後世に向かつて恢弘せよ

8月8日(金)ーーーーーー

毎年夏の恒例イベント「向津具合宿」。今年も開催。

もとはしーシュの夏ツアーの一環として重要なライヴ拠点だったが、家主の意向で場所もイベントも大っぴらにしてほしくない、とのことで、今年からもぅきっぱりと「ライヴ」の様相は廃し、音楽仲間との「合宿」と「発表会」としての開催となった。将来的にも、あと何回ここに来れるかなぁ、といふかんぢ。

初日のけふは「練習日」。例年より参加者が少なく、今回はもぅ「食事はしーシュにお任せあれ」といふスタンス。のでけふのところは完全に「食事当番」として忙しく厨房で働いた。

8月9日(土)ーーーーーー

昨日の夕方からやや天候が崩れ始め、日中にかけて雨模様となる。こうなれば特にお客さんが来るか来ないか、を心配する必要もないのは、まぁ精神的に楽ではあるな。

そして「ライヴではない」といふ事で、客席の塩梅を思案する必要もなく、今回はみんながぐるっと円陣を組むやうにステージをセッティング。とは云へ、ちゃんとした音響機材も持ち込んで来てゐるので、コロナ期に東京で演った無観客配信ライヴみたいなかんぢのステージになった。

全部で6人があれこれ組み合わせを変えたりしながら、めいめい決めておいた曲を弾いては歌う、んでそれをしーシュでサポートす、といふ、まぁお客さんはおらんがそれなりにキチンとライヴを仮想して、マジメに演る。みんな音楽愛は本物なので、そこでお茶らけたりはしない。なんかこれが冬で、暖炉かなんかの前で演ってもいいな、といふかんぢの「ホームパーティー」的な立派なライヴだったと思ふ。みんな、おつかれさま。

その後は、生楽器はそのままに電気楽器だけを撤収し、宴会しながら歌っては弾く、といふかんぢの「アフターパーティー」。私が去年ここに向けて書いた「夏が終わる前の頃」をしんみり弾き語ると、泣いてる参加者も・・。

良き仲間たちである。何度か書いてゐるが、人生の後半にこのやうな素敵な仲間と関われたといふのは、僥倖以外のなんでもない。それだけで私の今回の人生は成功だったと云へる。みんなありがとう。

8月10日(日)ーーーーーー

ゆんべライヴ後の宴会をしてゐる最中から、雨足がどんどん酷くなり、朝には立派な「警報レベル」の大雨になってゐた(実際この日は山口県全域に『大雨警戒警報』が発令)。こうなった中でかういふ安全な場所に閉じ込められての壱日、てのもそれはそれで悪くはないが、まぁけふは撤収日なので。

雨の中で解散。高速道路が封鎖されてたりしたので、あれこれ回り道をするもまた乙なもの。幸い我らは全員なにごともなく帰郷できたが、同じ日にライヴに向かう途上で遭難しかけた音楽仲間もゐた様子。線状降水帯、といふやつがまったくもって洒落にならん時代になってきた、と云えやう。被害が拡大せぬことを祈る。

夕方前には広島の我が家に着。広島も雨だが、さほど酷くはない様子。

8月11日(月/祝)ーーーーーー

祝日のやうだが、けふも天候すぐれず。
「なごり雪」といふ言葉が歌から生まれ気象用語になったらしいので、「忘れ梅雨」といふのはいかがでせうかー?。語呂が悪いか?。

いま、練習が楽しい、と思ふ時期に来ており、こーなるといわゆる「創作モード」には入りにくい。曲を作ったりしたいんだが、まぁ急ぐこともないか、と構えてゐる。友人から頼まれてゐる作詞も、ちょいと進んではまた練り直し、を繰り返してゐる。雛型を送ってみたんだが、あんまり芳しいかんぢではなかったので、また練り直す。これもまた楽しい。

8月12日(火)ーーーーーー

今週唯一のバイト。こないだやらかした怪我で、控え室のゴミ箱が血まみれのティッシュで満載だった事が、一部で話題になってゐたらしい(笑)。ご心配かけました。世間はもぅ盆休みに入ってるところも多いやうで、平日なのに休日のやうな来客パターン(づっと忙しい)だった。

その後はレッスンに。ここも盆休み系らしく、モール内では休んでる店舗も目につく。
けふは珍しく隣でドラムの音がするな、と思ってゐたら、ハードロックバンド HENNESSYのドラムス、がレッスンしてゐた。彼が高校生だかの頃から見知ってゐるが、何年ぶりかの再会。けふは他のスタヂヲが休んでゐるので、ここで代行レッスンしてゐるといふ。

手数多く音デカいやんちゃな高校生ドラマーだった彼が、かうして「同業者」になり、なをかつ「広島から全米一位を狙うバンド」と謳われるバンドのメンバーとして活躍してゐるのを見ると、嬉しい。これからも健やかにあれかし。

8月13日(水)巳年男二人会@bar DICEーーーーー

干支が一回り違う後輩楽師、「生活the カッポレ」のシゲこと山田シゲタロウの呼びかけで決まったライヴ。今年始め頃に『演りましょう』と云はれて以降なかなか連絡が来ず、どーなったものか、と思ってゐたが、まぁ実現。

DICEはいわゆる普通のショットバーなのだが、スタッフにオールディーズのサックス奏者ミッチー君がゐるので、なんとなく楽師が集う店、といふかんぢになり、確かここでの初ライヴは、私のソロだった。それ以降、ちょこちょこライヴが実現し、いまやちょっとしたミュージック・バーになりつつある、とか。私的には久しぶりの出演となる。

盆のさなかに人が来るんかいな?、と思ってゐたが、ライヴのテイを成すぐらいにはお客さんも来てくれ、シゲのソロから私のソロ、セッションと流れ、親密なかんぢのいいライヴができたやうに思ふ。ギターだけプラグドし、声は生で歌った。壱時間ソロの演目は久しぶりだったが、えぇかんぢ。なんか生声の方が私には向いてるのかね?。

シゲが腰が重かった理由は、年齢ゆえの「疲れ」や「体調変化」を意識してゐたから、ださう。
『シュウさんは48歳の時、どんなでした?』と問うので考えてみたら、48の頃っていちばんライヴやツアーをしてた頃・・・、年間150本ぐらいはステージに立ってた時期だ。だから疲れや体調を案じるヒマなんぞなかったやうな気がするし、もしあったとしても楽しさや興奮がそれを凌駕してゐたと思ふ。

それと比ぶれば、子供も3人(またこれが子煩悩)居り、カタギの仕事もやり・・・、そこに追い打ちをかける『加齢による体力の衰え』を痛感する中での音楽活動に、シゲが疲れや焦りを感ずるも仕方あるまい、とは思ふ。
的確なアドバイスなど してやれんが、私が40になった時に思った「こっから先の何年かをどう過ごすか、を決めることによって開けるかもしれん未来がある」といふ禅問答のやうなことを伝えた。

シゲに幸あれかし。

8月14日(木)ーーーーーー

昨日ライヴの後に、煮え煮えと語りながら久しぶりに12時過ぎまで飲んでゐた。
ので、なかなかダルい朝。

けふは女房がひと足先に盆の里帰りをするので、朝のうちに送り出した後は独り身の気ままな壱日だ。メシも自分の為だけに作ればよろしい。日中はデスクワークに勤しみ、夕方からはレッスン。生徒さんもみな盆休みに入っており、なんかユルいモード。

しかし歴史的な災害時にすら出勤しやうとするこの国民性が、「盆」といふ大義名分あらば斯様におおっぴらに「休む」といふのは、面白い社会であるな、とつくづく思ふ。

8月15日(金)ーーーーーー

先日、本屋で平積みになってゐる書の中でオモロさうなのを見つけた。割とフォローしてゐる作者のもので、冒頭から引き込まれてゆくかんぢ。買おう、と思った一瞬「待てよ」との思ひが去来。この作者っていつも冒頭はオモロいんだが中盤〜後半にかけて尻すぼみしてゆく作品が多い。この「引き込まれるかんぢ」はなんか憶えがあるやうな・・・。

んで、購入を思いとどまって帰り、書棚を見ると予想通り既に既読の作品であった。まぁそれほどまでに全体の印象が薄い(冒頭だけ面白い)作品だった、といふ訳ですね。焦って買わんでよかった。

女房の田舎にちょっとだけ里帰り。かつては典型的瀬戸内気候で、冬暖かく夏涼しいこの辺りだったが、ここ最近はさうもゆかず、酷暑はこの長閑な田舎町をも激しく苛んでゐる。高齢の義母上の健康に差し障りなきことを願うしかない。

8月16日(土)ーーーーーー

暑いので暑いことをす。
さすがに走るのはナンなので、チャリで遠出。壱時間ぐらいテキトーに走り、引き返す。ぜんぶで2時間弱の灼熱サイクリングだ。暑いこたぁ暑いが、まぁ「その気」でやってることなので、暑さも気持ちいいかんぢ。ビール券でビールを大量に入手して帰った。

以前、やはり炎天下を半日チャリで走った後、偶然会った友人に勧められるままビールを飲んだら完璧な熱中症になってしまったことがあるので、今回は用心。帰宅後はエヤコンや水シャワーで、ちょいと肌寒さを感ずるまで身体を冷やす。

夜はぱんぱかトリオの「納涼会」。

5月の「ぱんフェス」以来 全然活動してないぱんトリ。そろそろなんか演ろうやー、とか云ひながら中華をばくばく喰らう。

最近、歳のせいか 中華系の辛いのがハラに厳しくなってきた。相変わらず「激辛」も美味しく食べれるのだが、翌日かなりの確実でハラを壊す。これはいただけない。そろそろ考えた方がいいのかネー。