しーなとシュウ:夏行脚(まとめ)


前半/お江戸

21日(土)お江戸場所初日:下北沢Blue moon-----------------------------------------------------------------

早朝、新宿に着。ハルシヲンを服んだお陰か、深夜バスとは思へぬほど熟睡した模様。しーなさんもまだ薬効成分が抜け切れてないやうで、路上で思いっきりコケてゐた。麗しの御脚に痛々しくデカい痣が・・・・。ケミカル恐るべし。

ケミカルより驚いたのが東京の気温。新宿午前8時の気温が、なんと17℃。寒っ、なんぢゃこらぁ?。結果的にこのお江戸滞在中、づっとこんなかんぢで、まぁ過ごし易いっちゃ過ごし易く、汗クサでドロドロ、よりはなんぼかマシだった。上着を買うハメになったのは計算外。

さて短期集中型の今回のお江戸。けふは早速ライヴ。お馴染み下北ブルームーンに、対バンもお馴染み「じぶこん」の二人。もぅみんなしょっちゅう会ってるので、ツアーに来た、と云ふかんぢはなくなって来たなぁ。再会を喜び合いつつ、当然セッションも演る方向で。

定時にはお客さんも集まり、ライヴスタート。先行のじぶこんのユルく暖かいステージ。ワシは5曲、しーなさんは3曲に参加。もうほとんど准レギュラーやね(笑)。いよいよこの四人で旅しますか、といふ話も出る。実現させたいねぇ。

ウチらもユルく良いかんぢ。まぁしーなさんにはワシのベースがデカ過ぎて(アンプのすぐ横)、やや演り辛かったさうなのだが、まぁそこはすぃませんね、と。会場はしーなさんの同窓生(!)を中心に心地よく盛り上がってもらへたやうで。最近は「Dance」なんぞ演ると、会場からも歌声が聴こえて感動するワシ。『いつかお客が全員一緒に唄ってもらへるやうな曲が書けたら』と思ってゐたのだが・・・。

初日、たいへん良いライヴだった。

前回の下北ライヴを「たまたま」観られた人が、また観に来て頂き、久しぶりに「なんで東京に来ないのか?」と訊かれた。

22日(日)お江戸場所中日:隅田川屋形船ライヴ----------------------------------------------------------

けふも既にお馴染み、ブルームーン小店長、角辻順子ちゃんのバースディをお祝する屋形船ライヴパーティー。しーシュお得意の浴衣でキメて参上。

昨年のこれは、まだ微妙に残る震災自粛ムードで参加者も少なかったが、今年は過去最高の参加人数。毎年此所でしか会わぬ人もゐて、もう3回めの参加となるワシも顔を見知ってもらひ、お久しぶりです、とか云ふてもらへ、嬉しいねぇ。

ややシケ波でよぅ揺れる船内だが、懸念する船酔いもなく。ライヴでは、初めての試みとしてベース壱本による「音戸の舟歌」を。中野チカラさんのレパートリィとしても有名なこの曲、日本三大舟歌、のひとつに数えられてゐるらしひ。急遽決めたアレンジで、酔い(酒の)もあっていっぱいミスったが、お得意のじょんがらベースソロも交えて拍手喝采。

ワシらはこれと「しゃばだバ」の弐曲。ループを使わぬ完全ベースのみ、のしーシュだったが、うむ、短かめのステージなら、これでもイケる事が判明。

後続の順子バンドにも全面参加。お江戸情緒と御馳走も堪能し、今年もハッピーで暖かい良いライヴパーティーだった。毎年参加させてくれてありがとうね順子ちゃん。小糠雨にけぶる東京スカイツリーが素晴らしく美しかった。

打ち上げは下北まで帰ってブルームーンで親密に。やはり男女のデュオで活動してゐるミュージシャンから、ベース壱本によるアンサンブルの妙を絶賛いただき、得意になるワシら。でもまぁけふの演奏は正直お世辞にも誉められたモノではなかったけど・・・。2時まで。

23日(月)お江戸千秋楽:横浜ストーヴス----------------------------------------------------------------

けふは旅仲間「りぶさん」にブッキングしてもらった、しーシュ初のヨコハマ。「ストーヴスで演る」と云ふと、知ってる人は皆口を揃えて「あそこはメシが美味い」と云った。それも楽しみ。

その言葉が示すやうに、リハを演ってるランチの時間帯から、本番〜深夜にかけて、全くお客が途切れない。ライヴ時間には満員。お客さんはライヴを観に来た、人もゐるが、ただメシを喰ひに来た、人も沢山。がやがやと騒がしいが、それでも演奏には熱い拍手と声援が飛ぶ。外国のパブみたいだ。これは楽しい。

ここがホーム、とも云へるりぶさんの先行。例によって熱くハッピーな演奏で会場大いに盛り上がる。この後、この雰囲気の中でアウェーのワシら。真価を問われる状況だ。

全部で9曲。まぁまぁの事は演れたな。りぶさんのファンにもアッピール出来、気に入ってCDも買ってもらへる。うむ、正直もぅ若くもないしハッピーでもないワシらだが、やはり「良い曲」を演り続けて行くしかないし、それが真っ当な音楽家としての道だな、と36回めぐらいに思った。ワシらとしても大ファンだ、と公言できるりぶさんのやうなしっかりした若い衆から、「大好きで尊敬する先輩」と云ってもらへる誇りを胸に、これからも、進む。サンキュー、りぶさん。

打ち上げはそのまま店で。噂通り素晴らしく美味なストーヴスのメシ、であった。ライヴ前にハンバーガー、ライヴ後にパスタとピザをばくばく食べるワシらに、若いりぶさんも驚いてゐる。『また喰ってるんスか?』と、云はれるのにも、もう慣れたな(笑)。

24日(火)-----------------------------------------------------------------------------------

帰広の日。しーシュのツアーにしては珍しく、行きも帰りも一緒。これまた珍しく新幹線で帰る。

その前に、折角ヨコハマにゐるのだから中華街ぐらいは行くか、と。昼下がりの横浜中華街。それなりによく出来たアミューズメント・タウンなのだが、実際に現地(中国)に行った目から見ると、清潔すぎて嘘っぽい。漂う香辛料のにほひも、『もっとエグく!』と思ってしまふ(笑)。

そして観光地と云へども、地元に住む人々からすれば「美味い昼飯が喰へる処」として確固たるニッチを持つ場所。素顔のヨコハマ・チャイナタウン、でありました。

夕方には広島に帰還。新幹線は速いねぇ〜。

今回ワシは機動性を考えて「カラス」を帯同。省スペースにつき、客席にピっと座ってセッションに参加できるのは良かった。う〜む、多少の弾き辛さは目を瞑るとして、やはりこれのもっとハイクラスな楽器を壱本持つべきか、と思ふ。夏後半戦の短パンツアーには、従来通りヴァネッサを帯同する予定。


後半/中部〜関西

22日(水)-----------------------------------------------------------------------------------

ツアー初日@広島フライングキッズ

名古屋から東京に拠点を移した朋友てらしましんごを迎えて。旅を始めて5年め、夏に一緒に旅するやうになって3年。最初の頃に感じた「弱さ」は完全に払拭され、見事な旅の唄うたいに成長したな、と親のやうに思ふ(笑)。それどころか完全に「化けた」ねぇ。

お馴染み鈴木亜紀ちゃんの唄もさうなのだが、特にそれらしい演出(方言やエピソード)を歌詞に織り交ぜなくとも『旅を歌える』、と云ふか・・。とにかく風景が浮かぶのだ、目に。これはもうホンモノである。最近、結婚して嫁さんとのユニットも始動してゐるてらしま。『その道をそのまま往け』と、まさに親のやうに、兄のやうに思ひながら、ステージを見守った。

しーシュはこの日からしーなさんの短パン解禁。ぢつは「短パンツアー」の意味をビミョ〜に履き違えてゐたらしく、しんごに『何故(ステージ衣装が)Gパンなのだ?』と云ひがかりを付けてゐた。いや・・・あの〜・・移動が短パン、てだけで、そもそもしーなさん自身が『着替えるのがめんどくさいから』と短パンでステージに上がっただけで・・・と(笑)。

23日(木)-----------------------------------------------------------------------------------

ツアー二日め@豊橋HAGE 富安新作レコーディング

さて本格的な旅の始まり。まづは愛知県は豊橋までバス&在来線で移動。京都までのバスはガラガラで快適。前後が空席なのを良い事に、足を投げ出したり、行儀悪く寛ぎながら。京都からは18切符で豊橋へ。飯田線に乗り換え新城といふ駅まで。きっちり12時間かけて本日の仕事先、富安秀行さんの新作レコーディング会場に到着。すでに前入りしてゐたミュージシャンの方々と挨拶などしながら、まづはメシ。

ヴィヲロン、マンドリンその他弦楽器の末松よしみつ(京都)、スティールパンの村治進(大阪)、パーカスに本多taco坊(名古屋)、ギター&ディレクターの北川涼(東京)、バンジョーに吉崎ひろし(奈良)、本職はクラリネットで今回は録音チーフとして山本太郎(茨木)、とワシらしーシュが広島から(敬称略)。

全日程でさらに全国各地から音楽家が駆け付けると云ふ。まさに旅のミュージシャンの総決算!的な。素晴らしいねぇ。

合宿のやうな和やかな晩飯を終えたら早速録音開始。富安さんの口三味線を皆がそれぞれの解釈で音に仕上げて行く。流石凄腕集団、どんどんアレンジが進む。実際の録りは壱発録り。ワシはtaco坊さん涼さんと3リズム隊としてがっちりサポート。後で誰がどんな形でも入れるやうに、揺るぎない土台を作る事に専念。

しーなさんはコーラスに参加。長旅を終えた直後の、しかも深夜でハイトーンは流石にツラさうだったが、そこは流石、の。

づいぶん良いかんぢに盛り上がって、零時には終了。打ち上げとして軽く呑んだら、各々好きなところで就寝。ワシは台所のソファベッドで。

24日(金)-----------------------------------------------------------------------------------

ツアー三日め@名古屋りとるびれっじ

みんな早起き。7時には全員がテラスで珈琲を飲んでゐる、といふ。誰も無駄に酔いつぶれたりしてない。ここがやはり素晴らしい。けふも頑張るよ〜、とまづは朝飯。けふのワシらは名古屋でライヴ。ので、遅くとも午後アタマには此所を出て行かねばならず、残りの曲を仕上げる。更に集まって来る凄腕音楽家にも刺激され、キアイで壱発OK。ここまででワシらの仕事はコンプリート。お先に!と名古屋へ出発。

けふはおなじみりとるびれっじ。会場入りの前にマスター谷口幸至朗さん処に寄り、明日からのWetback用のリハを軽く。さうかうしてゐると滋賀から笛吹き入道山田さとし、女房のひでこと合流したてらしまも会場に着。てらしまは今回初めて夫婦デュオ「しんごとひでこ」としてツアーださうで、この辺夫婦でミュージシャン、といふ事のメリットだな、と思ひつつ。

てらしまの名古屋時代の友人や、しーシュのファンを中心に7割埋まり、くらいで開演。しんごとひでこ、は今年始めにやはり名古屋で一度見たが、あの時よりはっきりと「ユニット感」が出て、良いかんぢ。前述したてらしまの世界観を、ひでこが上手く彩ってゐる、といふ好印象。あとまぁ余計なお世話だが、てらしまがこのちっこい嫁の事を本当に好きなのだな、といふのがよく分かるかんぢ?(笑)。

しーシュ的には演奏はややカタかった。初の試みとしてしーなさんの幻想曲「Cocoon」にさとし氏のケーナを入れてみたりして、そこはオモロかった。

最後はしんひで、しーシュ、さとしの5人で合奏。これも楽しく。こないだの広島から演ってゐるのが、ディランの「風に吹かれて」。これを3声ハモで唄ってライヴをシメる。もっと唄い分けたり出来たらなを良かったんだらうが、ちょいと間に合わず。そこは残念だが、毎度きっちりシメれたのは良かったかな。

25日(土)-----------------------------------------------------------------------------------

ツアー四日め@浜松WATS「音もダチフェスタ2012」

けふはしーシュ、と、名古屋の老舗バンドWet backのサポートメンバーとしても出演。弐回目の音もダチフェスタ。このフェスタこそ、「短パンツアー」を印象づけた大元。着替える場所がない&めんどくさい、といふ理由から短パンでステージに上がり、ホットパンツ姿のしーなさんが話題になってから、といふ・・・。けふはもうハナから短パンで演るつもりで。

名古屋からメンバー&サポーターまとめて車に乗り合わせ、皆で浜松は三ヶ日を目指す。お祭りへの参加、みたいなかんぢで楽しい。会場に着いてからも各々好きなやうに過ごしながら出番を待つ。ワシは湖畔でスティールパンの演奏を聴いたり、コテージでハンバーガー喰ったりしながら・・・。

出演者が多いイベントなので、ひと組は3曲程度。ワシらはWetbackとひとつで全6曲演奏に参加。かういふ場合、しーシュだけでの時はもういっその事しーなさんが全部「立ち(演奏はベースのみ)」で演れるやうになったらベストなんだが・・・。しかしまぁピアニストとしてのしーなさんを見たい人もゐるし、何よりしーなさんがピアノを弾きたがってゐる。

しーシュもWetbackもそこそこ良い演奏はできたが、なんっせ会場がオニのやうに暑かった。背面がガラス窓+真夏の直射日光+満員の観客の人いきれ+etcで、全開の冷房がほとんど効かぬ状態。ふたバンド終える頃には、お客さんに指差して笑われるほど、ケツの穴まで汗でびしゃびしゃ。

その後はシーシャ吸ったり、またハンバーガー食べたり、ビール飲んだり、友人のライヴを見たりしながら。トリのりぶさんで、きくチャンのベースが突然壊れたかなんかで、急遽ワシのヴァネッサを貸す。『うぅわ、フレットレスだぁ」とか云ひながら、最終的には器用に弾きこなすのは流石やなぁ、と思ってしまった。上手いなぁ。

シメのセッションに参加して本編は終了。テラスでの飛び入りギター壱本唄披露に壱曲参加して、コテージで就寝。奇しくも同室は先日富安さんのレコーディングで会ったバンジョーの吉崎さんとクラリネットの太郎ちゃんとハモニカの今野邦彦。こら良いメンバーだな、と早めに就寝するも、相変わらず「飲み組」は下の階で朝まで大騒ぎ。

26日(日)-----------------------------------------------------------------------------------

ツアー五日め@松阪MAXA「夏祭り」

階下の大騒ぎは結局朝の8時まで続いた。が、常識組(笑)は8時には全員起床。珈琲を煎れ、けふの動きに取りかかる英気を養う。ワシらが部屋を引き払う頃になって、りぶさんのけんぢまんとヴィヲロンの黒田かなでチャンが『部屋空いた?』となだれ込んで来て、就寝。コイツら結局今まで飲んでたのか?(笑)。タフなヤツらだよホンマに。

ワシらは松阪へ出発。出演経験のある誰もが、口を揃えて『日本一のライヴハウス』と断言して憚らない松阪MAXA。の夏祭り最終日に、昨日と同じくしーシュとWetbackで出演。所謂「りとるびれっじ組」のサポーターも昨日に引き続き同行。

昨日と違って、ひと組に対しての持ち時間は結構あるので、自分らのアッピールし易い曲を選び、衣装もちゃんと浴衣に着替えて演る。イベントの日数が分散しただけに、去年ほどの集客ではなかったが、それでも狭くない店が良いかんぢに埋まって良いライヴ。楽しく唄ってWetBackに転換。浴衣の下には短パンとシャーツを着ておき、転換時にはヴァっと脱げば良いやうにしてゐた。これがバッチシでミュージカルの早変りに匹敵するやうな・・・。

続くWetbackでのロケンロール・ショーではもうガンガンに。よぅ盛り上がってアンコールも来る。もぅ立派なロックバンドやね。それにしてもMAXA。何度演っても演りやすいハコで、本当にストレスなく演奏できる。やはり「日本一のライヴハウス」だねぇ。

サポーターの皆さんも交えて、二日間お疲れ様でした、と。MAXAのオーナー、ツヨっさんこと中山剛さんなど、この調子で10日間「夏祭り」を続けて来た訳で、これ以上疲れさせぬやうに、との幸至朗さんの気遣いにより、我らも早めに撤収。

ホンマにこの三日間、皆とわいわい騒ぎながらキャラバンしたみたいで、楽しかった。次は来年始幸至朗さんの誕生日ライヴか、はたまたWetbackの新作レコーディングか、でひとまづ涙のお別れ。また会おうねーみんな。

27日(月)-----------------------------------------------------------------------------------

ツアー六日め@滋賀野洲森の熊さん

MAXAが手配してくれた松阪駅前のホテルは、12時チェックアウトで良い、と云ふ嬉しさ。昼までのんびり過ごさせて頂き、けふは滋賀へ。「乗り鉄」シュウとしては、名古屋に戻って東海道本線を使ふ一般ルートではなく、紀勢線→関西線→草津線→東海道線、といふマニアックな路線を選択。駅弁喰ったりして、のんびり山越え。

野洲駅に降り、地図で調べた会場までのルートを歩いてゐると、後ろから笛吹き入道登場。会場まで車で連れてってもらふ。カントリーキッチン「森の熊さん」。フォーク酒場?唄声喫茶?カラオケバァ?・・・なんかそんなかんぢの不思議なお店。

けふのライヴは笛吹きさとしが企画してくれたもの。「かかり稽古」と称して、本日の出演者がひとりづつさとっつぁんに絡んで行く、といふイベント。さしづめ『山田さとし祭り』か。出演はしーシュと、またはるばるやってきたしんごとひでこ、の二人。

店の佇まいなどから予想がまったく掴めなんだが、始めてみるとこれが仲々どーして素晴らしいライヴとなった。何よりお客さんの質が高い。真剣に「目新しい音楽を聴こう」としてゐる人達、といふか・・・。乗り出すやうに聴いてくれるだけに、こちらも真剣勝負。しーシュの出来も良く、拍手喝采。

秀逸は「掛かり稽古」。ワシ→しーなさん→しんご→ひでこがそれぞれの『本筋でない』唄をもってさとしに挑む。ワシはトップバッターで「My funny Valentine」をセレクト。結構歌詞が飛んでしまったが、上手く雰囲気を繋ぎ、しんがりのひでこまでの良い流れを作れたやうだ。ひでこの演目が終わった時点で、さとしが「参りました」とのMCに場内大ウケ。良いライヴだった。

あと、ワシらが大好きなてらしましんごのオリジナル「風とともに唄え」に全員参加して、これも白眉のセッション。旅に出て、昨日の松阪がベストライヴだったが、けふのは更に良かったので、ベストライヴ更新。

夜は昨年同様、近所のバンガローを壱軒借りて宴会&宿泊。てんでに好きな喰ひもの飲みものを買い込んでの打ち上げ。大広間に全員が雑魚寝したが、さとっつぁんの巨大イビキ&無呼吸、と、しんごのイビキ&歯ギシリのセッションに苛まれて・・・・。

28日(火)-----------------------------------------------------------------------------------

ツアー千秋楽@京都磔磔

結局ほぼ一睡も出来ず。さとっつぁんの無呼吸は、医学的に真剣にヤバいレベルで、医者に行く事を薦める。

さぁけふはいよいよラスト。老舗ライヴハウス、京都は磔磔への出演だ。東京へ帰って行くてらしま夫婦を見送り、ゆんべのお詫びに、と京都まで送ってくれると云ふさとっつぁんに甘える。ツイデなので、けふも出ないか?といふ話になり、結局なん曲かで吹いてもらふ事にした。

古い酒蔵を改造したと見受けるシブい建物。磔磔に出る、と云ふと、知ってる皆が『スゴイね』と云った歴史あるハコ、のやうだ。他所者のワシらには関係ないか・・・。けふの企画者はオイワカモリのオイワさん。ここのフリュート奏者である森部なおえちゃんは、去年の短パンツアーで共演してゐるし、もうひとつの対バン「くつピカ」のメンバーも、去年浜松でお会いしてゐた人達だった。こらまた旅は寄寓な縁を繋ぐ・・・。

そんなかんぢでリラックスして、なんとものんびりとユルく。ちょいとモニターし辛く、残念ながら昨日のベストを更新!とは行かなんだが、それでも良いライヴだった。アウェーなのに結構な盛り上がりとして頂く。オイワカモリもくつピカも素晴らしい演奏で、最終日がこの企画でホンマによかったね、と。

オイワさんはしーなさんの大ファンであるやうで、けふは共演者としてだけでなく、ライヴの企画者としても楽しんで頂けたやうだ。本当にありがとうざいます。

ワシはオイワカモリの若狭さん(ベース)、藤井さん(パーカス)らと、『音楽で喰ふ楽しさと辛さ』のやうな事を語り合ってゐた。ライヴの始まりが早かったので終演も打ち上げも全部前倒し。23時にはホテルに帰る。

最終日も終わった事なのでデュオ打ち上げでもやろう、としーなさんと部屋飲みをしてゐたが、気がつくと寝落ちしてゐて、部屋にひとり。あぁさうか、ゆんべはさとっつぁんの無呼吸が・・・と思ひ出して、また笑うツアー千秋楽。

29日(水)-----------------------------------------------------------------------------------

ゆんべのワシは、飲み出した途端にあっと云ふ間に撃沈したらしひ。しーなさん曰く『右向いて前見たらもぅ寝てた』との事。

けふは旅の仕上げ。18切符最後のスタンプを使って広島まで6時間の旅。2回の乗り換えで済むルートを検出。駅弁も買い込み、上手いこと京都から広島までづっと座ってられた。20時前には我が家に帰りつき、女房の帰りを待って、近所の居酒屋「楽」で夫婦打ち上げ。

あー、夏の旅が終わったな。

今回、長くタイトな旅でお互い気を付けやう、としてゐたのが「暴飲暴食をしない」といふ事。まぁ日頃からそんなにする方ではないが、今回特に気を付け『もう少し欲しい』と思ふところで必ずストップする事にした。結果的にはこれがたいへん良く、最後まで喉も体調も大きな崩れなくやり通す事が出来た。中年デュオとしてはこれ大事なこと。

このたび新しく出会った達人音楽家はみな、何がしか健康に気を付けてゐる人達だった。それは、少しでも長く、健康な身体で音楽を続けたいから、といふ理由に他ならない。1時までには全員が就寝し、翌朝8時には全員が目覚めて準備してゐる、と云ふあのレコーディングの現場。あれは大きなアイコンだったと思ふ。

ワシももっともっと長く旅を続け、唄っていたい。

また旅の途中でお会いしませう。