週変わりのシュウ
4月19日〜26日
悪しき味方よりも果敢なる敵の死はいっそう悲しい

4月19日(土)ーーーーーー
昨日のソロでは、久しぶりにワン・ライヴまるまるをヴァネッサで弾き切り、まぁ悪くないかんぢだったが、いかにも『弾き込みました』的な痛みが腕に残ってゐた。このところあまり気にしなくても済んでゐたテニス肘の鈍い痛みだ。
ので、予見して湿布を貼って寝たら大正解。痛みは最小限・・てゆーかほぼ霧散してゐて、やはり完全な症状が起こる前のケアをマメにしておけば防げたのかもなぁ、と云ふ気はしてならん。
4月20日(日)ーーーーーー
しーシュのリハ。
これもまた久しぶりな気がするなぁ。
来月だが次の「夜市」への展開を練るリハ。次回夜市の「トピック」は、なんと『変拍子』!。ワンライヴまるまるを全曲変拍子(奇数拍子を含む)で構成する、といふ無謀な試みだ(笑)。
オリジナルからザっと数え上げてみてもヨユーで20曲近くあり、数としては充分なのだが、このままだと『トピック感』はない。やはり演るからにぁ ある程度高めののハードルを掲げねばねぇ・・・。といふ事で、既存の曲・・・、しかもみんながよく知ってゐる曲・・を変拍子にアレンジして演る、てぇのをテーマにしてみる。
楽しいが、ますますポピュラリティに背を向けるしーシュ。
4月21日(月)ーーーーーー
バイトへ。
こないだ横浜でご一緒した若手バンドのメンバーから『ルネッサンスとかお好きなんですか?』と訊かれ、逆に「キミらの世代でルネッサンス知ってるんだ?!」といふ会話でずいぶん盛り上がったんだが、改めてルネッサンスを聴いてゐる。
私はいわゆる「オリジナル・ルネッサンス」・・・歌姫にジェーン・レルフを擁した、プログレと云ふよりはクラシック様式の編成の方をよく聴いてゐたのだが、彼らが云ったのは後期のラインナップだらうか?。
アニー・ハズラムの圧倒的な歌唱力と、構築性の高い楽曲は、まさに「プログレ」そのものだった。
どちらも良い。
昔はあんまり注意して聴いてなかったのだが、ギターのやうなベース弾きながら見事なコーラス(ツインヴォーカルに近い)を取るジョン・キャンプがいい仕事をしてゐる。オリジナル・ルネッサンスにゐたルイス・セナモのポコポコしたよく歌うベースも良かったが・・・。プログレはやはり名ベース弾きが多いね。
んで、この流れで 昔聴いてゐたプログレ系を改めて色々聴いてみるんだが、やっぱり面白いねぇ。ルネッサンスもさうだけど、コーマスとか、今もまだ活動してゐるみたいでスゴいなぁ、と。さういふのが動く画面(YouTube)で見れるなんて、まーぁいい時代になったよな、と。
4月22日(火)ーーーーーー
バイトからレッスンへ。
バイト中に雨が降り始め、その後夜半までけっこう激しく降り続いた。
4月23日(水)ーーーーーー
レッスンのち、ぱんぱかトリオのリハ。
黄金週間はじめにある「ぱんぱかフェスティバル2025」のラインナップで。
黄金週間恒例となったこのイベント。今年はありがたいことに早くもソールドアウトださうで、さすが人気者カワのじ。かういふバンドにゐると、その人気に乗じた「いちベース弾き」で居れるのは良い。
ぱんトリ、最近ますますいいかんぢで、カワのじの人気に肖りながらも、ちゃんとトリオなりのバンドになってきた感が、わりとヒシヒシと感じられる。あと、バンド内ユニット「ツタンカーメン図」も一部では人気らしく、それもそれでまた・・。
4月24日(木)ーーーーーー
上述のぱんぱかフェスも含め、今年の黄金週間の日程が出揃った。
今年はまぁまァのスケヂュールと云へるか・・。年によっては家に帰る暇もないほど忙しい時もあり、またゲンナリするほどヒマな(仕事がない)時もあり、この時期に安定した仕事を回してゐる友人を見ると、正直羨ましくも思ったりする。
しかし、ぶっちゃけ云ふとこの時期に舞い込んでくる仕事で、「すごくギャラがいい」といふケースは(多分ほとんど)なく、皆それぞれに苦労してゐるのだらうと思ふ。露出が多いか少ないか、だけで判断できぬのがこの業界の悲しさではある。
さういふ事も含め、私は還暦を迎える今年、改めて色々思ふのだ。
30代の頃に思い描いてゐた60代とだいぶ違う。あの頃の未来図としては、週5でレッスンを回し、2〜3のバンドにパーマネントなメンバーとして属し、セッションもこなしつつ、趣味といふか余暇でシンガー・ソングライターをやってゐる壮年期〜初老期、をなんとなく想像できてゐたのだが、気が付けばベテランも通り越し、いまや老獪。ベース弾きとしてのお呼びはどこからもなく、なをかつSSWとしても中途半端。
しーシュをやってゐて良かった、と心から思う反面、それならそれでもっと頑張らねばならんポイントも見えてきた。好むと好まざるとに関わらず、私は「表現者」としての老後を迎えつつある。ヒト様からのお誘いを期待するなどと云った虫の良い考えは、もぅ捨てるべきなのだ。
まァ、そんな思ひもあって、表現者としてのスキルを磨く目的で、月イチの「自習室」を始めてみたんですがネ。
4月25日(金)ーーーーーー
表現者としての老後、を活くる参考になるやも、といふ視点もあって、バイト終えた足で 広島県立美術館で催されてゐる「サルバドール・ダリ展」に行ってみた。
単に画家としての彼のファンであり、有名な絵もいっぱい知ってゐるが、今回のはさう云った『割とよく知られたダリ』はあんまりなく、むしろ彼の「人生に視線を向けた」展示であった。デッサンや寄稿、イラストみたいなタッチのものもあって、なかなか面白かった。
様々な奇行で知られた氏であったが、それらはほとんど「演じられた」もので、本来の氏は温厚で信頼のおける愛のひとであったと云ふ。「天才を演じ続ければ天才になれる!」といふ自身の言葉を体現したやうな人生だった。
小ネタだが、ロブスターを偏愛してゐた、といふのがなんか笑えて良い。食うのも好きだったらしいよ(笑)。
面白かったが、表現者としての老後を活くるヒントには全然ならんかった。
4月26日(土)ーーーーーー
よく晴れ。チョイ早いが「五月晴れ」といふヤツかね?。
ライヴもレッスンもバイトも入らぬ平和な週末。だが表現者としてはかういふ時こそスキルを磨かねば、と久々に『そのつもり』でスタヂヲに籠り、2時間ほどギターやピヤノを弾いて歌い込む。
さういや6月には親友カズイから還暦ライヴへの参加を要請されてゐるのだが、ベースは弾かんで良いらしく、ぢゃあナニすんの?と思ったら「ギター弾いて一緒に歌え」とのこと。ついに旧友の認識上でもベース弾きではなくなったやうだ(笑)。ますます表現者としてのスキルをだね・・・。
しかし、やはりヤツと一緒に演るなら使用ギターはオヴェーションかなぁ。