週変わりのシュウ

完璧な壱日だった

4月8日(月)with 谷本仰:インプロ@OTISーーーーー

北九州より、朋友にして即興界のマエストロ、タンゴ・ヴィヲロンの名手 谷本仰さんを招いての、完全即興。

もぅ何度も共演してゐるが、毎回見事に「音楽的な」即興となり、それと知らずに見た人を驚かせるほどの相性の良さを誇るデュオ。けふはコロナを挟んで久しぶりの共演となる。

会場のOTISは地理の良さも相まって、インバウンド効果の外国人観光客でパンパン。オーナー佐伯さんに訊くと、ここんところ毎晩こんなかんぢらしく、ライヴもチャーヂを設けるより、流れのお客に投げ銭を募る方が遥かに実入りが良いと云ふ。それもうなづける超満員のOTIS。

極東の島国に旅行に来て、このやうなパフォームを聴くことになるお客さんの心中はいかに?てところだが、けふも良き即興で、おそらくフツーに音楽を聴きに来た人でも満足していただける内容であったと思ふ。谷本さんのはもちろん、私のCDも結構売れた。へ〜。

けふはニュー・ウェポン、クラブベースの「へふな君」を使ってみた。本番で使うのはけふが初めてで、しかもこのやうな極端な音楽でどのやうな・・・、と思ひきや、意外にもかなりえぇかんぢで操れた。もっと使っていこう。

谷本さん、お疲れ様でした。

4月9日(火)ーーーーーーーーーー

ツアーとライヴを終えてほっこり。
レッスンまでの時間、少しくのんびり過ごす。

九州で買った「めんたいマヨネーズ」と云ふのが美味い。当初チューブ入りの辛子明太を買うつもりだったが、売り子のオバチャンが『これも美味いよ!』と勧めてくれたので買ったモノ。なんかウニの瓶詰めのやうな濃厚さがあり、辛味と相まってとてもDelicious。

4月10日(水)ーーーーーーーーーー

けふから三日間をバイト強化週間とす。

その初日。やはりインバウンド効果なのか、外国人の来客が凄まじく、またこの人たちはだぃたぃ肉を食べなさるので、鉄板を担当する私は大忙しとなる。大阪のホルモン焼きの親父になった気がした。

けふはレッスンの開始が早かったので、そのままレッスンへ。肉のにほひをさせながら3時間レッスン。

4月11日(木)ーーーーーーーーーー

強化週間二日目。
ま〜〜〜〜ぁ、よくも毎日毎日毎日毎日、みなさん外食をなさることで・・・。
最近、明らかにこの仕事に端を発する手の痛みを感じており、常にヅクヅクと痛みがあるのだが、まぁそれを云うてもしょうがない。今のところ演奏にはあまり支障がないので・・。

けふのレッスンは女子の弾き語りがふたり、と男のヴォイトレがひとり。
我ながら「弾き語りの」ギターを教えるのは上手いと思ふ。

4月12日(金)高田エージ@大松ーーーーーーーーーー

強化週間最終日。
けふを終えたら楽師の時間!と自分を鼓舞して働く。てゆーか、けふはライヴなのだ。
仕事を終えてからライヴに出向く、なんざ20数年ぶりのことで、なんか嬉しいやうな・・・。

旅のアニキ 高田エージをお好み焼きの大松で迎え撃つ、のも何回目か・・。云うまでもなくエージさんも、コロナの中では満足な旅もできずにゐた。けふは「解禁」の趣も強く。いつものエージぶしは健在。相変わらず100年前から変わってないやうなパフォーマンスだが、魅せる。惹きつける。さすがのサスケ。あっぱれ高田エージ!。

けふの私は、しーなさん、カホンのてっちゃんと共にエージさんを支える完全なバックバンドとして。グっと引いて黙々とベースを弾くサイドマンを楽しんだ。けふも「へふな君」を使ったが、やはりイイ。

明日は早よから大阪目指して出発せねばならんので、打ち上げに盛り上がる人たちを尻目に、早め・・(と言っても午前0時だが)に退散。

4月13日(土)「唄は止まることなく」関目我等の家 ラストショウーーー

昨日帰宅してナンダカンダしてて、結局寝たのは2時ぐらいだったのだが、6時には起きて旅の準備。
シーナ号を交代で運転しながら大阪を目指す。

途中で朝飯を食ったりしながらでも、14時には大阪は関目に到着。けふは、永く我らの大阪重大拠点だった音楽食堂「我等の家」のラスト・ライヴ。15年の歴史に幕を下ろす、最後のしーシュとなる。

思へば2013年の5月。名古屋から下ってくるツアーの最終日に、それまで聞いたこともなかった「関目」といふ街に寄り、イキナリ満場のお客さんから素晴らしい食いつきを得て、それ以来、多い時には年に3回。昼夜二回公演や2デイズライヴも全て満場となる人気を頂いてきた。「関目のスター」と呼んでもらえることに大いなる誇りを持ってゐたが、いよいよそれもけふで最後となる。

その関目との縁を辿るやうなラインナップで構成し、6曲づつを3ステージ、プラスアンコール3曲、全21曲を送り、好ましいこの店との別れを惜しんだ。やはり寂しいことに変わりはないが、幸せな幕引きを手伝わせていただいた、と思ふ。長い間、本当にお世話になりました。

ありがとう関目。
ありがとう我等の家。

4月14日(日)ーーーーーーーーーー

お客さんたちと遅くまで飲み語り、そのまま店に寝袋で泊まった。
かういふのもこれで最後か、と思ふと、ツイしんみりしてしまうなぁ・・。

店主ゴンスケと女将ミヨさんとの4人で、最後の昼飯に。二度と会えなくなる訳ではないが、やはり感慨深い。みんな幸せに。今後だれも辛い思いなどしませんやうに。

さて関目を後にしたしーシュは京都のコーちゃんこと中村こういちのところへ。
「我等の家」に預けてゐた電子ピヤノをどーするか?となった時、京都のコーちゃんが『ウチで引き取ってもいいよ』と言ってくれたのに甘える。ツイデに去年末以来のコーちゃんナオちゃん夫妻とその家族に会うために、花見の行楽客で賑わう京都へ。

まぁ、着くなり乾杯して、その後も飲んで食って、だけなので・・・。
しかし用事あるとて、ただ友達に会うためだけに旅の道草、てのはなんとも良い。日々このやうに暮らせたらな、と切に願うのであるが・・・。