12月

晩秋ツアー12月1日まで


2日(金)-----------------------------------------------------------------
旅終わり、帰る。

しーなさんは帰った足で仕事(レッスン)に向かうらしく、広島に着いた途端、駅からタクシーで去って行った。ワシもレッスンだが幸い夕方からなので、一旦帰宅して洗濯す。夕刻前に久々に乗るチャリで「出勤」し、レッスンいくつか。またチャリで帰り、壱週間ぶりに会う女房と晩飯。風呂に入ったら、流石に即寝。

さう云へば今回の旅は、ほとんど歩かなんだ。駅から駅、宿から宿、の移動も最低限で、オフがなかったので特に運動もせず。そのかわり、あまりガツガツ喰ふ事もせなんだので、ナニか身体が重い、といふやうなかんぢもない。むしろハラ回りはやや細くなってゐた。

目眩は強くなったり弱くなったりをくり返してはゐたが、基本的には寝込んだりするほどでもなく、なんとか最後まで。腰の痛みもなく、頸も大丈夫。まぁ51歳でこの行程を、よぅ事故なくこなしたと思ふ。

あと最低10年は、かういふ暮らしを続けたいな。

その為に日々を頑張るのだ。

3日(土)-----------------------------------------------------------------

purcussion house PICOのアイドル的存在、アサミちゃんが結婚なすったのを祝す宴に出席。しーシュは「師匠筋」といふ事で、演奏もある。

祝会の運営を、アサミちゃん(とダンナのKくん)が所属してゐるアマチュア・ビッグバンド「チァーズ・オーケストラ(つまりこの二人は『バンド内カップル』なのだ)」の面々が担ってゐる。ので、要所要所で進行がグダグダだったりするのだが、親しい人達の優しさと友愛に満ちた、良い披露宴だった。まぁホンマの「パーティー」みたいなかんぢで。

ワシらしーシュは、PICOの太鼓チームの後に出演。かういふ場で演ると良いめでたい曲が、あんまり(てゆーかほぼ)無いしーシュ。急遽アサミちゃんをステージに引っ張り上げ、しーシュ随一の変拍子曲「年をとった鰐」を叩かせる、といふ暴挙に出て、場内大ウケ。ウェディングドレスでジェムベ叩く花嫁!(笑)。あらためておめでとうアサミちゃん。

式でだいぶ飲んではゐたが、ワシらはダブルヘッダーで、ぱんぱかトリオのリハに。だいぶ飲んでて、リキみが抜けてるからだらうか、えらいこと調子の良いリハとなった。明日は本番だが、カワちゃん、まだだいぶ咳が残ってゐてしんどさう。

4日(日)----------------------------------------------------------------

ぱんぱかトリオ、今年最後のライヴ。

意外にもたくさん演った今年のぱんぱか。ツアーもしたし企画もの(そーめん付)もやったし、イベントにも出た。カワちゃん筋からもそれなりに認知され始めたトリオである。その集大成的なワンマン。会場はワシらはお初の「ハミングバード・カフェ」。マスター&ママの自宅を改装した、こぢんまりとしたえぇ空間である。日頃はウクレレ教室などもやってるらしく、生憎の雨模様ではあるが、けふはその筋のお客さんも多く。

カワちゃんはやはり本番中も咳き込んだりしてゐたが、トリオとしてはそれをカヴァーして余りある出来だったのではないか、と。初めて見た人は、ワシらが最初ッからトリオだったと思ったに違いない。それくらい良いトリオになったな、と思ふ。カワちゃんも、この3人ならでは、の演り方をマスターして来たし、ワシらもサポートといふ感覚ではなくなって来た。うむ、良いトリオになった。良いライヴだった。

けふのワシは2/3を「縦べぇ」で演奏。けふは特に会場の音が素晴らしく、まるでホンマのウッドベースを弾いてるかのやうな音に作れた。「この3人でお茶の水まで買いに行った」といふエピソードもウケるし、うむ、さらにぱんぱか=縦べぇ、といふ図式を定着させやう。

でも、さうなるとホンマの「生ベース」が欲しくなるのが人の煩悩といふもの。電気ベースの弦サイズで、立てても寝かせても弾けて、弓も使えて電化も出来て、持ち運びも(ある程度)楽で、といふ「ウェポン」を・・・、などと考へてしまふ。

ぱんぱかトリオがすげぇ有名になって、楽器メーカーからオファーが来たら、まづさういふのをオーダーしてみやう・・・(笑)。

5日(月)-----------------------------------------------------------------

旅と、その後二日続いた本番の疲れを取る壱日、にしたいが、さうも行かず。

けふは「吟」の新企画のための譜面を書く壱日。

こないだWADAバンドの鍵盤、保本そのえとデュオってかなり良い手応えだった。その時にそのえサンに渡す譜面を書き、ここらで一度自分の演ってる事を全部キチっと譜面にしておくのも良いな、と思ったのだ。今後、どういふ局面で誰と演る事になっても、自分の譜面がある、と云ふのは心強い。

これを皮切りに、WADAバンドの全員と、ひとりづつデュオを演る、といふ長期企画を立てる事にした(笑)。二人目はサックスの岡本亜希子。ちょうどレギュラーで出てゐるオリエンタルホテルから「デュオで演ってほしい」といふオファーが来て、渡りに舟。こないだのそのえ譜面にさらにプラスし、さらにアレンジを加え、といふ楽譜を、けっこう根詰めて書きまくった。

久々にこんな長時間、机に向かったな。文豪にでもなった気分。

6日(火)-----------------------------------------------------------------

けふは「よなかのとうふ」リハ。

フォークトリオ、と銘打ってる割には、このユニットの曲ってやたら「縦軸」がタイトだよな、といふ話し。ユニゾンやキメ、変拍子もばんばん出て来るしよ。まぁさういふの好きだからしょーがないよ。

色んなバンドの色んなライヴを生で見に行ってるけど、やはり世界に通用してゐるバンド、てのぁ、その「縦軸」が違う、といふのがワシの持論。さりげない、キメとも云へぬやうなキメがビシXッ!と合うのが、本当に上手いバンド、なのだと思っておる。

リハ後、レッスンが始まるまでの間、歩いて15分くらいの処にある本屋に行かん、とスタヂヲを出たが、夕焼けが素晴らしく綺麗だったので、道を逸れ、海岸線を散歩す。五日市は海老園(かいろうえん)といふ辺り。はるか太古にワシのバァちゃんが住んでたあたりだが、いまや高級高層マンションが立ち並ぶ、一大ベイ・エリアとなってゐる。防潮堤が高くて、道路からは海が見えぬのがナンだが、辺りはとても美しく、散歩には絶好のルート。

付近に学校が多いので、あまりワシのやうな風体がウロつくと怪しまれるのかもしれんが、行き過ぐ人に誰彼なく会釈するやうにすれば、まぁ大丈夫だらう。気に入った。

7日(水)-----------------------------------------------------------------

向原へ出張レッスン。行き帰りの時間を含めると、ふたりレッスンしただけで、午後の大半の時間を要するのだが、けふに仕事はこれだけなので、のんびりと車を走らせる。

帰ってからは、アッコに渡す譜面の最後のスパート。3日で24曲書いたぞ。脳がヒーヒー云ふてゐる。その脳をクールダウンする為に、映画「サイの季節」見る。たいへん印象派な作品で、難解て程ではないが、不親切な映画。「伊太利の至宝」と呼ばれたセクシー女優モニカ・ベルッチも、あ〜歳をとったな、と・・。まぁ、さういふ役柄だから、と思おう。

モニカ・ベルッチと云へば、やはり「マレーナ」だと思ふけど、この人って所謂「幸せな女」の役って演ったことあんのかね?。

8日(木)-----------------------------------------------------------------

なにかとチャリで奔走した壱日、となった。つかれてしまった。

此所数年、年末に「大きな買い物」をする傾向にある。「カラス」「フルアコ」「ガット」など、仕事の道具とも云へるもの達で、まぁ来年の仕事に向けての設備投資、だな。今のところ、この「年末投資」で無駄になった買い物はない。全部いちをうちゃんと仕事に役立ってゐる。今回もさうあってほしい。

今年はマイクと他ひとつ、が一緒に接続できる小型のアンプを購入。しーシュ以外でも、何処にでもピュっと行って演れるやうに・・・。ツイデに機材庫から、だいぶ前にフリュートの進藤センセイから貰った「ヘッドセット」を発掘。使ってみませう。

9日(金)-----------------------------------------------------------------

しーシュ遠征。年に壱度の山口は阿知須、イタリアン・リストランテ・ペイザンでのディナーショウ。

去年のこれは、お客様にたいへん好評だったのだが、ワシがステージ衣装を忘れ、「ゴーヂャスなドレスのしーなと、全く普段着のワシ」といふチグハグな見た目、となってしまった。今年は衣装も忘れずに・・・。まぁちゃんと衣装着たところで、あんまり変わらんンのだけどよ。

今年最後のぐっちによる遠征、になるのかね?。例によって機材満載でトコトコ西へ走らせる。

会場に着き、機材を組み立て、リハして・・・。しーシュもこの秋口に、このテの営業用の機材を新規購入し、それがえぇかんぢに活用できてゐる。自分らでオペレートするPAにもだいぶ慣れた。この際、音作りの基本的なところ、なんぞをカズイとかヨータに「壱日弟子入り」かなんかして習っておくテもある。

さて、本番。去年は会場に入り切れぬほどのお客さんが集まって、スタッフも大わらわだったのだが、今年は落ち着いた集客で。しかもほぼ全員がペイザンの常連らしく、そのやうなかんぢでお願いします、と云はれ、ラインナップを総入れ替え。司会の三村律子さんと打ち合わせながら、プログラムを組み立てる。

たいへん良いライヴを展開できた。カヴァーを八割で構成したが、合間に入るオリジナルも好評で、CDも良く売れる。オモロかったのは、ライヴ中ワシとしーなさんの間で、お互い相方より良い唄(ワシは『素晴らしき世界』、しーなさんは『テネシーワルツ』)を聴かせてみせやう、といふ、「ライバル意識」が発動し、軽い火花を散らしたこと(笑)。

営業の現場などでタマに起こるこれが、ワシらがぢつは微妙なライバル心の上に成り立つ「ソリストの集合体」である、といふ証明で、大抵良い結果を引き起こす。デュオなんてェのは、かうでなきゃ、ね。

昨年に引き続き、今年も大好評で、また来年も是非、と云はれ、そらぁもぅ喜んで!とお客様を送り出す。ホンマに来年も来れたら、なぁ。

打ち上げも恒例、ペイザン社長O氏宅で、O氏自らがシェフとなった伊太利ンの数々に、激しい舌鼓を打つ我ら。社長も我々も良く飲み良く喰ひ、5人でワインが5本空いた。ひとり壱本づつ!。

10日(土)---------------------------------------------------------------------

帰る。去年はこのディナーショウを中心として、山口県で数カ所のツアーを組み、年末のツアーとしたが、今年はディナーショウのみで終了。来年の再会を願ひつつ、またぐっちを駆って広島へ。

だいぶくたびれてはゐたが、けふのワシにはソロの仕事が。

春口に姫石ミミとデュオで演った営業を見た、とある社長さんが「年配のおじさん集めて忘年会ライヴをしたい」と仰られたらしく、そこの唄のゲストに呼んでもらったもの。お客がおじさんばかりならば女性が唄った方が良いのでは?と思ふも、唄もおじさん、てのが良いらしく、まぁ有難い話しなので、けふはミミ抜きのソロで演る事になった。

開けてみればそれほど「おじさんばかり」といふかんぢでもなく、若い女性もゐるにはゐた。だが、全体的に年齢層に開きがあり過ぎて(上は70代、下は20代)、しかも音楽が好き、と云ふよりは、知ってる唄が聴きたい、といふかんぢのお客さんで、リクエストも軍歌やらJ-popやら。結果、1時間休みなしで、思ひ着く唄を全部唄いまくってみたが、最後までターゲットが絞り切れなんだ。修行が足らんね。一番ウケたのが森進一の「襟裳岬」だった(笑)。

こないだ新規購入した機材をフル投入してのライヴだった。アンプにギターとマイク端子を突っ込み、ヘッドセットを装着。狭い会場にはこのヘッドセットが活躍する、と云ふ事実を知る(マイク・スタンドを立てるスペースが省略できる)。ただ、づーっと太い針金でヘッドロックされてゐる、といふ状態な訳で、ライヴが終わる頃にはアタマが痛い。こちとら「毛」がないのでね・・・。ここは改善の必要あり。


2週目

11日(日)----------------------------------------------------------------

女房の親父さん(よぅするに義父)が大病を患ひ、入院してゐる。のを見舞う。車で1時間ちょいの港町まで。

治療が上手く行ってるやうで、元気さうなお義父さんである。世にある他の男達が、義父義母とどのやうに付き合ってゐるものなのか知らぬが、ワシは年に数回顔を見に行く程度。ワシの場合、実母ですらその程度である。不義理な息子であり、娘婿ではあるのだらう。

旅の疲れと、昨日のハードな現場の疲労が色濃く残っており、帰りがけに買い物に寄ったら、あとはもぅ害のないDVD見ながら、うとうとして午後を過ごす。

12日(月)-----------------------------------------------------------------

おそらく今年最後の「趣味のアルバイト」に行く。

夏前くらいから、ちょいちょい同じ現場に入らせてもらってゐるので、現場の人達ともだいぶ顔見知りになった。ここでのワシは名前のない「アルバイトのお兄さん」で、だいぶ歳若い人にも「お兄さん」と呼ばれてゐる。「おじさん」ではない(笑)。けふも肉体を駆使して働いたが、前2回と比べても、けふの仕事は楽勝だった。

馴染みのあまり社長から、「(ワシらもぅ帰るから)最後はお兄さんがシメて帰ってね」と云はれる。まぁいいですけどね。

ウチのすぐ近所から出てゐる路線で、四つ先の駅まで行ってるのだが、田舎なのに結構華やいだ駅で、駅前のイルミネーションがなかなか良い。所謂「帰宅ラッシュ」とは逆向きの電車なので、車内もガラガラで、まぁ小遣い稼ぎとしては悪くない「趣味のアルバイト」なのだ。

まぁ、呼ばれれば、また。

13日(火)-----------------------------------------------------------------

「よなかのとうふ」リハ。

巧者の若手二人とのアンサンブルは、良く極まってゐて、正直カンペキである。・・・が、これがオモロく聴いてもらへるかどーかは、全くもって分からん。ワシがオモロない、と思ふモノがことごとく売れてゐるのを見ると、ワシには(その)センスがないのだ、本心からと思ふ。直しやうがない。だって良いと思へぬものを「学習して」作れるほど、ワシは器用ではないし、ヒマでもない。

映画見たり、本読んだり、美味いもの喰ったりするヒマはあるが、オモロないものを学ぶヒマはない。まぁ どーでも良いけどよ。

ところで、着実に「新規サイト」への移項を進めつつある。移項、とは云へ、ほとんどの部分は残し、頻繁に更新する部分のみを、外部に間借する形なので、あとはそっちを同じくらいマメに更新するかどーか、と云ふところだね。一部はもぅ暫定的に公開してゐるので、検索するとヒットするかもよ。

14日(水)-----------------------------------------------------------------

仕事のない日。しーなさんの月例企画「月刊椎名」の最終号、を見に行くのみ。

去年の暮れに、しーなさんから『月イチのソロ企画を壱年間やってみやうと思ふ』との声明を聞き、それはそれは、と見届けるやうな気持ちで、時間の許す限り通わせて頂いた。小さな会場ではあるが、毎回大入りであり、回ごとに趣向を凝らした演出もなかなか。お色気もあり、笑いもあり、で壱年間。よぅ続けられた、と思ふ。

思へばこの企画に刺激を受け、「ワシも頑張らねば」と打った久々のソロ企画を完璧に倒してしまひ、以後軽いトラウマとなって自主企画が打てないでゐるワシである。挫けずに来年こそは・・・とも思ふが、今度倒したら次は本気で立ち直れんだらうな、とも思ひ、二の足踏んで・・・・。

月刊椎名、けふも大入り満員の大盛況であった。ひとまづの「幕」に拍手。

帰りひとりチャリを走らせてゐると、フとそんな気になり、知人のRくんがやってゐるバァに立ち寄る。客はワシだけで、色々差し向いで話しながら軽めのモノをいっぱい飲る。Rくん、来年で40代に入るらしく、その頃シュウさんはどーだったか?と訊かれ、思ひ出す。

40代になった、と云ふ事実に自分でも意外なほど焦りを感じ、しかしそっからの10年間を焦ったからこその今、51歳である、と割と肩ひじ張らずに思へるのだ。

15日(木)-----------------------------------------------------------------

大阪のアニキ 泉尚也さんを広島に迎え、よなかのとうふ 久々の自主企画@ヲルガン座。

泉さん、広島で演奏するのは3年ぶり、とかださうで、しかもソロの行脚は初めてだとか。てっきり新幹線で優雅に来られるもの、と思ってゐたら、18切符の旅だったさうで、そはお疲れ様です。店に入るなりヲルガン座を気に入ったやうで、あちこち写真を撮っておられた。

けふは投げ銭式のディナーショウ。一見のお客さんもゐるにはゐたが、基本的にはベーシストがこぞって見に来た、と云ふかんぢ。けふのワシはベースは弾かぬが、泉さん、パイグと、個性的なベーシストを見る良い機会だらう。ワシは唄うたい&ギター弾き、として頑張るのだ。

自分らだけの事を書くと、けふのよなか〜は良い出来だった。少なくともワシのギター以外は、見事に重ねたリハの結果をだしたライヴだった。だがあえて云ふなら「予想通りの」良さだった。「実力のある若手を引き連れて、完成度の高い楽曲を見事に演奏した」といふ以上のモノはなかったやうに思ふ。

それ以上のモノを目指すのか?。これで充分、とするのか・・・。それの答えを出す為のこっから、だと思ふ。このユニットの運営は100%ワシに負うところなので、ワシがやるしかない。ワシがたまに思ふ「上手いんだけど全然オモロくない」バンドにする為に、ワシはこのバンドを組んだのではない。

打ち上げでは泉さんを、泉さんとも関わりが深い高満洋子清水明日香も案内した、鉄板焼の店に御招待。短い滞在で、生憎の雨模様だったが、広島を楽しんで頂けたなら幸い。泉さん、ありがとうざいました。また、来て下さい。

16日(金)-----------------------------------------------------------------

今年で3度目になる、広島逓信病院のクリスマス・ロビーコンサートに、しーシュで呼んで頂いた。

阿知須のペイザンから、ウチの車に機材を積みっぱなしにして、この逓信病院とPICOでの年末〆ライヴ、と続けるのが、此所数年の通例。けふはその第弐段。いちをう外部からの来場もOKだが、基本的には入院患者さん達に向けてのコンサート。直前までレパートリィを吟味して挑む。

逓信病院と云へば、我がギックリ腰主治医の進藤センセイである。センセイのフリュートをフィーチャーしたりして、10曲中7曲をカヴァーで構成。より親しみ易く、いつもよりさらにまったりと、ポップに演ってみた。最初は『この二人はなんや?』みたいな患者さん達が、だんだんと聞き入ってくれるかんぢになるのが嬉しい。心のこもった拍手を頂き、無事晩飯の時間までに終演。職員さん先生たちからも感謝の言葉を頂き、けふも良いライヴだった。

さて、けふはワシらこっからリハ。ただもぅ本番演って来たあと、といふ事もあり、初めての試みとして『メシ喰ひながらリハ』をしてみる。これがなかなかオモロかった。ちょっと演ってはなんか喰ひ、譜面を書き足してはまた演り、疲れたら喰ふ、といふリハで、結局ふたつほど新アレンジが完成。これはなかなか良い。また演らう、といふ事になり、これに固有の名前を付けやう、と話す。

リハであり、会議であり、会食でもあり、なんかそれっぽい言葉はないだらうか?(笑)。


3週目

17日(土)----------------------------------------------------------------

遅ればせながら、の感あれど映画「ダヴィンチ・コード」見る。

ん〜〜〜〜〜・・・、各国で話題になったさうだが、そこも含めて、ニポン人がいちばん理解し難い内容、と云へば云ひ過ぎか・・・。このテの宗教色の強い物語って、やはり民族性の根本にナニが根付いておるか、によって全然評価が違うと思ふ。謎解きにしても伏線がいっぱいありすぎて、なんやよぅ分からんし、何回もクライマックスがある、てかんぢがして、なんかえらい長い映画やな、と思ってしまった。

ヒロインのソフィ・ヌヴーを演じるオトレイ・トトゥが良い。叡智ある艶、といふかんぢ。フランスでは有名な女優らしひが初見。あ、ジャン・レノも出てるし。

作中で頻繁に出て来る「アナグラム」が面白い。こは言葉遊びの一種で単語の順番を入れ替えて別の言葉にする、といふもの。暗号に使ったりするさうな。英語はアルファベットの組み合わせなので、これがやりやすいね。ワシが知ってる中では、Take it easyを「竹易てあし(沙村広明/無限の住人:作者)」としたのが最高のセンス。

知らん?、あぁさうですか。

18日(日)----------------------------------------------------------------

孤独な営業「吟」@オリエンタル・ホテル。久しぶりに日曜日の出演。

流石にこの季節の日曜日とあり、平日よりは賑わってゐる。家族連れが多いね。当然、ガヤも多いのだが、まぁ気にせずに演る。けふは夕方くらいまで、一旦スタヂヲ入りして声出しして会場入りしやうかな、とか思ってゐたが、なんか気が乗らず、結局ウチから直行した。ゆえに、けふ声を出したのは壱曲目が最初。この辺もよぅやくコントロールできるやうになって来たかね?。

クリスマスが近いので、ラヴソングを中心に、とか云ふ傾向もあるやうで、けふは尾崎豊の「I love you」を唄った。ラヴソングには違いないでしょ?(笑)。

夏以降、月2で入る事が増えたこの現場。そはたいへん有難い。重要なレギュラー仕事である。思へば、出演者の急な降番でトラを頼まれたのがきっかけで、それ以来かうしてレギュラーに入る事が出来ておる。これに慣れるとそはそれでまた色々とアレで大変なのだが、これからも過不足のないやうに唄を選んで、しっかり唄って行かねばね、と改めて思ふ。

19日(月)-----------------------------------------------------------------

そのオリエンタルホテルから依頼されてゐる「クリスマス・ディナーショウ」の為の特別編成「吟 with 岡本亜希子」のリハに入る。

男女デュオで頼んます、と云はれてこの編成にしたのだが、アッコはサックス奏者。パイグやそのえサン(保本園枝)と演った時のやうに、バックを支えてもらへる楽器ではない。よぅはワシはワシでソロ弾き語りをし、そこにソリストがゐる、といふ・・・。意外にも、唄ものでサックスを入れるのは、割と初めてに近く、ちょっとチャレンジぃな企画ではある。さ〜どんなんなるでせうか?。

続いてレッスン。久しぶりに新入会。今どき珍しく礼儀正しい大学生。聞けば元は川村ZAVZA泰之の生徒だったさうな。「速弾きばっか演ってたんだろ?」と問ふと苦笑しながら『さうです』と。しかしまぁ エェ楽器持ってるなぁ今どきの大学生は・・・。

20日(火)-----------------------------------------------------------------

(しーなさんが)多忙につき、おそらく年末までに出来る最後のチャンスで、しーシュのリハをやる。

が、それでもしーなさんの仕事終わりを待ち、現場まで迎えに行ってスタヂヲ入り、となればリハ開始は22時すぎ。それでもそれぞれの日頃の忙しさの、ウサを晴らすかのやうな、熱のこもったリハはオモロかった。まぁこのまま我らは、多分顔合わせる事ないまま、27日の地元シメライヴ「PICO忘年会」と、そのまま恒例の年末ツアーに出る事になる。不安材料は多々あるが、それもまた楽しむべし。

今年は4ツしか新曲が出来なんだ。ケータイにぼちぼちアイディアの断片は溜めて来はしたのだが、ちゃんとした形に出来ず、結局「よなかのとうふ」用にもソロ用にも新曲はナシ。その部分ではやや低迷気味の壱年だった。

まぁかういふ時もあらぁな。

21日(水)-----------------------------------------------------------------

今年最後の向原への出張レッスン。田舎道ではあっても、流石にこの季節になると車が多いね。みなさん御安全に。それを終えて、市内から見ると真逆方向、こんどは五日市へ、やはり今年最後の楽器店レッスンに。ひとつひとつ、「年内」が片付いて行く。しはすはすすむ。

キアヌ・リーヴスがダメ男の役を演ってる「ノック・ノック」といふ映画を見る。いや〜〜〜「かういふ事もなくはない」と云ふ意味では、相当怖い映画やね。元々は「Deth game」といふ1977年作品のリメイクで、この時の邦題が「メイク・アップ:狂気の3P」(!!)といふ事からも想像が付くやうに、まぁさういふ内容。

「ダメ男」と書いたし、実際かなりダメな男の主人公なのだが、ま〜若いピチピチなギャルが二人がかりで「その気」で誘惑して来たら、まぁ健康な男ならそらぁこの顛末も無理もないだらうな、と思ふ。『僕になにが出来たんだ!?』と泣きわめくキアヌーさんは、なかなかシビアだったねぇ。いや〜〜〜SNSって怖いもんですね本当に。

しかし「狂気の3P」って・・・・(笑)。

22日(木)-----------------------------------------------------------------

新春歌謡ショウのリハ(朝練)にスタヂヲ入り。

WADAバンドで、ワシがリード唄を取り、歌謡曲を唄ってライヴハウスの年明けを飾る、といふ、まぁ今年の始めもあった企画。和田さんが家庭の事情などで辞退され、ワシが唄う事になった。気付けば店のホームページにも、ワシがメインの写真が入り「歌謡ショー」と銘打たれてゐる。フロントマンとなった以上は集客もせなぁならんし、考へれば結構ビターな年明けとはなるネー。

昼からはスタヂヲに篭り、これは大晦日に「竹内ふみのクァルテット」として、カウントダウンのライヴをするののコピー。ふみのチャン独特の、えらいややこしい曲。これを一夜漬けの編成で演るのですかっ?!。しかもベースはナベちゃん(渡辺祐平)がゐる。『ワシなに演るの?』と問うと、あっさりと「ベースです」とふみのチャン。あーさういふ事ですか、と・・・(笑)。よぅは、ナベちゃんとのツインベースでなにか演れ、と・・。

ん〜〜〜〜〜〜〜・・・。

その後レッスン。なにやら異様に暖かい壱日で、生徒はレッスン室に入るなり、汗をぼたぼたこぼし、「暑いスね」と云ふ。ワシも仕事終わりに駅まで歩いて帰ったのだが、途中で上着を脱がねばならぬほど。風は強いのだが、その風が生暖かくて気持ち悪い。をいをい、12月も終わり頃だぞ。なんや?この気候は・・・。

23日(金/祝)-----------------------------------------------------------------

祝日。久しぶりに「ヴァネッサ」をケースから出し、練習す。来年は自主のソロも恐れずに企画すべし、との思ひから・・・。その後、スタヂヲ入りして「吟」の練習。

さらにその後、しーなさんの娘が出演するミュージカルを、女房と共に見に行く。

ミュージカル、といふモノを見るのもホンマに久しぶり。かういふモノの見方を熟知してゐる訳ではないので、クゥオリティ云々、てのぁ良く分からんのだが、正直な感想として、よくこれを作ったな、と。ワシも音楽監督として舞台に関わらせてもらった事があり、その経験から云っても、これだけの物を作り上げるのは、まぁ並み大抵の苦労ではないだらう。しーな娘をはじめ、出演者(子供)の演技も見事で、不覚にも感動してしまった。

そしてやはり、「ミュージカル」としての音楽の力強さよ。

先述の音楽監督を務めた時、各方面から「遂にシュウがその方面に進出か?」と云ふ声があり、ワシ本人も強くそれを望んではゐたが、その後その方面からのオファーはなく、まぁそんなモンかな、と思ってゐた。だが、けふの舞台を見る限り、到底ワシにできる仕事ではない、と強く思った。これに比ぶれば、あの時のワシの仕事なぞ、児戯に等しい、とすら思へる。やはりこれは特別な仕事なのだ、と。弾き語りストが簡単に進出できる世界などではなかったのだ。それがよく分かった。

いや見事な舞台であった。


年末

24日(土)----------------------------------------------------------------

クリスマス・イヴである。

結婚して以来、づっとこの日は「鶏を喰ふ」事にしてゐる。ナニかの起案で壱度「丸鶏」を調理したのがきっかけ。最初頃は「食鳥協会」といふ処に発注してゐた。そのうちプロの食材店などで七面鳥の「マル」を入手したり、食が細くなってきてからは、ひな鳥の「マル」をひとり壱羽づつ調理してたりした。去年ぐらいからなんか厭きてきて、しかしまぁ鶏は喰はねば、との思ひから「鶏脚(いわゆる骨付き腿肉)」を焼いて喰ってゐる。

カリっとジューシィに焼くのが、なかなか難しい料理ではあるが、よぅは火加減と味付けだ。ウチは親父が上手だった。一人暮らしを始めた頃、さういへば・・と思ひ、親父に電話して焼き方を教わったりした。まぁ近いものが作れるやうにはなった、と思ふ。

少しだけの勇気で 赦し合い 世を超えて行くのだ メリー・クリスマス。

25日(日)----------------------------------------------------------------

さて、孤独な営業「吟」の特別編、with 岡本アッコ、である。

ホテル自体のスペシァルなので男女デュオで・・・、と云はれて準備した割には、演奏する時間帯がちょいと違うだけで、あとは「まぁいつもどーりお願いします」と云はれたり、なんかよぅ分からんな(笑)。まぁ折角なのでクリスマス的なものを準備して臨んだのだが、1stは、お客さんの方が「ヴュッフェに音楽」といふ事に戸惑ってゐるかんぢで、たいへんビミョ〜だった。

2ndからのお客さんは真逆で、音楽にも大いに反応し楽しんでくれ、3rdステージまで残って聴いて行かれた方も多かった。カフェからヴュッフェに変わり、ワシらも演り倦ねてゐる感は否めぬが、お客さんもさうなのだらう。これってホテル的にどーなんスかねぇ?。

ワシ的には「ギター弾き語り+サックス」てのは新鮮で、見渡してみてもさういやぁそんなにないな、と・・・。「吟」や「独弾」の新しいデュオの可能性として、バリエーションに持ってゐてもオモロい編成かもしれんな・・。

これでWADAバンドのメンバーのうち、保本そのえ、岡本アッコ、と共演が成就。次はジュンゾーさん(ba)かサトシ(dr)か・・・。

26日(月)-----------------------------------------------------------------

大晦日にカウントダウンのライヴを演る特別編成のリハに行く。

リーダーは竹内ふみの(vlin)、ベースに渡辺祐平、パーカスに藤原教芳。とワシ。パーカスのノリさんとは初見。共通の知人は多いやうで、意外な人の名前が出たりした。でまぁこのユニットに合わせて、ワシは何をすれば良いのか?てな事をづっと考へてゐて、遂に「ピッコロベース」を演って見る事にした。

ピッコロベース!。そはなんぞや?と思ふ向きもあらうが、これは通常のベース弦より1オクターブ高い調弦で演奏する楽器で、楽器自体は普通のベースである。まぁ云はば「ギターは弾けんけどベースの技術でギターのやうに演奏したい」人向けの・・。

当然 専用の弦を要する。音域的には完全にギターの低音側とカブるのだが、弦が長いぶんだけ独特のサウンドになる。しかしまぁ音楽的にはギターのニッチにゐるしかないので、正直ギターが弾けるワシにとっては、あまり意味のあるものではなかった。

が、これをフレットレスに張ってみてはどーか?といふ思ひは以前からあり、しかしまぁさういふ局面がなければ、ただのマ○スターベーションだし、とここまでトライする機会はなかったのだが、今回のは良い機会かもしれぬな、と。ので、ジャズベを改造した「ドゥナ」を久しぶりに引っ張り出して来て、この弦を張った。

それでリハ。

まぁまだ使い慣れてないので、本番を演ってみるまで成果のほどは伺い知れぬ。が、ナベちゃんはリハが終わるまで気付かなんだやうで、「けふのシュウさん、えらい高音使うなぁ」と思ってゐたらしひ。まぁその程度の違いなんなら普通に普通のベース弾いた方がえぇのか?とも思ふが、まぁ折角の機会なので、今回はこれで・・。

2016年大晦日、ピッコロベースデヴーです。

27日(火)-----------------------------------------------------------------

しーシュ、地元広島のシメ、タタミ屋PICOの忘年会。

食事を出す音楽家、として既に全国的に認知された感のあるしーシュ。地元でも、もぅ恒例となった年末食事付きしーシュだが、年によって年末にやるかクリスマス前にやるか、が分かれてゐるやうだ。去年はクリスマス会、だったな。古い日誌を読み返すと、全然お客さんが来なかった年もあったやうだね。

さて、けふは事前の告知にあまり反応がなかったのだが、いざ始まってみるとぞろぞろとお客さんが集まり、結局入れぬ人も出たくらいの満場となった。冬場にて、外で聴いてもらふ訳にもゆかず、申し訳なかったです。ライヴも「長めのワンステージ」でシムプルにお届けし、まったりとよぅウケて、良いシメのライヴとなった。終演後もその場で「忘年会」。だんご鍋や焼き鳥、お好み焼きにお雑煮など、楽しんで頂けたなら幸い。

今年も壱年、お世話になりました。

このタタミ屋ライヴ、一歩外は広島随一の歓楽街で、人通りも多く、しかもガラス張りの正面玄関は、通行人が立ち止まって覗いて行く事しきり。ライヴを演る場所としては、ホンマに最高のシチュエーションなのだが、如何せんツンちゃんの「仕事場」であり、「実家」でもあるので、さぅさぅ頻繁に演らせて頂く訳にも行かず・・・。やはり来年もまぁ、我らは地元の「ホーム」となる場所を探し続けて行かなくては・・。

しーなさんとも『此所数年は辛抱の年になるかもね』と認知しあう。

さて、ワシらはあと年末恒例のツアー2ケ所。ワシ個人では大晦日のカウントダウンであと3本、のライヴを残すのみとなった。しはすもおわる。

28日(水)-----------------------------------------------------------------

壱夜明け、昨日使った機材の撤収に行く。

しーなさん、珍しく二日酔いで死んでる。「独りで行くから寝ておれ」と伝えたが、挨拶もあるので行く、と云ふので、二人で行く。ワシはしょっちゅう酷い二日酔いを経験してゐるが、この人がこんなになるのは珍しい。辛いだらうに頑張って撤収を手伝ってくれた。お大事にね。

ワシは今年最後のレッスン。

専門学校の仕事が無くなり、大手の教室も脱会し、私塾のレッスンのみで頑張ったこの壱年。なんとか定期的な収入のサポートにはなってゐる。旅が多く、途切れがちなレッスンにも、生徒は変わらずよぅ付いて来てくれよる。感謝。

最後の生徒が帰った後、スタヂヲを片付け、軽く掃除。ひとつひとつ、片付いて行く。しはすもおわる。

このページにおける日誌も、あと3日で終わる事になる。来年からは外部ブログに移転す。これもまぁ変わらず律儀に(誰に対して?)、週壱で更新し続ける予定なので、心ある読者の方は、今後もよろしくです。ふぇーすブック?、ん〜〜〜〜〜〜やってもいいんだけど、あれってめんどくささうぢゃん?(笑)。

29日(木)年末遠征:神戸西宮RJ&BMEs-----------------------------------------------------------------

しーシュ、恒例の年末遠征。

前回2015年で終わり、と云ふ事だったが、なんと去年の進行中に、主催の徳田建御大から『僕が死ぬまで続けます』宣言が為され(笑)、無事今年も開催された。ワシらも此所数年は、この遠征あっての年末、と云ふかんぢになってゐるので、イベントの継続はなによりも嬉しい。今年も参加できてよかった。

けふは数十年ぶりの復活、を成し遂げたユニットなどもゐて、いつにも増して「地元色」の強いライヴだった。なにせこのイベントは1995年、阪神淡路大震災後の荒れ野に「その場しのぎ」と云ふ名前で出発したバァから発祥したもの。「あの」災害を乗り越えてきた地元のミュージシャンや店主さんは、他所から来るワシらには思ひも付かぬ様々なものを胸に抱えておられるに違いない。そこにかうやって混じれる事に感謝。

けふもワシらは、他のみんなが「唄と喋りで20分3〜4曲」の処を、「喋りナシで20分5曲」で完遂。巻きのしーシュ、の名に恥じぬ働きでイベントを急かした(笑)。終演後いつもなら近隣の安宿か友人宅に転がり込むのだが、けふは大阪は関目に移動。「我らの家」の店仕舞い在庫一掃処分を手伝うつもりで、プチ忘年会。店主ゴンスケさんとギターを弾きっこしたりして深夜まで遊ぶ。

30日(金)年末遠征:京都モダンタイムス-----------------------------------------------------------------

さーしーシュのシメ。昨日の神戸とセットになってゐる京都へ。

けふはこの日に誕生日を迎える、我が友人であり世界的なクロマティック・ハモニカ奏者、あらいなおこにサプライズを仕掛けており、そのアレンジをしーシュが担当した。アカペラを作り、なおちゃん以外のミュージシャンに譜面とサンプル音源をデータで送り、本番壱発勝負でなおちゃんを巻き込み、サプライズは大成功。秘密保持の為、口の固さうな人を選んで抜擢したため、選ばれんかった人からはブーイングも出たが、まぁ喜んでもらへてよかった。

ワシらはけふも「巻きのしーシュ」で。けふは久々に演った「シャミーラム」で、しーなさんのセクシー攻撃が会場を包み込んだ。たいへんウチららしい、良い演奏で今年をシメれたことは嬉しい。けふのワシらは、しーシュ単体以外にも、なおちゃんサプライズ企画、MiyoGOn、富安秀行歌声一座、フィナーレ、に、とよぅ出演した。

主催のオイワさんの手腕により、ピン系をAステージ、バンド系をBステージ、と分けた結果、出演者が多いにも関わらずたいへんスムースに進行した。また演者同士もなんとなく刺激され合って、全体がピリリと引き締まり、アットホームなだけでない、素晴らしいイベントとなった。

終演後は、これまた恒例、なおちゃん宅に押しかけ、けふの出演者観客巻き込んでの大宴会。今年は特に人数が多く、大盛り上がり。布団2枚に3人づつ寝る、と云ふ久々の「超雑魚寝」の夜となった。こもまた楽しき。

31日(土)-----------------------------------------------------------------

大晦日の、京都の、朝。

毎年の恒例だと、この日京都に泊まった面子で、朝飯兼昼飯を喰ひに街をそぞろ歩くのだが、けふは珍しくワシの都合で早々に旅の終わり。広島は安浦といふ処で行なわれるカウントダウン・コンサートに出演する為に皆と別れ、急ぎ京都を辞し、広島へ向かう。帰りの新幹線では半分以上寝ておった。

さて帰宅し、女房と軽く蕎麦なんぞ喰ひ、すぐに車で出発。安浦は遠く、車で1時間半くらいかかる。しかも途中で譜面を忘れて来た事に気付き、引き返す始末。まぁ流石にもぅ年の瀬で、道路があまり混んでなかったのが幸いか。

けふの面子は、皆ワシよりひと回り以上年下で、もぅ8年にわたりこのカウントダウン・コンサートを任されてゐるさう。その割には進行や構成など、結構グダグダで(笑)『まぁシュウさん気軽に演って下さい』とか云はれたりして・・。しかし演り始めてみると、このメンバーでの好き芳題、てのがなかなかオモロくスリリングで、結構楽しんで演奏に没頭できた。

この日の為に用意したピッコロ・フレットレス・ベースも、まぁまぁ役割を果たせてOK。かういふ編成に呼ばれる時は、今後も積極的に使って行かん。ワシがうまくMCを仕切り、見事にカウントダウンを樹立させ、その後アンコールをやって、ライヴは終了。なかなかの好評を頂き、住職から『是非、除夜の鐘も突いてって下さい』と云はれ、数百年ぶりに鐘の音を響かせた。う〜む、いいね。

ライヴハウスやクラブでのカウントダウン・パーティーもなかなかに良いものだが、けふのやうな年越しも悪くない。今から打ち上げに入るメンバーに先に別れを告げ、ワシは深夜の新年の道路を家路へ急いだ。

かくして2017年はやって来た。


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