんですね。それはなんでかってぇと、全部さうだとは云いませんが、やはり、あの、ぼそぼそした唄い方にあるんぢゃないかと。クワっと唄ってほしいンですね、きっと。さういう点ではアラブ系の歌手は大抵が朗々と歌い上げるタイプですから、ワシの触手にも合うンでせう。

インドのミュージシャンでこれ系のコトをやってるのがあったら聴きたいなぁ。一応トリロク・グルトゥとかEuphoriaとかディシデンテンとか、伝統音楽を取り入れたジャズやロックをやってるのもゐるみたいだけど。意外に音源が手に入りにくいんだな。

な、かんぢで増々異端にのめり込んでゐるシュウです。もうマー粕ミラーや素単利−クラークなんぞ聴きませんね。

7月4日


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