花残月の壱「桜の風に誘われて」

今年は例年に比べて寒いのかあったかいのか、よう分からんですな。花粉はいつまでも飛んでるみたいだし、かと思やぁえらい冷え込んだりするし。気がつけば桜が咲いてたりなんかして。ア〜花見の季節だなぁ。しかし、いつから花見はあんなに品がなくなったンやろな?。

去年、花見をしてたらちょいと離れたところに、大学生かそこら辺の年頃の男女のグループが、やっぱり花見をしてた。それが料理からなにから見事に全部女の子達にやらせてんの。コンロに火つけて、肉焼いて、皿に盛って、ハシ出して、目の前にそれがセットされるまで、男どもはなんっにもしてないの。ものの見事に喰うだけ。

さういうのを「当然だ」と思う人も多いンだらうし、まぁ事実その子達はそれが当然だと思ってンだらうし。でもね、正直ワシは吐き気がしたね。なにがって訊かれても困るんだけど。まぁ、さういう「男女のあり方」にかな?。あとで公園内をバイクで走り回ってやがったから怒り飛ばしてやったんだけどね。

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火曜日、ほぼ10ヶ月ぶりのオルカ団Live cafe JIVE定例会。

お客さん、たくさん来てくれました。みなさんありがとう。入院中に仲良くなった「車椅子仲間」や、高校時代の同級生も駆けつけてくれて、ほんたうにありがとう。ライヴ自体はあまり力まずにやれました。こんな事云ってるやうじゃイカンのだけど、歌詞がほぼ100%完璧に唄えたね。普段はライヴ一回につき最低2ケ所は間違えるからね。

かといって譜面台立てて歌詞見ながら唄うのって好きぢゃないんですよ。なんかそれがお客さんとの間に衝立作っちまうみたいで。

良いライヴでした。

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この頃はライヴ前や中には酒を呑まんやうにして、なをかつJIVAで演るときは打上げもやんない。この日も午前零時前にはうちに帰って、まぁここで初めて軽くビール呑んだわけよ。で、2時ぐらいには寝ました。それでも次の日は結構しんどかった。50分唄いっぱなしのステージを2本、てのはさすがにバテるみたいですね。やっぱりライヴって体力使うんだよ。それに走れなくなっちゃったからスタミナも落ちてんだらうね。トレーニング復活させなきゃね。

ワシがヂョギングとかしてるのを「健康の為にやってる」とか思ってた人も多いみたいだけど、違いますよ。ワシはステージ中、演奏中のテンションを維持できる体力を作るために体を鍛えてゐたのだよ。

シチュエーションによっては2〜3時間ぶっ続けで演奏しなきゃいけないってなこともある。そんな時にヘバってしまいたくはないからね。終わってからぶっ倒れてもいいから、ステージ中はお客さんにバテてる印象を与えちゃプロ失格ですからね。

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水曜日、教室から電話がかかってきて、けふ決まってゐた体験教室が先方の都合でキャンセルになった、といふ事。体験教室は比較的ギャラのイイ仕事。かういうときに「ったく、せっかくの仕事が・・・!」とか思うのがフツーなんでせうけど、ワシは「ラッキー!」としか思わんのです。よっぽど仕事したくないんでせうねぇ。

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教室を開くってことはある程度組織を必要としますね。その組織の運営の為にお金が要る。それがまぁ月々決められた『月謝』ですな。実際は月謝の半分以上は『会費』なんですよねぇ。ワシとしては生徒は『会員』ぢゃなくって『友達』だと思ってるから、できるだけ安くしてあげたい。でもやっぱり仕事だから、タダって訳にもいかない。

教室として一番イイのは、自宅で、近しい人から、レッスンに来た分だけの謝礼を頂いて、それで生計立てられることなんでせうな。

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さて今週末は旅の空です。

それほど大掛かりではないんだけど、でらしねツアー2003一発目。フリーペーパーB.B.B.の皆さんと鳥取県は末広町で演ってきます。今年計画してゐる、でらしね単独ツアーの第一歩としてなんか掴めたらよいなぁ、と。


花残月の弐「浮かれ猫」

ワシが寄稿してゐるフリーペーパーB.B.B.ウェブ主宰の鳥取県ライヴ&温泉ツアーに、何組かのミュージシャン達と行ってまいりました。

鳥取県は末広町のアフターアワーズといふライヴハウスで、まぁ全国広しと言えど、ライヴハウスの下が銭湯ってぇのはここぐらいではなからうか?。出演者には「入浴券」が配られ、好きな時に入ってヨイ、といふスグレモノ。旅&ライヴ&温泉が好きなワシにはまぁこたえられん企画ですな。

前に来た時は、カシラ(小林一彦:人脈図参照)とのデュオだったけど、今回はソロ。ワシのやってるベース&ヴォイスパフォーマンスを他所の土地で世に問うステージ。ソロ用の機材を新調して初のちゃんとしたライヴでした。上手くいきましたね。軽量化と簡略化を徹底させて、必要なすべての機材と何日か分の衣装がひとつの鞄に入るやうにしたんだけど、まだ重いなぁ。

ワシの機材選びの基準は「機動力のみ」と云っても過言ではなく、サウンドのクオリティ云々よりまず、コンパクトかだうかが問われます。いかに単純なシステムで自分の世界を構築できるか。今後もそれは課題となりさうです。

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ライヴの翌日は鳥取市内観光と温泉めぐり。初めてホンマもんの露天風呂といふやつに入りました。ホンマに混浴なんですねぇ。へへへ。

しかしまァなんですな、あぁいふところでお互いフルモンティになったからって、かえって男の方がひるむもんですね。いや、それにしても楽しい旅でした。主催のB.B.B.編集長片山夫妻に感謝!。

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鳥取の翌日がサンサーラのライヴ。

これ、良くないですね。ひとりで演った昨日の鳥取の方が音楽としてはクオリティが高かった。ジャズ系のミュージシャンが陥る最悪の展開を自ら招いてしまった、といふかんぢ。まぁ正式なメンバーが揃わなかったから、何とも言えんのだけど、やっぱりもうソロの垂れ流しみたいな音楽やってちゃダメだよ。思いつきでソロ回して音楽に仕立て上げるなんて音楽でも何でもない。そんなら完全なフリーイムプロヴィゼイションの方がナンボかましですわ。

ちょっとこのバンド、考えなきゃね。

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水曜日、珍しくオルカの3人で揃ってライヴを見に行く。ルナサといふケルティックトラッドのバンド。クアトロ広島は初めて。色んな人から『イイよ』と聞いてゐたけど、ホントにいいね。ちゃんと仕事してるライヴハウス。ちょっと格が違うね。

さて、そのルナサ。すごいねぇ。フェアポート・コンベンションとか、トラッドバンドの疾走感ってすごいんだけど、このルナサもすげぇ。全員アク−スティック楽器、ドラムなしでああまでドライヴ出来るんだねぇ。フルートひとつがリズムとして機能してる!。ベースとドラムのコンビネーションとか、なにがしはリズム楽器だから、なんてな所詮ドライヴさせれんやつの戯言なんですなぁ。いやぁすごかった。

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木曜日、近所のリハビリ施設に行ってみる。実は病院のリハビリは終わったものの、まだ膝は完治しておらず、急に立ち上がったりすると、突然膝関節がロックしたり、バランス取れずに倒れさうになったりするんですね。曲げるたんびにボキボキ鳴りやがるし。で、なにかいいリハビリはないかと捜してたところ、女房の友人がその施設を紹介してくれましてん。行ってみました。いい施設でしたけど、ワシにはちょっと物足りないかねぇ。もう少しハードにやりたいな。

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今週は行事が多いな。金曜日には営業演奏のリハをやり、そのまま知り合いの現代音楽のライヴに行く。竹村君といふ若手のギタリストがなにを思ったのか「シュウさんに是非見てほしい」と云って、それなら、と見に行った。ライヒとか、ああいうの。やっぱこのテの音楽ぢゃスティーブ・ライヒってダントツに面白いなぁ。フルートの娘が可愛かった。その後カシラとのライヴがジャイヴである。今月は4度もジャイヴに出演するワシ。なんかいつの間にかえらい忙しい日々を送るやうになってゐる。

まぁライヴは楽しかった。カシラが珍しくラインナップを考えて来てたけど、その通りには遂にひとつもやらなんだ。けふもB.B.B.の主催。こないだのツアーで知り合った人もゐた。ライヴがハネた後、うだうだしてたら戸田道子(人脈図参照)が来た。最近ほとんど出歩かんからあんまりないけど、かういう風にミュージシャン同士、夜の街で偶然会うのって楽しいね。

ずいぶん昔、ウチの女房とあと2〜3人の仲間で飲み歩いてて、もう4:30くらいになってて、さすがにくたびれてたら、その店にマミが来たってなこともありましたねぇ。


花残月の参「木の芽時」

土曜日は久しぶりにいつもの土曜日的土曜日でした。北九州のテーさんから電話。「九州来るならブッキングするぞ」といふ話。ありがたいですねぇ。さういや、去年の今頃はテーさん達と4日かけて西日本〜九州を回ったんだ。楽しかったなぁ。

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日曜日、シバちゃん(柴作伊佐雄:人脈図)とのデュオで、友人女性の結婚式にゲスト出演。本来は出席するところだったのだが、「演奏を」と云われ、それなら席いらんから演奏だけ、といふいささかクールな対応となってしまった。まぁ仕方ないやね。彼女からのリクエストで、エアロスミスの「Miss a thing」を演る。これって別れの唄ぢゃないか?。会場の人に聞くと、ここ数年、この曲の使用頻度はベスト5に入るといふ。みなさん、歌詞の意味知ってから使おうね。

しかし、相変わらずなのが、かういう席で「早く子供を」とか「二世の誕生を」とかいふ祝辞(?)。あれこそセクハラだってなんで誰も気付かねぇのかね。「お前らばんばんセックスしろよ」って云ってるやうなもんでしょ?。おまけにこの日の式で最悪だったのは、「日本交通安産協会」とかいふ、花嫁を車に見立てた品のないギャグ(のつもり)。内容書くだけ腹立たしいから書かんけど、かういうの、もうええかげんにせぇや。

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月曜日、今度の土曜に演る営業仕事のリハ。椎名まさ子トリオ。付き合いは長いが、一緒に演るのは初めて。椎名さん、相変わらずお美しい。

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火曜日、専門学校の新学期が始まる。今年からはベースだけ教える事になった(去年はヴォーカルもやってた)。新一年生は5人もゐる。なんやものすご道路が混んでて、早速遅刻してしまった。昼を跨ぐ形になるので、ひるめしのもんだいが浮上してくるな。午後からは2年生の授業。ギター科から転入して来たやつがひとりゐる。

「何年でプロになれますか?」といふ質問。ある人は「1年本気でやればなれる」と云ったといふ。ワシは「知らん」と答える。だいたい、お前らがなりたがってるプロってなんだよ?。

それにしてもこの授業の後、これまで通りフツーのレッスンをやる訳だから、火曜日はえらいハードになるなぁ。

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4/21のソロ「独弾」のゲネプロっつうか、リハをね、やったんスよ。まぁソロだから独りでね。いちをう台本まで作ってね。きちんと組み立てたつもりだったんだけど、やってみるとこれが面白くね〜んだ。あぃや〜〜、イチからやり直しやな。参った。どーなんだろね?かういうのってキチっと作らんほうがいいのかな?。ワシとしては、もっと即興に重きを置いたものでもイイのかな?とか思ったりもするんだけど、持ち物の垂れ流しみたいには絶対にしたくないしね。ちょっと自信が揺らぐワシであった。

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金曜日、整形の外来診察にゆく。ここ数日、曲げるたんびに関節がごりごり鳴りやがって気持ち悪い。「ん〜半月板かねぇ』とセンセイ。「まぁどーせ釘抜かにゃいかん(ワシの脚には未だに8本のボルトが埋まってゐる)のだし、そん時に診てみやう」と云ふ。そんなもんかね?。

けふは改装工事とかなんかで専門学校の授業が休みになったので、オフである。ソロライヴもイベントも近いのに、なにか練習をする気にならず、映画なぞを観に行ってしまう。ロード・オブ・ザ・リング2。長い。しかもまた終わらん。


花残月の四「菜の花を喰らおう」

土曜日、椎名まさ子トリオで、呉市のウェディングで営業。けふからライヴといふか人前で演奏するのが3日程続くが、その初日はやはり雨。もはやワシが雨男であるといふ事は動かしがたい事実のやうでありますな。

呉市に古〜くからある由緒正しきホテルでの仕事。バンドを呼んで披露宴するにしちゃぁ、またづいぶんと来賓の年齢層が高い。中島みゆきの「かぜのなかのす〜ばるぅ〜」といふ曲をリクエストされたかなんかで、けふになって急遽1曲追加。サウンドチェックのみやり、後は本番。本番になるとやっぱり音数が増えるワシ。喜んでもらえとンのかどーなのか、よう分からんな。まぁ、仕事仕事。

ワシはケツカッチン(業界用語:一日に二つ以上の仕事が入っており、ひとつの現場が終わるとすぐ次の現場に移動する事)でなので、終了、即撤収で広島へとんぼ返り。アクターズスクールのレッスン。レッスン後、5月に久々にトダミチ(戸田道子:人脈図)と演るイベントの打ち合わせ。

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けふは五日市のさくら祭に出演する事になってゐるが、とてもよく雨がふってゐる。「どーすんぢゃろか?」と思ってると、主催者から電話。「どーしますか?」と聞かれる。ワシとしては、雨だらうが楽器が濡れさえしなきゃ、出てもかまわんのんですが。それを伝えると、協議の末また電話するとのこと。しばらくして電話があり、ステージの状況など鑑みた結果、今回はキャンセルさせてください、といふ事になった。さうですか、まぁ仕方ないですね。

前にも地震でイベントの仕事がキャンセルになったことあったけど、自然災害はどーしやうもないやね。もし、このサイトの告知とか見て、来てくれた人がゐたのなら、ごめんなさい。ワシとしても楽しみだったんだけどね。

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そしていよいよソロライヴの日。先週半ばにゲネプロやってみて、自分の構成が全然面白くないのに気付き、台本を書き直しました。で、初の試みとして、同期モノってんぢゃないけど、あらかじめ録っておいたバックに合わせてベース弾く、ってぇのをやってみやうってんで、結構苦労してバッキングトラックを作りましてん。

そして当日、それを家に忘れてくる、といふ顛末で。

急遽、またやり直しですいね。本来は演らん予定だったものまで総動員して、なんとか40分を2回。やり遂げました。完全なワンマンソロだったのにも関わらず、結構お客さん来てくれてありがとう。しかしナンですな、ソロといふのは元々さういうものだが、けふは特に助手も付けなかったんで、仕込みから撤収までづっと独り。さすがに少し寂しいですねぇ。演ってる最中はいいんですが。

面白かったかネ?。

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ライヴの翌日が火曜日ってのはイカンですね。火曜日はしんどい日。朝から専門学校の授業。引き続きフツーのレッスン。

夜半、遠方の友人から怪しげなメール。ン〜?と思ってゐたら、やはりチェーンメールでした。人の善意につけ込んだタチの悪いいたずらだと思ふが、こんな曖昧なモノ(ネットの事ですよ)で善意の橋渡しが出来ると思う方にも問題ありか?。ワシはネット上での呼び掛けや募集、その類のモノには、たとえ親友からのものでも、一切関わりを持たんやうにしてゐる。よくある怪しげな宗教や勧誘商法にしても同じ事が言えるけど、大方の人が『これは本当に信用できる』といふ自分への甘さにつけ込まれてゐる、と思ふよ。自分の行動範囲の外にあるものを、無闇に信じてはいけません。これはサバイバルの鉄則だ。真実とは身体で知るものなり。

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久々にオルカの練習。最近の(とゆーよりは永遠の)課題である『まみ&かをりコーラス上達』。かをりの詩にワシが曲を付けた新曲も持ってきましたよ。しかしかをり本人はそんな事より、買ったばかりのジェンベに夢中で、心ここにあらず。仲々いい音のジェンベ。「これに名前を付ける」と云ふので「コテカにせぇや」と云うと「カワイイ」と喜んでゐる。しかしコテカとゆーのがニューギニア原住民のペニスケースのことである事を、かをりは知らん。

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今、ちゃうど村上春樹著の「アンダーグランド」を読んでゐる。地下鉄サリン無差別テロ事件の被害者へのインタヴ−を集めたノンフィクションである。奇しくもオウム真理教首謀者松本智津夫被告への論告求刑がはじまった。我々には見えなかったあの事件の深部には、未だに不可解で無気味なナニカが存在してゐるやうに思える。

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専門学校の授業に行く前に、写真屋へ寄ってフィルムを出しておく。ウチは夫婦揃ってカメラが趣味といふ「広島の林家ペ−&パ−子」なのでフィルムの消費量は凄まじい。写真屋さんにしてみればこのデヂカメ主流の御時世、上客でせうな。いつも何かサービスしてくれる。かういうちょっとした地元商店との接点も大切ですね。デヂカメは孤独だ。やっぱりカメラは銀塩でないとね。

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で、土曜日。けふはねぇ、レッスンの後ダブルヘッダーのライヴ。まづは帝劇会館といふところで、友人のカナダ人が故郷へ帰るお別れパーテーをやってゐるので、それにソロで出演。その後すぐ別の場所へ移動してカシラとのデュオ。ワシは小池栄子か?。


つぎ