しーなとシュウ「夢で逢いませう」各曲解説(註:梶山シュウ独断による
笑)
梅雨の仙人掌:作詞作曲/椎名まさ子、梶山シュウ
日本の梅雨は、仙人掌(サボテン)にとってたいへんなストレスである、といふ。さういふ「ストレス」とか「フラストレーション」といふものをテーマにした曲。「身軽なココロともどかしい身体」といふフレーズはわれながら気に入ってゐる。
ラテンリズム、アラブ音階、ヨーデル、チャイナゴング、がごった煮になる無国籍感覚甚だしいアレンジが聴きモノ(笑)。
使用楽器:ピアノ、電気ベース、パンディロ、カシシ、チャイナゴング(sample)
毬藻在ります:作詞作曲/椎名まさ子
沈まず浮かばず其処にある まぁるい生き物。ふわふわと中途半端な(毬藻に失礼か)心的状況。珍しくワシが手放しで誉めたしーなさんの曲。ライヴではオープニングに使われ、人気が高い。しーなさんはこの曲を3/4拍子で捉え、ワシは6/8拍子で取ってゐる。その認識のズレは、本当は良くないのだらうが・・・・。
中盤のベースソロはピッチシフト→ファズ→シフト+ファズの使用。壱発録り。
使用楽器:ピアノ、電気ベース
眠るとかげ:作詞作曲/梶山シュウ
聴いた人誰もが「80年代ポップスか?」といふ曲。ワシとしては未来の歌謡曲のつもりで書いたので少々フユカイ(笑)。
m7→5th7といふ4度進行の循環に唄を乗せたらどーなるか?といふ、ワシにしては珍しい感覚で作った曲。歌詞につひては「世界樹に雨宿り」といふ部分以外はイメージの断片に過ぎぬ。余談ながら、聴きやすい割にしーシュの楽曲の中では最も難易度が高い。「ツインヴォーカル」と云ふものを全面に押し出した、多分最初のレパートリィ。
使用楽器:電気ピアノ、電気ベース、カホン、タムバリン
紫の狐:作詞作曲/椎名まさ子、梶山シュウ
ちょいと無気味で淫媚な夜のイメェヂ。目に見えない曖昧な怖れ。しーなさんが作ったクラシカルなルバートで唄われてゐた元唄に、ワシが民族リズムを導入して造り変えた典型の曲。しーなさんの演歌っぽい唄にワシのヴォイスが絡む、えせニック歌謡の代表曲でもある。ライヴでも人気が高い。
冒頭のソロはベースの5Fにカポを付けた即興。中東ぽい雰囲気を出す為に、ベースのピッチを若干高めに取ってゐる。ジェムベとシンバルをセットして、ライヴのやうに吠えながら叩いて録音したが、吠え声はカットされてしまった。
使用楽器:ピアノ、電気ベース、ジェムベ、鈴、12弦バリトンギター
あじさい:作詞作曲/梶山シュウ
あじさいの花言葉は「移り気」。ワシには珍しいあからさまな失恋ソング。御当地ソングといふつもりはないが、ぢつは「広島の事を唄った唄」でもある。
ライヴでは8ビートのアレンジで演ってゐる。が、ここではお互いの曲をお互いがプロデュースする、といふ企画に則り、しーなさんがピアノ曲にアレンジ。トム・ウェイツになった気分で唄った(笑)。
使用楽器:ピアノ
Cocoon:作詞作曲/椎名まさ子
夢うつつで、どことなく淫らな感覚。霊魂のやうな存在に自由を奪われる恍惚。「眠りの繭」といふ仮題からコクーンと命名した。
この曲はワシがしーなさんをプロデュース。電気ベースとヴォイスだけで曲の世界観を構築してみた。たぁ云へ、この曲はライヴでは何度も演奏されてゐて、それのアレンジを拡げたヴァージョン、といふ事。
使用楽器:電気ベース、エフェクト
ひつぢは意外と気が荒い:作詞作曲/梶山シュウ
いかにも弱者的な存在の羊といふ動物。だが実際は、どちらが凶暴か、と云へば、狼より間違いなく羊の方なのである。狼は同族では決して争わないが、オスの羊は気に食わないと人間にも体当たりをしてくる。どんな物事にも「知られざる真実」といふものがあって、それに気付くのはなかなか楽しい。
アルバムの為の書き下ろし。久しぶりにアップ系の曲を作らうと思って、まぁ割と狙い通りに作れた。しーなさんが喉の調子を悪くしてゐる時に録ったところ、それがロリ声で悪くないので採用。しーなさん曰く、この声はもう出せない、のださうだ(笑)。
使用楽器:ピアノ、電気ベース、パンディロ、ループマシン
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