12月


1週目

1日(土)------------------------------------------------------------------------------------

急遽決まった「乱葛」のお座敷ライヴ。

ワシには馴染みの横川。ちょいと裏路地を入った辺りに「外国」といふ、ホンマに昭和場末的なバァがあり、その弐階がこれまた場末的なお座敷になってゐて、そこで演る。内容はまぁいつも通りに完全な即興。けふはわりと小細工なしの進行。場所が場所だけに音もちぃさ目に。壱時間ぐらい演って、最後はオサムくんが退場し、舞台に茜さんひとり(とワシ)が残ったところでフィニッシュ。仲々の内容だったな。

終演後はそのお座敷で寛ぎながら打ち上げ。窓のない部屋に赤系の暗い照明が灯り、壁越しに隣の店の音楽や嬌声が聞こえる。まさに「場末の隠れ家」で飲んでるやうな、心地良い感覚。まぁ無理だらうがこんなところに暮らすの、ってどーなんだらうか?とか考えた。

ところで、茜さんはストリッパー。「人前で裸になる」といふ事を生業としてゐる訳だ。ので、彼女にとって『裸になる』といふ事はワシらが楽器を弾く、といふのとほぼ同じ感覚なのだらうと思ふ。だが、日頃の茜さんは、昨今の若い娘みたいに大股拡げて座ったり、とか、そんなハシタナサはない人。むしろ古風で控えめな大人しい女性。そんな人が「ちょっと仕度しますね」とか云って、そこら辺でイキナリ全裸になって着替えたりするので、一瞬焦ったりす。

2日(日)------------------------------------------------------------------------------------

けふは専門学校の親睦会ライヴ。在校生卒業生が集まり、まぁちょこっとライヴを演り、お酒を飲みませう、といふやうな。

ワシはシバちゃん、パイグと即席トリオを組み、ジミヘンとクリームを演奏。あ、パイグはドラムね。シバちゃんと営業以外でこげな事を演るのはホンマに久しぶり。細かい事考えずにロックした!てかんぢ。それでも流石のメンバーで、始まる前にちょっとだけリハ演って本番はコーラスまでばっちし。いや楽しかったねぇ。

あとは生徒のセッションにKYに参加(鍵盤で)したり。ラストはピアノの弾き語りバラードでシメ。二次会は横川近辺に戻って(学校所在地が横川なのです)居酒屋。まぁけふのバーイ、演奏の出来を云々するやうなモノでもなく、ただ楽しかったな、と云ふ処だが、それでも熱いトークなども起こり、それなりに楽しい。なかでもパイグがあんなに熱く語ってゐるのは初めて見た。

1時ちょい過ぎに終了。ワシはそこで例によってひとり勝手に壱本締メをして歩いて帰った。が、残りは別の店に流れ、3時くらいまで飲ってたさうな。

3日(月)------------------------------------------------------------------------------------

休日。練習、採譜、買い物、を済ませたら、映画。けふは「オーケストラ」といふのを観る。

『寄せ集め楽団が巻き起こす奇跡の物語!---職を追われたロシアの音楽家が、名門楽団になりすまして海外公演に??』といふ、なんかハートヲーミングなキャッチコピーだが、実際観てみると、ユダヤ人迫害、共産主義、ロシア政党・・・まぁ80年代のロシアで起きた、あの大きな時流に巻き込まれた芸術家達の、わりと哀しい話だった。「党」とか「主義」とか「国家」といふものに、無頓着ではおれない世界、の理不尽。

それでも、クライマックスでほぼフルヴァージョン演奏される、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は、確かにたいへん感動的だった。ヴィヲロンのソリスト、アンヌ=マリーを演じるメラニー・ノランが素晴らしく美しい。相当見事なアテブリ(弾くフリ)なんだが、実際この人ヴィヲロン弾くのかな?。

4日(火)------------------------------------------------------------------------------------

急遽決まった「乱葛」の二日目。けふはヲルガン座ディナーショウとして。

ワシはレッスンがあったので、それを終えた足で駆け付け、第弐幕から参戦。会場に入った時は「前半」のクライマックスで、前衛生け花の羽鳥くんが、茜さんを花瓶に見立ててのパフォーマンス中であった。全裸の肌に絡み付くツタが、う"〜〜〜痛そう。あとで聞けば羽鳥くん、茜さんの為にちゃんとツタの「ふし」や「芽」を取り除いてゐたのださう。流石。

後半は「乱葛」トリオで。ステージ衣装を忘れてったので、しょーがなく上半身ハダカになり、その上から迷彩のジャケットを羽織った形で演る。ちょいとゲンズブールぽい?(笑)。前半で使われたツタの残骸を使ったりして、またまた完全即興を40分程度。けふはオサムくんがステージに残り、茜さんが客席後方に陣取る形でフィニッシュ。大きな拍手と沢山の投げ銭が成功の証、か?。

ワシ個人的には、ディレイの残響が消えてゆく中でのフィニッシュ、て型が定着して来てしまったので、ちょっと其処からは脱却したい気がしてゐる。まぁ難しいけどね。

打ち上げはそのままヲルガン座で。店主ゴトウイズミも交えて。この面子で、どっか他所の土地でも演りたいね、と話す。みんな旅が大好きなのだ。意外にもイズミちゃん、茜さん、双方とも海外放浪の経験があるらしく、インドでアタった話などして笑う。ライヴは22時には終わったのに、話が楽しくて、気が付けば2時前。

5日(水)-----------------------------------------------------------------------------------

去年のこの日、車に撥ねられた。けふは壱日慎重に過ごす。幸いにも大きな後遺症も無く、まぁ無事で良かったね、と。加害者側の男性は元気だらうか?。その後は安全運転に磨きをかけ、ちゃんと社会を生きておられる事を願う。

ユミ・ハラ・コークウェルといふ在英の日本人音楽家が居られる。この人、かのヒュー・ホッパー(Ba/英)が最後に共演した相手として知ってゐた。イギリス=ヨーロッパらしい前衛的な鍵盤弾き。で、この人、この初夏ぐらいに、今度はなんとクリス・カトラー(Dr/英)、ジョン・グリーヴス(Ba/英)、といったヘンリーカウの残党らと来日して、ライヴを繰り広げてゐたらしい。自分が好きな脈図と次々に繋がる日本人。羨ましい、てゆーか観たかったなぁ。

惜しむらくは、98年にカトラー、グリーヴスに、ピーター・ブレグヴァドのトリオで来日したのを、観に行かなんだ事。その前年にチャールズ・ヘイワードのソロを観に行ったのにな〜。その流れで案内も来てたのにナ〜。

6日(木)-----------------------------------------------------------------------------------

イムフルエンザの予防接種を受けて来る。昨年、骨髄バンクのドナーコーディネートが進行してゐた(コーディネート中はドナー側にも健康維持の為の最善の努力が必要)ので、初めて受けた。残念ながらコーディネートは施術前に終了してしまったのだが、まぁ大きな熱病に罹らなんだので、今年も受ける事にした。

作りかけの詩、と、作りかけの曲、をかけ合わせて曲を作った。地球温暖化をテーマにした「ハイギョ」といふ唄が完成。多分、今年最後の曲だらうな。今年は2月に昨年末から続く作曲スランプからよぅやく脱却しそれ以降は割と普通に書けてゐる。「ジェラシー」「不知火と春」「誰かとゐた春」「栞のバラッド」「みんな月を見てゐる」「シャミーラム」「月の裏の約束」「みみづく時計」。んで「ハイギョ」。9曲か・・・。

壱年で12曲・・・壱ヶ月に壱曲、ぐらいのペェスで書ければ良いんだがねぇ。

7日(金)-----------------------------------------------------------------------------------

今年最後の「居酒屋椎修」@フライングキッズ。まーなんと壱年続けて来ましたよ、てかんぢ。手探りで始めた今年の初頭がすでに懐かしい。

けふは強力寒気団到来、とのことで、暖かい「にゅうめん」をメインメニュゥに。あとはいつものやうに小鉢料理をいくつか準備。ライヴのテーマを「白」としたが、正直な話きちんとリハができぬまま本番を迎えてしまった。本番前、料理の仕込み終了、開店前のほんの10分でババっとリハす。

今回、早いうちから『行きます〜』といふ告知も多く、その言葉通り大入り満員。料理のオーダーも次々と来て、ワシはほとんどキチンに篭り切りでフライパンを振ってゐた。あっさりした出汁のにゅうめんも好評。あっと云ふ間に準備した材料を全て使いきり、それでも注文が停まらぬので、冷蔵庫にあるものを適当に料理してお出しする始末。でも、意外にかういふメニュゥが評判良かったりすのだ。

な訳で、ライヴ開始10秒前まで鍋振ってた、てかんぢでライヴスタート。さういふバタバタの割に、選曲したナンバーがみな大人しめで、ちょいと全体的にトーンダウンしちまったかな、といふライヴとなってしまった。ハイライト曲だった「白い恋人達」もあと壱歩唄い込めず、といふかんぢで情けなや。あ"-やっぱもぅちょっとリハに時間を割かにゃいかんなぁ〜。まぁその分、オリジナルがウケたのでそれは良かったかな。

フライングキッズ店主マミコさんも『定着したねぇ居酒屋椎修』といふほど、確かに定着した感はある。自分らなりにも楽しんでゐる企画だし、ここでしか聴けない、と云ふお客さんも結構いらっさる。もぅ自分らがホンマにイヤになってしまふまでは続けやう、と改めてしーなさんと話す。うむ。今年壱年この企画に足を運んで下さったお客さん、協力してくれるスタッフの方々、ありがとうざいました。

さぁ、明日はまた早いよ。朝7:00のバスで名古屋に出発。


2週目

8日(土)------------------------------------------------------------------------------------

しーシュ週末遠征名古屋の巻。早朝出発のバスで行くも既に慣れた感あり。夏に同じ路線を使った時はガラガラだった車内も、けふは満席。ひとりギターを抱えた紳士がゐたな。ワシはコンパクトに「カラス」を帯同。京都までバス、京都から在来線にて名古屋を目指すルートもお馴染み。17時前には名古屋今池はりとるびれっじに着。

昨年同様、旅のアニキ「男友達(高田エージ&中山剛)」とのジョイント。お客さんの顔ぶれも去年とほとんど同じだった。リキみなく、カヴァーなども取り入れたラインナップで45分程度。後続の男友達にも半数曲で参加。「よろずデュオ」の名に恥じぬバッキングで男友達をバックアップ。楽しい。

けふのエージさんの唄は特にスゴくて、なんてーかもぅ感動の嵐。何人ものお客さんがホンマに泣いてる。感動の押し付け、みたいな手合いも最近多いのだが、それとは全く違う。ん〜〜「感動」ってのとはビミョ〜に違うのかな?。ハッピーで泣きたくなる、てかんぢなのかな?。とにかく、何処までも「陽性」なのだ。かういふのは狙って出来る事ではないだけに、しーシュはただただタメイキ。ホンマに感動的なライヴだった。

毎度思ふ不思議な縁。ワシのソロのアウェイ原点にりとるびれっじがあり、幸至朗さんとひろみチャンがゐて、その延長線上にエージさんや剛さんがゐて、松阪のマクサがある。マクサにはこれまた旅で知り合った仲間が集まり、それから遡ると広島の仲間たちにも繋がってゐる。

剛さん曰く『逢うべくして逢う人間達』。剛さんはその縁を躊躇いなく『俺の財産』と云ふ。まさしくその通り。ワシも沢山の「財産」を持ってゐる。そこに、心からの感謝を。

打ち上げでも結構飲み食いしたが、ひろみチャン宅に帰ってからも、丸鶏焼きやビールなど、朝3時に喰ふにはあまりに危険な「食事」。

9日(日)------------------------------------------------------------------------------------

ひろみチャン宅に泊。ここの猫「エヴァ」はワシが寝ると必ずなにがしかちょっかいをかけてくるのだが、けふは夜中に鼻をねぶられただけ。流石に飽きたか(笑)?

さてけふは松阪マクサ。「正しいロックンロールの調べ」と銘打たれたマクサ大忘年会。しーシュは今年で3回目の出演。WetBackの一員としてもステージに立つ。ので、Wet back号に便乗して松阪を目指す。

日本中から集まった旅する唄うたい達と再会。毎年「場違い」感を抱きながらも、なんか馴染んで来てゐるしーシュである。初回緊張感で寝込んでしまったしーなさんも、すっかりリラックスしてゐる。

旅&イベントのプロ集団らしく、スタートしてしまへばタッタカ進む。司会も進行も居らんのに、誰もがキビキビ動く。無駄が何処にもない。素晴らしい。
ワシらしーシュはWet Backの「前フリ」として2曲。紅一点のしーなさんを上手くフィーチャーして、なかなかの反響。続くWet backでは、もぅ長年のメンバーのやうに一緒になってロケンロール!。楽しいねぇ。

今年も時間厳守が徹底され、8バンドも出たのに予定時間内に見事にフィナーレ。総勢30名以上がステージで暴れまくり、マクサの恒例イベントをきっちりシメた。ライヴハウスとしてのクゥオリティの高さと、イベントの質の高さと、出演者の心意気が噛み合った素晴らしいイベント。みなさんお疲れさまでした。

けふとほぼ同じメンバーが、年明け早々に名古屋で再会する、と云ふ通例もなかなか楽しい。みなさん良いお年を!。

10日(月)------------------------------------------------------------------------------------

帰広の日。けふから青春18切符が解禁。ので、全線在来線にて広島を目指す。途中下車したりしてのんびり帰りたい所だが、けふは夜に年末のイベントのリハ、てゆーか打ち合わせが入ってゐて、それに間に合うやうに帰らねば。

それでも阪急山田線、といふ未踏の路線に乗れて、「乗り鉄」のワシはたいへん嬉しい。これがまた紀伊半島を横断する形で山間の平野部を進む、ナンとも味のある路線。車窓の眺めも素晴らしい。嬉しい嬉しい。見れば全席予約制の二階建て豪華車両などもあり、次はアレかな、とか思ふ。

そんなこんなで昼下がり→夕暮れ→宵闇、と進む中、広島に帰り着き、その足で五日市はTIPへ。24日に行われるミミのイベントの出演者勢揃いの打ち合わせ。ここではしーシュではなく、ソロのパフォーマーとしての出演。正直、そこのニッチがイマイチ掴めずに「どーしたもんかな」と悩んでゐたのだが、けふのミーティングで理解。無駄と思はれる出番をカットしてもらひ、自分の役割に集中できるやうにす。

タップダンスのPORIくんとの絡みなど、それなりに楽しめそうで、ひとまづは安堵。

11日(火)------------------------------------------------------------------------------------

通常営業。まづ専門学校。そいから通販で買ったものの不良品だった品物を返品のため運送屋へ。そいから「吟」のリハのためスタヂヲ入り。その後レッスン。

この後ろの二つで、づっと同じ姿勢で座ってゐたのがマズかったのか、いつの間にか腰に重い痛みが・・・。昨日8時間電車に揺られたのが今頃キたか?。う"〜痛たたた。

12日(水)-----------------------------------------------------------------------------------

ゆんべはお灸を据え、風呂で暖め、湿布を貼って寝た。痛みはだいぶ減った様子。


ワシの腰痛はちょいと変わってゐて、安静にしてゐるより、多少は動いた方が痛みも減るし治りも早い。この部分に関しては、ワシは医学よりも経験を信じるので、今回もそのやうに。ぢわぢわ動いたり、遠い所のスーパーまで、ゆっくり歩いて買い物に行ったりす。

13日(木)-----------------------------------------------------------------------------------

腰痛、平常時は安定したが、ちょいとなにかすると「ぐ」と強い痛みが走る。通常二日経てば落ち着いてくるものだが・・・。こらぁ思ったより酷さうだな・・・。ケミカルに頼るしかないねぇ。

持続性の腰痛にはアリナミンEXと昔から決めてゐるので、今回もそれを。ロキソニンも併用して痛みを紛らわせる。あと、お灸もね。パソコン椅子に座ってる姿勢が壱番しんどい。ので、今回の日誌はノートPCで書いたヤツを転送して載せております。

腰痛の中、しーシュのリハ。レパートリィのあれこれ。新曲「ハイギョ」にしーなさん大ウケ。嬉しい。

が、このリハにバスで行き帰りしたのが悪かったのか、帰宅してからの腰痛が悪化。ぐぬ〜〜、痛い。

14日(金)-----------------------------------------------------------------------------------

腰痛停滞。ことさら酷くはなってないやうだが、良くもなってないみたい。やれやれ。
専門学校でも老人のやうな動きで授業す。かういふ時はやはり「カラス」が重宝するなぁ。旅に優しく、腰にも優しいベース。いや・・・ヴァネッサも充分軽いんですけどね・・・。

さて、けふは椎名&フライデー@オリエンタル。腰はシビアだが仕事はせぬ訳にはいかん。けふもアコベを帯同して臨む。

クリスマス前で割とにぎわうラウンヂ。ちゃんと聴いてくれるお客さんも多くて、演奏に熱が入る。ただ、30分座ったままでの演奏が意外にコタえるな。特にイスが「ふかっ」としてゐるとなをさら・・・。まぁ仕方ないよね。コートを尻の下に敷いて座って弾く。

腰は情けない状態だったが、ここん処ビル・エヴァンスの音源(ベースは勿論スコット・ラファロ)なぞをよく聴いてゐるので、影響されてベースはブィブィ。痛さも忘れて結構弾きまくった。結局3ステージとも結構な熱演であった。

明日は同じ場所で「吟」。今度はワシが主役を張らねばならん。頑張らねば。


3週目

15日(土)------------------------------------------------------------------------------------

昨日に引き続き、けふもオリエンタルホテル・ニューヨークカフェ。けふはワシがメインを張る「梶山シュウと家政婦サンデー」。腰痛は一進一退。昨日よりはだいぶマシだ。

ちょうど今朝、新しいギターが届いた。長らく欲しかったオヴェーションのガットギターだ。

何故ガットが欲しかったのか、と云ふと、ぢつはワシもうづいぶん長い事ギターにピックを使わなくなってゐる。ベースとはちょいと使う部分が違うんだが、指を使って弾くならやはりガットの方が・・・との思ひに至った。指板もやや広めなので、左手もベースのフィンガリングを流用できる。まぁ「唄うたい」としてもちゃんとやって行く、といふ後半生の目標も立てた事だし、やはりそれに沿うギターを・・・と、ね。

オヴェーションのガットギターは、本来バカ高くて手が出るやうなシロモノではないのだが、通販サイトに某国製の廉価版(ホンマに安い)が出てゐたので。まぁ届くなり不良品だって(苦笑)送り返して、けふ新しいのが届いた、といふオチがあるんですが・・・。よしけふはこれのお披露目ライヴとする。

買ったばかりの楽器でライヴを演る、といふのは割と「賭け」に近いのだが、ワシは割とよくやる。けふはちょうどサンデーとして椎名さんのサポートも入るし、大丈夫だらう。

さて年末近いオリエンタルホテルは、結構なにぎわい。ワシらを聴きに来てくれた人もゐるが、それ以外---所謂「流れ」のお客さんも多く、ガヤがすごい。自分の弾くギターがほとんど聴こえぬ。この中での唄は結構な試練なのだが、頑張った。椎名さんのサポートにも助けられ。流れのお客さんもある程度引き込めるコトが出来、まぁ良いかんぢ。8曲づつ3ステージ演る、といふスタンスにも、だいぶ慣れて来た。よし、来年はさらなるレパートリィの増設を。

ニューヨークカフェのスタッフとも、今年の会い納め。ここで独りで演るやうになったのは何月からだったっけ?。お世話になりました。また来年もよろしくです。

お客さんにもいくつか驕ってもらった後だったが、オリエンタルホテルの仕事おさめといふ事もあり、しーなさんと飲みに行く。シブいバァでカクテルを。

16日(日)------------------------------------------------------------------------------------

昨日のカクテルが思ひの他キイてゐる。さう云へばマスターが『アルコール度は50%以上あります』とか云ってたな。

な訳で見事な二日酔い。相当にアタマが痛い。腰痛の事もあるし、で壱日安静に過ごす。女房と歩いて選挙に行っただけが外出。夜も11時には寝る。

17日(月)------------------------------------------------------------------------------------

自民党圧勝。ははン、まぁ今回のこれは仕方ないやね。誰もが本気で期待したからこその、前回の政権交代だったのであって、それをあそこまで何も出来ぬ体たらくを見せつけられてはねぇ。でもなぁ・・、またあの戦争好きの右寄り親父が首相かよ。

もはや政治に「何かしてくれ」などとは望まんけど、頼むから「もぅ何もしないでくれ」、とは思ふ。

久しぶりにベースの弾き語りの為、ひとりスタヂヲ入り。煮詰まる(苦笑)。しかしまぁ、煮詰まってばかりも居られんので、ライヴでもするかねぇ・・。なんか久々に「ベースソロ」を銘打ったワンマン、てのも良いかもね。来年アタマにでもやるか。

18日(火)------------------------------------------------------------------------------------

専門学校、今年最後の授業。まぁいつものやうに。いちをう宿題を出したが、さて何人がちゃんとやって来るでせうか?。

その後しーシュリハ。年末の色んな事への対応をあれこれ。多分「リハ」はこれでもう今年最後になる。考へてみれば「3時のあんた」をリリースしたのは、今年の始めなのだな。なんかいろいろ演ったから随分前のやうな気もするけど・・・。年内は30日まで、来年始も4日から活動開始だ。しっかりキアイ入れてかんとね。

その後、楽器店個人教室。これも火曜日は今年最後のレッスン。色んな事が少しづつ片付いて行くな。この「年末感」、好きだねぇ。

ところで、けふもレッスン中、腰が痛くなる。改善に向かってゐたのに。どーやらこの楽器店の教室にある椅子が、腰にヤバいやうだ。さういや先週、この椅子で練習した後、立てなくなってゐたのだ。原因はこれか!?。一見フツーのパイプ椅子なのだが・・・・。

ヤバいヤバい。こんな椅子座っちゃイカンな。

19日(水)-----------------------------------------------------------------------------------

今年の日誌を整理してみて、まーぁあちこち行ったモンだな、と改めて。演奏旅行もさる事ながら、単にフラと遊びに行った、てのも何度かあり、それも入れると、名古屋に5回、山口に5回、大阪が4回、東京3回、九州、京都、松阪が2回づつ、飛騨、浜松、滋賀、神戸、安芸吉田が1回づつ・・・・。よく飛び回ったモンだ。ア、さういやまだ年末にもうひと旅あるんだった。

自分が「旅慣れた」かどうかは分からんが、旅がもうあんまり特殊な事ではなくなったな。良きかな。

DVD「リミッツ・オブ・コントロール」観る。冒頭、殺し屋(らしき男)が依頼を受け(たらしい)、なんとそこから約100分間、なんのドラマも起こらない。主人公は時折、それぞれ怪しげな数人の情報屋と接触を持つが、台詞はほとんどナシ。あとはただひたすら、マイペースな主人公の動向(太極拳、絵画観賞、カフェでの休息など)が、淡々と映される。それが退屈かと云へば全然そんな事なくて、メチャ面白いのだ。なんだコレ?。すごい映画だな。

なんとなくその後のキィワードになりさうなアイテムが、場面のあちこちに点在してゐて、妙に画面に集中してしまふ。ふ〜ん久々に面白い映画だった。

ミステリアスなアジア人の情報屋役に工藤夕貴が扮してゐて、見事な英語で台詞を喋ってゐる。タレントアイドルではなく、本格的な女優を目指す為にハリウッドに進出した、といふニュゥスは耳にした事はあったが、ここまで演るとは。お見事!。劇中全編ほぼ無表情な主人公が、わずかに「笑顔らしきもの」を見せる数回のうちのひとつが、このシーン。

20日(木)-----------------------------------------------------------------------------------

木曜日のレッスンがけふで終了。これで今年のレッスン仕事は全部終わった。2012年残り10日で演奏が6本。今年のライヴ数はシメて138本!。まぁまぁだな。

来年の2月で、初めてのベースソロパフォーマンスから20年になる。なんかのフシ目だなぁ、とも思ふ。さうか、ぢゃあヴァネッサを使い始めて22年になるのか・・・。ほぇ〜〜。

21日(金)-----------------------------------------------------------------------------------

ボビーズの進藤センセイのお導きで営業を壱本頂く。医師家族の忘年会での演奏。こぢんまりしたスペースで40〜50分、オヴェーションを弾き語る。唄は生。ギターもモバイルキューブでちょっとだけ増幅、といふ程度。最近ベースにこだわらなくなったので、かういふ場での演奏が格段に楽になった。プラスいま唄う事が色んな意味で楽しいので、来年もこの方面にはチカラを入れて行こうかな、と。

ところで、この日進藤センセイに『悪いがメシは他で喰って来て』と予算を渡され、それならば、とライヴ会場と併設した『トランヴェール・エクスプレス』に行った。これは1982年にドイツはドルトムントから広島に贈られたたいへんオサレな車輌を、引退後リストランテに改装したもの、らしひ。云はば「電車の形をしたリストランテ」。しかもこのドルトムント電車、250年前くらいに壱度乗った事があって、その時も「なんかオサレな電車やなぁ」と思った記憶がある。

立派な「乗り鉄」となった今、これに乗らぬ手はあるまい。

入ってみると、座席の感覚はそのままにテーブルが作り付けられ、「もともとかういふもの」と云はれても分からんぐらいな見事な改装がなされてゐる。窓際(つっても全席窓際なのだが)の二人席に案内され、「本日の肉料理」といふのとビールを注文。こってりとしたドミグラスソースで煮込まれたナニカの肉は、ほろほろに柔らかく、とても美味い。

カップルやグループで来る人がほとんどらしく、ソロ客のワシにウェイターの兄さんは明らかに戸惑ってゐる模様(笑)。メニュゥも、もともと自分でコースを作成するやうに作られてゐて、けふのワシのやうに「いきなりメイン」で「それのみ」といふのは、多分あまりないんだらうね。

が、車内の様子をばしばし写真に撮ってゐた様から、「あぁこの人は電車マニアなのだな」と理解してくれたやうで、『電車お好きなんですか?』と訊ねられた。で、ぢつは昔これに乗った事がある、などの話をしたら、どぅぞ運転席とかも観て行かれよ、と云ってくれ、お言葉に甘える。ちなみに彼はこれが現役で広島市内を走ってた頃は、まだ生まれてなかったさうだ。オモロい。また来よう。

その後、専門学校の生徒らがやってる忘年会に参加。ベース科のオトコばかり6人でばーばー喋りながら2時まで飲んぢったぃ。


4週目

22日(土)------------------------------------------------------------------------------------

いま、スコット・ラファロの伝記を読んでゐて、彼が如何に「練習の虫」であったか、のくだりは興味深い。いつ部屋に行っても練習してゐた、といふ友人ミュージシャンらからの証言が多数。船頭のビル・エヴァンスと違い、あの時代のミュージシャンにしては珍しく「ノー・ドラッグ」の人でもあった様子。日々の暮らしも摂生されてゐたようでもあるし、あんな事故で亡くなってしまわねば、今でも充分存命の可能性はあった訳だ。惜しい。

今生きてたら、どんな音楽を演ってただらうか?。遺した楽曲のレベルの高さから考えても、それが聴けなかった事はホンマに残念だ。だが、妹に宛てた手紙に『どうすれば売れるのか、今のぼくは全く分からない』などとしたためてゐるあたり、音楽家としてそれなりに悩んでゐた様子も伺える。

な訳で、ワシも練習&練習。午前中は基礎練習、午後はソロ練。けっこう疲れた(笑)。

23日(日)------------------------------------------------------------------------------------

姫石ミミ主催による、架空公開番組的エンターテイメントショウ「ミミチャンネル」の、本番直前リハに。

2年前に関わった「TipHotel 2」の時より大掛かりなセットがステージに組まれてゐてオドロく。これほどの舞台を使って演るのが、台本に合わせた芝居、ではなくライヴ、ていふのもなかなか楽しい。まぁいちをう台本はあり、観てゐる人には何処までが「仕込み」で何処からが「アドリヴ」なのか分からんやうになってゐる。でも、各人の出し物は基本的に「お任せ」だし、何組かのコラボレーションは完全に即興だ。

この為に東京から帰って来たタップダンスのPORIくんや、NYからやって来たピアノの中村恵理ちゃんなど、それぞれのソロも楽しい。『どーなる事やら』を楽しんでゐるワシらと対照的に、主催&進行のミミは『どーなるの?』を本気で心配してゐる様子。大丈夫、お任せあれ。ちゃんと演ってみせますけぇ。

しかし腰が痛いのがどーもならん。

24日(月)------------------------------------------------------------------------------------

んで、ミミチャンネル本番。くそ寒い早朝、会場のアステールプラザへ。途中、広島平和公園を抜けて行く。噴水がばしばしに凍ってやがる。近場では他のコンサートも行なわれるやうで、このくそ寒い中を激短ミニスカの女子高生集団も観た。チャーヂす。

さて我らの本番は、何度か重ねたリハ&打ち合わせの集大成、と云へる出来であった。それぞれの時間配分もバッチシ。ワシはソロ部門ではトップバッター。ダンスの関本麻須美ちゃんの為に書いた『亀甲問答』をソロで演奏。本来はダンスに触発されて即興を走らせる曲だが、けふは独りで演る。充分に唄わせ、きっかし10分でフィナーレ。暗めだが迫力のある出し物で先陣を切れた事に、舞台監督からも絶賛を頂く。まぁ良かった。

その後のPORIくんとのタップ&ベース完全即興コラボも凄まじい完成度で、これまた絶賛。総じてソリスト、といふよりは、ちゃんと「役目にハマって」「良い仕事」が出来た、といふかんぢの壱日。オモロかった。ミミ、お疲れさま。満場のお客さん、ありがとう。共に演った仲間達、最高だ!。

PORIくんとの絡みは、やはりナニカ特別なものを感じずにはおれない。『東京でも演りましょう』と云ふPORIくん。望むところ。近々の再会&再演を約束す。

終演時間が早く、出演者の諸事情により打ち上げ開始まで4時間以上。その間、PORI、ダンスの高橋さいこ、ピアノの恵理ちゃんと4人で「前打ち上げ」。若者達とさんざん飲み喰ひした後、本打ち上げに合流。よぅ喰ひ、よぅ飲んだ。

にしても腰がもぅやれぬ。最後らへんはもぅ座ってるのがシンドイ。帰り道もタクシーに乗る方がツラいので、歩いて帰る。これもかなりツラいが、タクシーの椅子にぐわぐわ揺られるよりはマシ、と思ひたい。時折休んで体操したりしながら、1時間半かけて帰宅。道中、自分を励ます為にづーっと、けふステージで椎名さんが唄った「ケセラ ケセラ」を唄ってゐた。

ケ・セラ ケ・セラ ケ・セラ〜 僕達の人生は〜 階段を手探りで〜行くやうなもの〜 ケ・セラ ケ・セラ 〜♪

25日(火)------------------------------------------------------------------------------------

腰が・・・。

もぅこらぁ「鍼」しかないかな、と思ふ。腰、頸は鍼を打つのは最終手段、と聞くけど、まだ今年中にあと4本も本番があるのだ。これはもぅ最終手段だらう。

で、ネットで検索してウチにいちばん近い鍼灸院に行く。低周波→マッサージ→ヲーターベッド治療、ここまでは去年の事故で通った頸の整体と同じ。けふはここに「鍼」が加わる。勿論、初体験。全部で5本の鍼が入ったらしいのだが、『ずごっ』と来る手応えあり。なんせ初めての事で、よぅ分からん。施術後もえらいこと痛くて『ホンマにこれ良いのか?』とか思ってゐたが、ウチに帰って安静にしてゐると、なんとなく痛みが引いて来た。

夜には料理も作れるくらいに。これが「鍼」のおかげなのか、単に半日安静にしてゐたから、なのか、は分からん。まぁちょっと通ってみやう。

夜はクリスマスの鶏を焼く。「コクレ」といふひな鳥の丸を女房と壱個づつ。ひとり壱個の命と向き合いながら、骨になるまでひたすら喰らう。ラヂヲからはクリスマスの「ゴスペル特集」が流れてゐる。日本人がゴスペルを語る胡散臭さを感じながらも、やはりゴスペル音楽は素晴らしい。

メリークリスマス。少しだけの勇気で許しあおう。

26日(水)-----------------------------------------------------------------------------------

引き続き鍼灸院へ。昨日とは痛い場所が移動してゐる。『廻ってゐる』から、だとか。確かに一晩寝てづいぶん楽にはなってゐる。けふもヲーターベッド→低周波→マッサージ→鍼。明日壱日空け、ツアー前日にもう一度行ってみる予定。

夜はリコズトリオの営業。リコ、高田ヨシヲ、中野チカラ、小嶋りょーじ、といふ布陣(『トリオ』と名乗りながら何故4人!?)はあるものの、ワシはもぅ5番目の要員、と認識して良いさうな。ありがたいことで。けふもまぁ、KYに暴れまくった。客層は某富裕慈善団体。主催者によると「あの兄さん(ワシ)が弾いてる楽器はなにか?」といふ問い合わせがあったらしひ。こんなコトを喜んでゐるやうだから駄目なのかもしれぬな・・・。

豪華なメシつきの仕事でありがたい。この際だから高いものを注文す。確かに美味いが、「どぅ美味いか?」はよく分からん。

27日(木)-----------------------------------------------------------------------------------

休み。腰の様子を見るため、ホンマに「休み」にした。けふも痛さが違う。座るとシンドいので、練習も立って演る。まぁステージでは立ってるんだし、ね。

映画「Once〜ダブリンの街角で〜」観賞。弐回目。なんちゃーない映画なのだが、妙に心に残る物語。音楽も素晴らしい。てゆーかほとんど音楽が「主役」の映画なのだ。ので、こたびDVD購入。特典映像に入ってるインタヴーなども観る。主演の女の子って撮影当時まだ高校生だったんぢゃげな。外人はホンマに歳が分からんね。

アイルランドの田舎町で、たった壱回だけ上映される予定だった低予算映画。が、ここまでのヒット作品になった。まぁそんな話、滅多にあるモンぢゃないけど、すごいねぇ。

やはり映画「ファイトクラブ」の中で、主人公がこんな台詞を吐く。『テレビを見て育った俺達は、いつの日か、億万長者か、映画スターになれると思い込んでいる。だが、そんなものには、誰もなれない。その現実に気がついて、俺達は心の底からムカついている』。まぁこっちの方が身近だな。

28日(金)-----------------------------------------------------------------------------------

しーシュ、地元広島での今年最後の『ギグ』。恒例の忘年ディナーライヴだ。朝のうち鍼灸院に行き、けふから3日間の事情を説明し、深々と刺してもらふ。全部で10本。痛い。痛たたたt。

そいで早いうちから会場入り。PICOの台所を借りて鶏団子ちゃんこ鍋を作る。団子にはいつものやうに筍と生姜をみぢん切りにしたのを入れて食感アップ。鶏と豚のひき肉を8:2の割合でこねり混ぜ、しーなさんの娘にも手伝ってもらってシコシコと、約40人前のちゃんこが完成。その合間にセッティング、サウンドチェック、リハ、と慣れたかんぢ。ワシらはなに屋さんでせうか?(笑)。

ので、開場時間には完璧にセッティング完了。お客さんも早くから押し寄せ、ライヴが始まるまでにちゃんこ鍋はほとんど売れた(無料だけど)

あったまったところでライヴ開始。けふは久しぶりに完全なワンマン。忙しくてちゃんとしたリハの時間が取れなんで、ちょいとヤバい曲もあったが、新旧取り混ぜてまぁなんとか20曲。演りきりました。お客さんは満員。長いライヴだったけど、ほっこりと良い時間を共有して頂けたなら幸い。応援してくれるファンのためにも、ワシら、もっともっと「知られ」「売れる」やうにせんといかんね。来年も頑張りませう・・・ってワシらまだあと2本、旅が残ってますぜ。

けふの演目:爪研ぎうた/毬藻ありマス/亀の庭/Dance/苔の記憶/うねり/みみずく時計/みんな月を見てゐる/夢見るアンコウ/しゃばだバ/砂に泣き/刻つむぐ舟/マイ・ファニー・ヴァレンタイン/素晴らしき世界/ラムのラヴソング/ハイギョ/ひつぢは意外と気が荒い/歳をとった鰐/ぎやまん/月の裏の約束。シメて20曲!。

珍しく、「亀の庭」で二人が拍子を見失う、て事があった。5拍子は難易度が高いが、今まであぁいふミスは無かっただけに「あれ〜?」てかんぢ。


年末

29日(土)------------------------------------------------------------------------------------

「唄絵:西宮Vol-1」といふイベントに参加する為、神戸に向かふ。しーシュ今年最後の「ツアー」。

腰をイワせてしまってゐるのと、昨日が流石にワンマン&地元忘年会、といふ事もあって、まぁ年末くらいはすこしリッチに、新幹線で神戸入りす。約1時間半。早い早い。開場のRJ&BME'sは、ワシが2007年の春ソロ巡業で壱度訪れた事があるハコ。神戸は、比較的頻繁に訪れてゐる関西地区の中では、割と縁遠い土地。勿論、しーシュでは初である。マスター、あの時たった壱度だけ会ったワシの事を憶えてくれてゐて感激。

けふの出演者は、みんな旅のどっかで壱度は顔を合わせた事がある人達で、会場の雰囲気とも相まって、なんかほっこりして居心地が良い。京都のオイワさん、大阪の徳田建さん、らを中心に、HAGE富安さん、金藤カズさん、坂元正義さん等、ワシらには馴染みの、フットワーク軽く各地を飛び回る人達が、けふの神戸と明日の京都を二日で廻るサーキットイベント。しーシュは初参加のグループとして。

旅の音楽家、としても認められはじめた、といふ光栄とともに、ココロして演る。初めてのお客さん達もニコニコと聴いてくれ、演ってる方も楽しい。けふは20分で4曲、と少ない持ち時間だったが、その中でのアッピールは最大限に出来た自負あり。他にもワシはHAGE富安&吉崎ひろしデュオに加わってベースを弾き、しーなさんはオイワさんのソロに飛び入りし、さらにはしーシュ+HAGE富安による「唄声一座」でも出演。やー楽しいライヴイベントだった。

初出場のワシらも、認めてもらへたやうで一安心。かういふ場に呼んでもらへれば、パッと来てサっと演奏出来る、といふスタンスは、プログレ時代にも、オルカ団でも実現出来なかった事で、それを今しーシュやれるのが、たいへん嬉しいな。

30日(日)------------------------------------------------------------------------------------

けふのイベントは「唄絵:京都2012」、昨日と同じサーキットで、出演者もほぼ同じ、に京都在住のメンバーが加わるかんぢ。昨日えらいこと温かったので・・・と思ってたら案の定、かなりの雨だな。大雨の中を在来線で京都まで移動。年末押し迫った京都の町を、会場のモダンタイムスへ。

昨日はソロだったオイワさんも、けふはオイワカモリとして参加。ベースの若狭さん、フリュートのなおえちゃんとは夏のツアーで御一緒したお仲間。けふの宿泊先でもある、クロマティック・ハーモニカのあらいなおこちゃんとも、夏以来の再会。そして、金藤カズさんとは「ちょいと遊ばない?」て事で初デュオを演る事に。けふはしーシュ以外での出演予定がないので、かういふ突発的事態はたいへん嬉しい。ファンキーなブルーズナンバーで、自由に弾かせて頂いた。

けふのしーシュは30分枠。滋賀から笛吹き入道山田さとしも駆け付けてくれ、ゲストに出てもらふ。昨日に引き続き、たいへん好評で嬉しい。しーなさんが立ち姿でサービスする「しゃばだバ」など、もぅ悪ノリ寸前の大サービスで(笑)場内大ウケ。

我らしーシュも、かういふ場所で認知されるキャパを、どーやら身に付けて来たやうだ。まぁ、色々やってきたからねぇ。

音楽と云ふモノは、作り手の自信と、受け取り手の嗜好が一致するとは限らない所が難しい。自分の中の確信なんぞ、ほとんど何のアテにもならない。そんな世界で、自分等がホンマに楽しいな、と思ふ事を演り続け、それがどーやら聴く人をも楽しくする事ができるやうだ、と気づける過程こそが、我らの活動の糧なのだ。応援してくれるファンの方々、共に作る仲間達、交錯する旅の同士達・・・。

改めて、この壱年で関わった全ての仲間達に、心からの感謝と敬意を。ありがとう。

夜はセンチメンタル・シティ・ロマンスの中野督夫さんらと、あらいなおこちゃん宅へ居候。家長コーイチさんのアラ炊き鍋に舌鼓を打ちつつ、なんと5時まで宴会(笑)。

31日(月)------------------------------------------------------------------------------------

大晦日に京都にゐる、といふ不思議。大晦日独特の、なんかテレっとしたかんぢが、京都の町にも流れてゐて、なんかえぇなあ、と感じる。だがコーイチさん曰く、これから夜にかけての京都はもぅぐぢゃぐぢゃの人だらけになるんださうな。うへぇ・・・。確かに京都市内を走る地下鉄も、全て終夜営業のの掲示が。外人さんの姿も多数あり、この人達はこれからこの町で年越しを迎えるのだなぁ、と。

コーイチさんなおこちゃん宅にも、今夜はやはり旅のミュージシャンが訪れ、わいわいと新年を迎えるさうな。ワシもいつかはそこに加わってみたい、と思ふが・・。

今年の処は、広島に帰る。18切符を使って、大晦日の在来線移動。6時間かけて広島の我が家に帰り着く。電車にも揺られ納めだ。腰痛もなんとか今年最後の旅を持ち堪えた。

今年はホンマに色んな所に旅したなぁ。来年もしーシュは4日から営業開始。早速「The 着物団」とのカップリングライヴだ。んで弐週めからは早速ツアー開始だ。よぉし、来年も更に進むぜベイベ。

皆々様、良いお年を〜。


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