夏の終わりの

短パンツアー

8月24日(土)三重松阪:MAXA-----------------------------------------------

ツアー始まる。18切符を使って松阪まで。出発は雨の広島。東に向かうに連れ雨が上がり、晴天とは行かぬまでも曇天、くらいには。

2週間に渡って行なわれてゐるマクサ夏祭りの最終クールに、しーシュで4曲とWet Back3曲で出演。他は御当地EVISを始め、高田エージ、りぶさん、などいつもの旅芸人メンツ。まぁいつもながらしーシュはやや場違いなチーム。今回は出演順が早く、さらに場違い感が高かったのでは?(笑)。まぁそこに気後れしてもしゃあない、と思ふやうにはなった。このハコにしては珍しく、けふは少し音像が掴みにくかったが、しーシュもWetBackも、まぁまぁの出来。

他の出演者も素晴らしい。特にけふはエージさんのソロが凄かった。もぅ神憑かり的なステージだったな。いや〜みんなたいしたモンだ。ウチらも頑張らなきゃね。

奇跡的に雨も反れ、フードコートも賑わう。焼そば、いか焼き、ハイボール・・・。えぇ夏祭りです。

明日は滋賀に向かう我々は、けふは松阪に滞在。名古屋に帰るWetBack組とは、一旦お別れ。週末に名古屋で合流しませう。

25日(日)滋賀野洲森くまカフェ----------------------------------------------------------

松阪を出発。ローカル線を乗り継いで往くうち、各地の大雨のニュウスが随時入って来る。線路が遮断された地域も出たやうだ。

我らも大事をとり、予定より前の駅でけふのオーガナイザー、笛吹き怪人山田さとしにピックアップしてもらふ。そっから会場へ。この道すがら、けふの宿泊先がキャンプ場の「テント」である事が判明(笑)。

野洲駅近くの森くまカフェは、昨年の短パンツアーでも出たお店。独特な佇まいながら、演り易いハコだった、と記憶してゐる。対バンはさとしの縁で飯塚あかねユニット、といふ話だったが、このあかねユニットの鍵盤奏者が怪我の為、欠場。我々しーシュが完全サポートに回る事になった。対バンのサポートもこなす超職人デュオ!(笑)。

あかねさん、ぢつは近々ブラジルに移住しちゃうさうで(旦那がブラジル人)、けふが恐らく日本で最後のステージ。それもあってかお客の半数以上が南米人。このヒトたちに、あかねさんのサポートは勿論、しーシュの音楽はたいへん評判よかった様子。帰り際、何度も握手を求められた。オブリガード。

このあかねさんの企画で、ブラジルへツアーに行こう、といふ話となる。実現したらすごいな。てゆーか実現させやう。

さとしの宣言通り、宿泊はテント。その前に銭湯に入り、打ち上げの品々を買い込む。琵琶湖畔のなんぢゃらキャンプ場No28の常設テントにて、暗闇の打ち上げ&雑魚寝。暗闇の中で食べる、名物「鮒寿司」はなかなかスリリングな経験であった。

26日(月)滋賀南草津Baba boom-------------------------------------------------------

けふは、昨日と同じく山田さとしの企画で、やはり滋賀県内。琵琶湖をぐるっと回り込む位置関係なれど、日中急いで移動する必要は無く、のんびり。けふの宿はさとしの旧い馴染みの民宿。早めに部屋に通してもらひ、夕方まで自由時間。てんでに過ごす。

けふの会場Baba boomはさとしの常箱。8〜10人でいっぱいになる、カウンターだけのちーさな店。レゲェ好きの若者が集まるお店、なんださう。機材や店の規模から鑑み、当初ワシのソロにさとしが絡む、といふ事だったが、鍵盤が調達できたので、しーなさんも参加の方向で。ワシは店の一番奥に立ち、しーなさんはストゥールに鍵盤を設置、さとしはカウンターの中から笛を吹き、といふなかなか面白いスタイル。

集客も、いちをうストゥールは全部埋まる、といふかんぢには。広島の友人ゴスカルが自身の旅の途中でフラと寄ってくれた。ゴスカル曰く『(長髪&豊鬚の)ワシがこれほど浮かん店は初めて』とか(笑)。けふはしーシュやワシのソロに、さとしが唄う、といふコーナーも設けて進行。今まで知らなんだが、さとし、なかなか唄が上手い!。やるのぅおヌシ。

てな訳で、終わってみれば、なかなか興味深い、良いライヴだった。

さとしと知り合って5年。その間、会った回数はまだ10回に満たない。だが、ライヴを企画してくれたり、朋友てらしましんごと繋がったり、しーシュのレコーディングに参加してもらったり、づいぶん旧い付き合いのやうな気になってゐる。今回もありがとう。一緒にブラジルに行こうぜ。

よぅ見えんけど奥でワシが唄ってます。

27日(火)大阪関目我らの家-----------------------------------------------------

大阪へ移動。5月のツアーで好評を得て、かなり早いペェスでの再訪となった、関目のライヴ居酒屋 我らの家。先のツアーからまだ3ヶ月しか経ってないので、道順も完璧に憶えてゐる。名物旅館「水月」も3ヶ月ぶり。馴染みのやうな顔して先入りし、荷物を預けて会場へ向かう。

マスターの権助さんもお元気。けふのライヴ、早い時期から予約が殺到し、ソールドアウトだといふ。みんな待ってるよ、といふ話しで、なんと幸せなことだらうか!。前の時もとても良いライヴが出来た場所だ。けふも楽しみである。

前回、お客さんのほぼ全員がCDを買ってくれた。その流れを汲み、馴染みのナンバーで演るテもあったが、今回はあえてラインナップを入れ替えてみる。結果的に、関目のお客さんにとっては、ほとんど「新曲」のやうなライヴになった。これが良い目に出たかどーかは、次回またここに来た時に判明するだらう。戸惑いながらも楽しんでくれた満場のお客さん、ありがとう。

宿への道を帰りながら、さぅか前回のここでのライヴら辺は、親父が危篤状態だったのだな、と思ひ出す。

28日(水)京都丸太町Slow hand--------------------------------------------------------------------

京都へ。急ぐ理由はナニも無いので、わざと普通列車を選び、のんびりと京都入りす。

丸太町スローハンド。前に来たのはずいぶん前のやうに思ってゐたが、ぢつは去年の初春。まだ壱年しか経ってないのだな。それを鑑みるとまーぁ色々とあちこち旅したものよ、と思ふ。相変わらず演りやすいハコだ。けふも心して吟じます。

けふの対バンは、京都ではお馴染みオイワカモリ。去年の短パンツアーは彼らとのライヴが千秋楽だった。Gu&Voのオイワさんはしーなさんの熱烈なファン。オイワカモリとは別にしーなさんとのデュオ「マッサマサ」を結成し、いつの間にかリハまでしてゐるとか(笑)。いーなぁ、ワシも「シュウワカモリ」演らうかな。

ライヴは出来も良く、盛り上がった。最後に全員でのセッションも演り、楽しく終演。オイワカモリの皆さん、ありがとうざいました。

終演後、この人達も京都ではお馴染み、あらいなおこ&コーイチ夫妻と飲みに行く。『ちょっと居酒屋でも』と連れて来てもらったのは、結構ちゃんとした料亭のやうで、新鮮な海の幸が美味い!。大将、女将まじえて地元京都人達の会話が楽しい。なんとなく分かった気がするが、京都人って洒脱なのだな。ちょいと棘のあるユーモア、てゆーか、謎掛けのキャッチボール・・・?、そんな会話を楽しむかんぢ。

いや〜楽しかった。

29日(木)オフ--------------------------------------------------------------------

二日酔い。

けふがオフだから、とゆんべは飲み過ぎたやうだ。名古屋に先入りして・・・とか考へてゐたが、結局、洗濯以外の生産的なことは何も出来ず、安宿でほぼ壱日臥せってゐた。

まぁオフなので。

30日(金)名古屋今池りとるびれっじ--------------------------------------------------------------------

元気快復!とまでは行かぬが、そこそこには復活。名古屋を目指す。

けふは名古屋のお馴染みりとるびれっじ。「浴衣祭」と銘打ってWet Backとのカップリング。ワシらも浴衣を貸してもらひ、出演者は全員浴衣、といふ快挙。お客さんの方にあまり浴衣の方がおらなんだ、のがちょいと残念だったが、それなりに華やかなライヴとなった模様。

びれっじの女将ひろみチャンの着付けが見事。ワシらも『演奏の邪魔にならん着付け』とか教えてもらひ、これは今後役立つねぇ。・・・ちゃんと憶えられたら・・だけど。

ライヴはWet Back→しーシュ→またWet Backの形で。当然ワシらは演奏しっぱなし、といふ願ったり叶ったりのライヴ。もぅすっかり馴染んだこのコラボ。幸至朗さんからいつも頂くありがたい言葉『もぅお前こっちに(引っ越して)来い』もまた。ワシ的にも、正式メンバーとして紹介される事には、なんの異存もないです(笑)。けふも楽しいライヴだった。

いまこのWet Backを広島に呼ぶ計画を進めてゐて、まぁ近日中に決定はするだらう。どーせなら九州方面も巻き込んでの中規模なツアーくらいにはしたい。ワシにしてみればWet Backをこちらに紹介して廻れる事はたいへん嬉しい。みんなの体力が続く事を祈ろうではないか。飲み過ぎにはご注意(笑)。

31日(土)浜松WATTS--------------------------------------------------------------------

・・・なんて云ってても幸至朗さん、5時頃フと目を覚まして雑魚寝部屋から帰って行く。タフな60代だな・・・。

さて、ワシらはいよいよ千秋楽。浜名湖はWATTSにて、HAGE富安さんの『音もダチde ショウ』。全国から集まる旅のミュージシャン達との響宴だ。既にプレイベントや前夜祭も行なわれてゐて、昼頃到着した我々には、もぅ寝床は残って無い、とか。まぁえぇわぃ。その気になりゃ台所でも寝れる。

このイベントが、しーシュの、てゆーかしーなさんの「短パン」を強く印象づけた最初のイベント。3年前のこの場所で、暑いのと人が多いのでステージ衣装に着替えるのが面倒、といふ事からしーなさんが短パンでステージに上がり、その脚線美で話題を浚った、といふ・・・。今や夏のしーなさんと云へば「短パンのヒト」で、本人にはたいへん気楽で良いらしひ。

テラスでハンバーガー喰ったり、他の出演者を見たりしながら出番まで過ごす。ワシらは17:30の出演。ちょうど背景に夕暮れの浜名湖が映える頃だ。去年のこれは、出演バンドの関係で持ち時間が少なく、やや消化不良なかんぢだったが、今回はキッチリひとワク頂き、たっぷり楽しんで演奏。お客さんもおぉウケでワシらも嬉しい。ただ残念な事に、昨日までの行程でCDはほぼ完売状態。「CDください」と云はれても旧作しか残ってなかったり、と・・・。すいません〜。

まぁ今回、50枚を携えて・・・・決して少なく持って出た訳ではなく、これが完売するかどーかは、ホンマに旅に出てみんと分からん事で、また必ず浜名湖に来ます!といふ事で、御勘弁を。ありがとうざいました。

フィナーレのセッションにも参加し、終演。その後はテラスのアンプラグド1曲勝負にも出演したり、水タバコ吸ったり、またハンバーガー喰ったり、夜も更けてからはコテージで宴会したりして、夏の終わりの短パンツアーは、これにて幕、となった。

9月1日(日)帰広・・・と思ひきや!--------------------------------------------------------------------

割とムカムカの目醒め。またもや飲み過ぎ。

ぢつは京都で臥せった後もイマイチ調子が戻らず、名古屋びれっじでのステージなど目眩までしてゐて、割とかなりキツい状態で唄ってゐたのである。まぁけふは帰るだけだし、帰りはカッポレのノブが車に(なんと広島から車で観に来てくれてゐた)乗っけてってくれるから・・・と、朝風呂あとの惰眠を貪ってゐたら、階下からHAGEさんの声。

HAGEさんの提案で、けふのステージ進行に、飛び入り、と云ふ形でスーパーセッションを演ってほしい、との事。メンバーはしーシュの他に、吉崎ひろし(奈良/バンジョー)と村治進(大阪/スティールパン)、といふ強力な布陣!。これは演るしかないでしょ、てかんぢで早速作戦会議など。ワシはその間にも地元浜松のジャズバンドに誘われ、バリバリのジャズ屋の若者に混じっても壱曲。

そしてスーパーセッション。自分らで「スーパー」と云ふなや!、てなハナシだが、これはスーパーだった。4人がお互いのレパートリィを持ち寄り、独自に即興的なアレンジを加えて演る、といふ理想的なセッション。えせニックにボサにジャズにカントリィに、自在に変化する4人の音。実力的には---------まぁこれも自分で云ふなゃ、てなハナシだが------申し分ない4人なので、これはスーパーだったでせう。

楽しくて演りまくり、といふかんぢ。「時間調整バンド」といふ事だったが持ち時間をオーヴァーし、『時間調整が時間オーヴァーすな!』といふオチまで付いて大団円。ホンマに楽しい「残業」だった。皆さんありがとう。短パンツアー、これにて本当に、幕、でございました。

素晴らしいセッションの余韻に後ろ髪(ないけど)引かれつつ、ワシらは即出発。あとはノブの車で、ひたすら高速道路を広島へひた走る。雨の中を弾丸のやうにブッ飛ばすノブの運転のお陰で、日付けが変わる前には広島へ。9日ぶりの我が家。

ノブ、ありがとう。キミが帰りのアシを名乗り出てくれなければ、あのスーパーセッションもあり得なかった。

9月へ